【感想・ネタバレ】悼みの海のレビュー

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Posted by ブクログ

仙河海のは何回目だろうか、毎回深く考えさせられる。今回も3.11なんだが、未来を描くって初めてかもね、でも自然と共存せずにコンクリート壁だけで全ての問題を解決する気仙沼市に住まない官僚の考えを押し付けた、問題提起する大事な事です。我々は本当に何も知らない無知でメディアの公平性が世界70位とかのくだらない情報しか知らされない悲しい国民、キックバックが見つかっても脱税すら認めない悲しい国民。今のままなら未来はこうなるよと言う熊谷達也さん。第二部の続きが無いのと、ラストの笑子の子供の名前とは未来が変わったの?とわからない所があるけど

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2024年05月07日

Posted by ブクログ

※注意※
本作は震災がテーマとなった作品ですのでレビュー閲覧にご注意下さい。

「小説を読めない小説家」であった熊谷達也さんが書かれた『悼(いた)みの海』は、東日本大震災の稗史(はいし)とも言える作品でした。

概要です。
2011年3月11日の震災後、この街はすべての光を失った。川島聡太は仙台市内の予備校で被災し、地元の仙河海市の凄惨な模様を数日後に知る。ライフラインが麻痺している中で聡太は愛車と共に帰郷を目指し、被災地の人々や悲しい再会となった同級生と接する中で未来に虹を架けることを決意する。

感想です。
文庫版のあとがきから本作のモデルが気仙沼市であること、複雑な思いの中で本作を文庫化したことに感謝します。
悲しくも2024年1月1日に起きてしまった能登半島地震の傷跡が癒えていないタイミングの中、出版社も熊谷達也さんも本作の発売に躊躇いがあったかも知れません。
ですが東日本大震災の当時を知る方々の想いによってLINEが誕生したことも、熊谷達也さんが語る誤った変化に気付ける力も大事だと感じることができ、私は本作と出会えて良かったと思っています。ありがとうございました。

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2024年02月20日

Posted by ブクログ

宮城県気仙沼市が、この書に出てくる「仙河海市」のモデルになっている。これは、2011年の東日本大震災に関連した物語である。

第一部:仙台で働いていた川島聡太は、東日本大震災に遭い、両親と連絡がつかないことが気にかかり、故郷の仙河海市に向かう。
仕事中にビルの大揺れから始まり、歩いて塾生を送り、ライフラインの復旧のないまま車を走らせて避難所まで…という被災状況が非常にリアルに描かれている。

第二部:東日本大震災から50年後の仙河海市に住む小学生の呼人は、海を見たことがない。
少し先の未来を描いているのだが、ここで待人と呼ばれているちょっと変わった爺さんと出会う。
爺さんが呼人に託したものとは…。

第三部:川島聡太が仙台を離れ、生まれ故郷の仙河海市に戻りタクシー運転手として暮らし始めて3年後のこと。同級生たちとの交流、そして高校時代に付き合っていた笑子との再会。
ここから以降の出来事が、第二部の爺さんとなるまでだとわかる。

東日本大震災のことを知ることは辛いが、震災で失われた命や風景を悼むことも必要だと今になって思う。
地震はいつどこで起こるかわからないからこそ、常に心していなければならない。


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2024年05月17日

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