感情タグBEST3
Posted by ブクログ
Audibleにて。
前半は、「ケーキの切れない非行少年たち」を連想させる内容であった。「推し、燃ゆ」の少女もそうだが、生まれ持った何らかの苦手さがありそうだ。
しかしその特性に気づき、何らかの工夫を凝らせばこの特性を苦手さにしないことは可能なのだ。各種認知特性に対するユニバーサルデザイン、色覚に難を持つ人に対して作られた最近のゲーム(例えばぷよぷよ)のような合理的配慮が求められる。(倫理資本主義の観点から言っても、これは素晴らしい試みだと感じる)
必要なのは、コグトレなのか環境整備の方なのか。おそらく両方だが、個人的にはコスパ&タイパ的に、後者重視で良いんじゃないか?と思う。
明日はどうなるか分からない。この強烈な不安感から逃れるために、人は「黙過」を必要とする。
黙過は、どうしたらよいか分からない時に許された一人で生き抜くための防衛機制だ。「人間」ではなく、「人」である時の生きる手段、それが黙過ではないか。
Posted by ブクログ
相手や社会の仕組みを理解しきるのって難しいと思ったし、自分の中の印象と相手が生きる現実は想像以上に乖離していることを思い出した。見えない壁が、制度にも人間同士の生活にも認識の中にもいくつもが層になって社会で生きるときに存在するんだろうと感じた。サクマが自身の衝動性について考えるようになるのが良かった。
Posted by ブクログ
他人の人生はブラックボックスで、どんなに憧れていてもそうなるまでの過程がどうなっているのかわからない、というのはたしかにそうだなあと思いました。
サクマが自分の能力の中で人の役に立てること(本の中だと工具いじり)を感じ、希望を少し見出したところで本作は終わりですが、報われて欲しい思いました。
ゴールがあらかじめ用意されている環境は安心で楽だけど、どれをとっても全く同じ日がないように、毎日何かが変わっていくことの方で生きている実感を味わえるというメッセージを感じました。
Posted by ブクログ
サクマの衝動的な言動の数々が、単調な日常から生じる将来への不安や、社会不信からくるものなのか、それとも先天的な性質なのか、、
とにかく、彼の極度に自制心を欠いた行動には驚かされた。