【感想・ネタバレ】一億三千万人のための小説教室のレビュー

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Posted by ブクログ

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小説の書き方の指南書ではない。上手な文章を書く方法でもない。小説を書くということは学校でお勉強をするのとは真っ向対立するものなのだから。

小説を書きたいなら、まず小説を書くこと。
では、何を書くか? 自分がよく知っている事を書く、本当に知っていることを書く。いきなり書き出してはいけない。書く前の沈黙を味わう。

そして次に小説と遊ぶ・つかまえるレッスン。
どんな文・考え・ことば、が飛んできても受け止めるレッスン。
この著書の中にはとうてい受け入れがたい文章も例として出てくる。でも目を背けてはいけない。
ことばの直球、変化球も捕る。ただ一人が持つ一つの専用道路を走る小説を拒否しない。
そして遊ぶ、何がおもしろいか考える。自分とズレを感じる作品ほどそのズレを楽しんでみる事だ。
また、飛んでくる球から、自分の恋人をみつける。好きにならずにいられないものをみつける。
そして赤ん坊のように真似る。心酔したものを真似る。母親の真似をしてことばを覚えるように。

小説の楽しみ方、味わい方が書かれた本。これからはより「たいせつに」「あじわいながら」「あそびながら」、そしてどんな強い球でも受けることができるような読書をしたいと思う。

小説を書いてみたい人にも、小説をよく読む人にも効いてくる本。

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2015年12月20日

Posted by ブクログ

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小説を読んでいるかのように読める小説入門。

ウィリアム・サローヤンを初めて読んだときのような
優しさとユーモアを感じました...って
サローヤンの引用も入ってる。

「(16)小説を、あかんぼうがははおやのしゃべることばをまねするように、まねる」で、盗作ではないオマージュの例が出てます。
へーこうなってるんだ。これ、よく見つけられますね。

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2014年08月17日

Posted by ブクログ

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2022/05/22
途中から面白くなってきた。ケストナーの小説が引用されていてうれしかった。小説だけじゃなくて色んな分野で考え方を応用できそうだなと思った

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2022年05月22日

Posted by ブクログ

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NHKの「ようこそ先輩」で小学生に「小説を書くこと」を教えたことに肉付けした本らしい。
たくさんの引用文がとても面白くて、楽しんで読めた。
ハウツー本というより本が好き、言葉が好きっていう随筆のよう。

「すべての傑作といわれる小説は、その小説家が、最後にたったひとりでたどり着いた道、その道を歩いて行った果てにあります。そんなのを書く方法なんか、だれも教えられるわけがない。」
って最初に言っちゃうし。

・小説と遊ぶ
書いてはダメらしい。
降ってくるまでじっと待つ。
そういえば、村上春樹が書こうと思ったのはヤクルト戦を球場でみていた時だったような。
大好きな「フィールド・オブ・ドリームス」を思い出す。

「飛んでくる、たくさんのボールの中に、あなたの恋人を見つけてください。好きにならずにいられないものを見つけてください。」

・まねる
「なにかをもっと知りたいと思う時、いちばんいいやり方は、それをまねすることだ」
「まねることは、その間、それを生きること、でもあるのです。」

「あらゆるものを、(それが、わからない言葉で書かれているものなら)、わかることばに翻訳して、死んだことばを生きていることばにして、運んでくれるのが、小説、とわたしは考えるのです。
小説はいう、生きろ、と」

「自分のことを書きなさい。ただし、ほんの少しだけ、楽しいウソをついて」

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2013年11月27日

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