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シリーズ7作目
テンポが良いので楽しく一気読み。
今回は台湾で地元警察との協力ということで今までとはやや異なった展開だけどアテンドの劉が冷静で淡々としているがとても良い味を出しているのが印象的だった。
また後輩の西本のスランプを育てる中で乗り越えさせようとする倉島の思いにも感じる部分はあった。ただゼロ故のプレッシャーと描かれてはいたが『西本しっかりしな〜』とは言ってやりたい!
劉が鄭のことを優秀な刑事と何で言ったのかな〜と思っていたが終盤で納得。良い意味で裏切られたぜ!
エピローグも今野氏らしい締め方で良き時間でした^_^
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早々に登場人物が出揃ったので読みながら推理しやすくて良かった。通訳のくだりが煩わしく感じてきたので何か工夫があればストレスなく読めそう。犯人は結構予想通りだった。
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さらりと読んでスッキリ。鄭成功の話は知らなかった。親日の台湾の人達だけど、その複雑な心情に思いを馳せていないと、とんでもないことになりかねない。「どっちかが歩み寄らないと、対立は解消しない」「自分のテリトリーに異分子が入り込むと、人は本能的に警戒し恐れるのだ。差別の根底には恐怖感がある。それが激しい憎悪の衣を着るのだ」「自分のテリトリーを守るためには闘争が不可避で、それが差別の根源にあるのかもしれない。だから人間は、心の奥底から差別意識を払拭することはできない。それとどう付き合うのかが問題なのであり、さらに問題なのは、その気持ちを社会化するかどうか。差別との戦いには二面性がある。個人の中では自分の差別意識との戦いであり、同時に社会の中に具現化された差別との戦いなのだ」心しておかないと。
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倉島警部補シリーズ第七弾。
台湾の日本企業がサイバー攻撃を受け、その黒幕にロシアの影を感じた倉島は、ゼロの研修から戻ってきたばかりの西本を連れて台北へ。
技術を盗もうとするハッカーたちの暗躍に作業に入る倉島たち。
殺人事件まで起こり、台湾当局とのいざこざも。
2人は作業を完了できるか。
ロシアの影といいつつ、まったくロシア出てこなかったのは、消化不良。
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展開が遅いなぁ、と思いながらの読書でした。台湾は私としては親日にイメージしかなかったけれど色々思われたりするのは仕方ないのか、と思ったり。研修から戻った西本さんがまさかの・・・?と思ったりもしたけど杞憂でした。
Posted by ブクログ
今野敏さんの数あるシリーズの中でもかなり異色の倉島警部補シリーズです
どのへんが異色かって言うと、このシリーズって倉島警部補の成長物語なんですよね
これまでも数々の難題を乗り越えて公安マンとして、また人として成長をしてきました
今回のミッションは「育てる」です
台湾の警察に研修の講師として呼ばれたり
公安警察の通称ゼロの研修帰りの部下西本をいかに育てるかで頭を悩ませます
今回、倉島警部補が選んだのはかなりのショック療法でしたが、西本の性格や組織の現在の状況といった内と外の要因を加味しながら舵取りをしていて、なんだかふわふわした最初の頃が懐かしくも感じられる成長っぷり
こんなしっかりした子だったっけ?って久しぶりに会った親戚のおじさんか!っていうねw
あと、改めて警察小説を読んで思うのが、フィクションと事実の割合の難しさよ
特に公安警察ものは事実のほうが秘密になってる部分が多いから難しいよね
そして今作はそのさじ加減、ちょっと失敗してるかもって思っちゃいました