【感想・ネタバレ】神になりたかった男 回想の父・大川隆法のレビュー

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Posted by ブクログ


宗教の教義は理解できないが、自分も田舎者だからなのか、彼が抱えていた都会へのコンプレックスみたいなものにはすごく共感できてしまう。

念願の大学に入り、都会で一花咲かせてやろうと出てきたのに、生まれたときから都会に住んでいる人たちは、自分よりもはるか先を歩いている。頭を下げて仲間に入れてもらうことはプライドが許さないし、かといって一匹狼を気取るほどのカリスマ性もない。
辛い現実を突きつけられるから人の集まる場所に行くのが怖くなって、ただ大学と家を往復して、引きこもって本を読むことしかできない。

そして、田舎者としては、そんな青年が東京で「インテリ集団」を作って、そのトップに君臨していたら、自分たちの「代表」として応援したくなる気持ちは、痛いほど、わかる。今で言う「推し活」として入信していた人も、きっといるのだろうなと思った。

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2024年02月02日

Posted by ブクログ



今朝届いて、クッソ面白くて、一気に読みました。

単なる宗教の内部告発本としてではなくて、
ビジネス論や組織論、人間論して非常に重要な示唆を含んでいること。

宗教としてはほぼ内容がないに等しいのですが、
学生時代の私は、「宗教」「思想」としての側面から論破しようとしてあまりにも手応えがないので
「なんでこんなものが大きく金集めが出来て、みんな騙されていくのか」
と考えていましたが、
どっちかというと、ビジネスモデルが先で、思想は適当というところでしょう。

HSはなぜ成功して、なぜその後没落したのか。

初めは、
「人生の大学院」、今で言うところのオンラインサロン形式でやっていた。
自分磨きが目的の自己啓発的な目新しさ。


税金一つで死活問題になることを知っていた隆法は、
宗教法人化。

信者のターゲット層
•承認欲求を満たしたい主婦(うちの母のような)
富裕層の主婦で、熱心だが、教義の内容はあまり知らない。
コミュニティに所属することの喜び、
隆法先生のファンクラブ。

お金はあるが行き場のない虚しさを抱えている主婦にコミュニティや生きがいを提供する。

→したがって、このタイプの人には、
お金のかからない伝統宗教や、ゆるい自己啓発的、スピリチュアル的コミュニティにゆるく移行させる誘導が有効かもしれない。

•ビジネスに利用する信仰心のない経営者たち(たくさんいた!)
中小企業のトップが多く、いわゆる異業種交流会のようなビジネスチャンスの場がある。
教団へのお布施は節税にもなる。

→私のあった、多くの経営者たちは、ほぼ心の教えなどよりも、金儲けばかり考えていました

•金を出すほど、「霊格」が上がるので優遇される。

あとは、神智学→GLAに由来する壮大な霊界観の物語に参加できる。
ニューエイジ、スピリチュアル思想は、現代人にウケがいい。
「過去世は誰」「宇宙人リーディング」という話で盛り上がる。

宗教における、その物語でなければ語れない、「魂の大きな物語」がどの宗教にもあるわけですが、そこも一つの魅力でしょう。

収入源としては
•祈願

•研修

•植福(献金)

ですが、
研修は楽しかった覚えがあります。
自然の中で、ゆっくり時間をとって、瞑想したり、温泉に入ったり、
ビュッフェ形式の食事は良かった。

あれを、隆法のビデオ抜きで、別のコンテンツでできたらすごく素敵なんじゃないかと思うわけです 笑

教会の黙想会は、お金はないのであそこまでホテルっぽくない 笑


没落の原因

•まずは、根っこにあるのは、「劣等感」。

そこから、
「現実を客観的に把握できないこと」に尽きると思います。

人を頼れなかったりとか、
恐怖政治をひき、
すぐに人をクビにしていくので、
周りにはイエスマンしか残らない。

批判してくれる人がおらず、
批判は全部幹部が揉み消して、教祖に届けない。

教えの根幹は、
「判断せずにただついてきなさい。」
自分の頭で考えることをやめさせる、ということ。

マネージャーがいない。

自分の限界を認められない。


「合格体験記」よりも「不合格体験記」の方がためになるように、

つまり、
ビジネスや宗教や人生で同じ轍を踏まないために、重要なポイントが描かれているわけです。

逆に、継続していく組織というのは、
ビジョンを掲げつつもちゃんと正面から現実を見据え、対策を練る。
「開放性」があり、
常に自分を批判的に顧みながら、
外部の優れたコンサルの意見も取り入れ、
時代に合わせた変化をしていく。

依存させず、自分で考える習慣を持つこと。

コミュニティづくりをどうしていくか。

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2023年09月29日

Posted by ブクログ

大川隆法の息子の宏洋が、父と幸福の科学について書いた一冊。

息子という至近距離で見たからこそ書けることも当然あるが、その分析は客観的で的を射てると感じた。

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2024年02月06日

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