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ちょっとびっくりするほどおもしろい短編集。
ちょっとした心のすきに寄り添ってくれるストーリーも最高なうえに、思わず「わー」って声に出してしまう、もう一段楽しめる仕掛け。こんな素敵な読書体験をずっとしていたい。
「まだあの場所にいる」「BE MY BABY」良。
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予想外の展開を欲して読んだ、予想の更に上の展開に一気読み。短編が5篇、ぜんぜん違う立場や環境の人たちなのに、どれもどこか共感してしまって、自分ごととして読んでしまう。ずっとそこにいるつもり?一歩踏み出して自分を愛していきたい。
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40頁ほどの短編が5つ収録された短編集。読みやすく、かつ実に楽しめた。多くは女性視点の作品で考えさせるテーマも垣間見える。しかし、そんなことよりも、どれもこれも読者の思い込みや勘違いを上手く利用していて、読み進めて終盤に明かされる事実に「えっどういうこと?」と驚かされ、もう一度最初から読み直したくなるような作品です。文章で表された小説だからこそ可能な手法で映像化は難しい。個人的にこう言うのは大好き。映像化を前提とした売れっ子ミステリー作家の作品では味わえない小説ならではの珠玉の短編集。
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私の信頼する書評家 藤田香織氏が朝日新聞書評欄で「打率十割」と紹介した一冊。
古矢永塔子初読。5話収録。
1話目の「あなたのママじゃない」は、読み終えて、あれ?、と思った。道に迷ってぐるっと回って、また同じところに出てきてしまった感覚。でも2度目に見る景色なので、既視感と、どこで間違えてしまったんだろう、と首を捻る感じ。
2話目で、藤田氏の言う意味がようやく理解でき、なるほどそういうことか!と膝を打つ。
今度はまるで違う場所に出てきてしまった感覚。「BE MY BABY」母として、ちょっといいよねとニヤけてしまう話。
3話目「デイドリームビリーバー」はイチオシで面白かった。次こそはどこかにあるはずの道案内を見落とすまいと、意気揚々と読み始めたのも束の間、物語に引き込まれ、気づいた時には「うわーまたか!」と身悶えた。
仕掛けもさることながら、純粋に、胸が熱くなる物語。
どれも確実にページを遡らずにいられない、恐るべし古矢永ワールド。
でもからくりだけじゃない。どの物語も、一つ一つは十分悲劇、なのにどこか底が抜けたような明るさが漂う。「胸を張って生きなよ」というメッセージを感じる。「こんな小説が読みたかったのだ」との藤田氏の言葉に大いに頷く。
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念願だった映画会社に就職し、家事がおざなりになってしまった弥生、
一流企業に就職し、美人の彼女がいて、何もかも順調に見える健生、
漫画家を志し、一度はデビューしたものの、相方に去られ、思うように作品が書けなくなった太郎…
様々な人生を描いた短編集4つ。
一見単純なように見えて、でもどれも一筋縄ではいかない。これはもう叙述トリックと呼べるのでは?実に面白く騙されました。
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短編集5篇
自分の現状からの脱出、あるいは変革転機がテーマ。ちょっとひねりの効いた落ちのあるのも面白い。
年上の女友達になった「あなたのママじゃない」が良かった。
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ギミックストーリーという帯の言葉通り、全5話それぞれに仕掛けがある。「BE MY BABY」が一番面白かった。読後感も心地よくて好き。どれもが小説でしかできないギミックなので、先入観とはなんと恐ろしい!と感じる。もちろん巧みに仕掛けてあり、そう思い込ませる道筋はできているので引っかかってしまう。でもそれこそが面白く、読書でしか味わえない驚きがとても楽しかった。
ただ、「まだあの場所にいる」の主人公の母親が、なんだか酷すぎるなぁとモヤモヤ。リアルではあるけど、美月ちゃんが清々しいだけに、そのモヤがはらいきれなかったのが個人的にはちょっと残念だった。
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反転短編小説5作やられました!!
中、3作は反転に意識がいってしまいどこだ?誰だ?とストーリー・反転探偵になってた気がする(笑)
始めと終わりの2作は爽快感と書名が心のなかでリフレーンされるほど心地よい読後感。
新年1冊めはお年玉を頂いた気分✨
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初めて読む作家さん。
「あなたのママじゃない」
忙しく働く女性と夫のすれ違い。
そこへ、姑が絡んできて・・・
なるほど、フムフム。
え!
こうきたか!
油断してたわ。
次の章からは、一行一行しっかり目を通す。
そして、最初に戻り確かめてみる。
それが楽しい。
どの物語も力強く生きる人々が描かれている。
「まだあの場所にいる」が一番好き。
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『七度笑えば、恋の味』で「日本おいしい小説大賞」を受賞された古矢永塔子さん。
続く『今夜、ぬか漬けスナックで』も味わい深くて面白かったが、本作も大満足。
「あなたのママじゃない」
「BE MY BABY」
「デイドリームビリーバー」
「ビターマーブルチョコレート」
「まだあの場所にいる」
今回は独立した5話収録の短編集だが、古矢永さんの作品に見られる大小様々なサプライズは健在で、瑞々しい文章に惹き込まれた。
どの物語も甲乙付け難いが「BE MY BABY」と「まだあの場所にいる」は反転が巧みで、読後感がすこぶる良かった。
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面白かった。自分の単純さというかステレオタイプさを自覚させられる。自覚させられるけど嫌ではなく読後は爽やか。
窓際のドヌーヴ,言われてみたいなぁ。
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あなたのママじゃない
BE IMY BABY
デイドリームビリーバー
ビターマーブルチョコレート
まだあの場所にいる
の4つの短編集。
いずれも若い世代が主人公となり、「そんな感じの人いるよな」とは思うものの、違和感を覚えるのは、やや行き過ぎの人間関係や人間模様を描いているからかも。
そのためか、あまり感情移入が出来なかった。
若手の読者であれば、アルアルなんかもしれんが。
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ギミックストーリーばかりを集めた短編小説集を初めて読んだ。
映画化できないものばかり。映像が想像の中にあるからこそ成立するものだ。
途中で仕掛けがあるんだよねと思いつつ読むことになってネタバレの新鮮味がなくなってしまった。そして、反転した世界への驚きもだんだん減ってしまうという…。
Posted by ブクログ
短編集。
タイトルが自分のことを言っているかのようで気になって。
どの作品も新たに一歩を踏み出そうとするところで終わる。
しかし、そこに至るまでに仕掛けがあり、話が反転し、前向きな印象に変わる。
『デイドリームビリーバー』と『まだあの場所にいる』にはやられた。
特に『まだあの場所にいる』は、清々しくもあり、やられたと思わされたものでもあり、自分の好きにしていいんだと堂々と生きていきたいと思わされる内容だった。
ただ、ギミックストーリーと帯にないほうが先入観なく読めて良かった。