【感想・ネタバレ】あの日、少年少女は世界を、のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

わたしの大好きな友の「哲学」が詰まった一冊。

どんな哲学なのかはぜひとも読んでたしかめてほしい。
大人も子どももみんな読んで、それから自分に問うて欲しい。

「自分は世界を諦めていないか」

子どもが諦めるような世界を作ってしまった大人としてとても考えさせられる。
子どもが世界を愛せるように、我々大人ももっとふんばらなくちゃね。

大人が正しいなんてだれか決めたの?
大人はすぐ間違えるしそのくせ謝ることが苦手だし間違いを認めるのも苦手だししょうもないやつばかりだよな。
大人が正しいなんて世界にならないように、子どもの声を聞く耳を失わないように。
なんだか背中をバンバン強めに叩かれたような読後感です(ほめてる

少なくとも、櫻いいよが物語を描き続けてくれる限り、少年少女たちに好きなだけ悩んで拗らせていいんだよ言ってあげられる。それは安心。

0
2023年09月07日

Posted by ブクログ

 主人公の高校生男女が、理想と現実のギャップにもがきながら、生き方を模索する青春小説でした。ラノベ? ライト文芸? 読みやすかったです。

 高2の城之崎聖良は、クラスでは誰とも交流せず、校外では赤マント・赤ジャージ・ハーフマスク姿で、人助けのヒーロー活動をする謎の女子です。
 同級生の鈴森実(まこと)は、かつてマントを羽織ってヒーローごっこをし、肝心な時に逃げ出したことを引きずる、斜に構えるもお人好し男子です。
 こんな鈴森が、赤ジャージの城之崎を目撃し、2人に共鳴する結び付きが生まれていく物語です。

 人は誰しも、成長と共に視野が広がり、世界の複雑さや人生のままならさに気付いていくものです。
 自分の中の理想を求めて、周囲や自分に腹を立て怒るのか、諦めて大事な場面で逃げ出すのか、まさに中高生は、こんな悩み多き時期でしょう。
 特に、正義や善悪は基準が曖昧で、人の信念や価値観に左右される分行動が難しく、個人の態度を超えて対人関係の規律にも大きく関わってきます。

 「諦めずに取捨選択すればいい」「みんなのヒーローじゃなくても、誰かのヒーローにはなれる」など、〝自分の目に映る世界〟との関わり方のヒントが、随所に散りばめられている気がしました。
 個人的には最終章・結末に疑問が残るものの、中高生におすすめの一冊です。

0
2023年09月18日

「小説」ランキング