【感想・ネタバレ】輪違屋糸里(下)のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月14日

新選組のことは、新選組側からしか知りませんでした。
芹澤さんって、こういう見方もできるんだと感じた本です。

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Posted by ブクログ 2023年08月25日

芹沢鴨が暗殺されるあの事件を島原大夫や前川家、八木家の女房、芹沢鴨と一緒に命を落とした梅といった女たちの視点で書かれている。
糸里天神と土方の別れのシーンは切ない。

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Posted by ブクログ 2023年04月29日

物語の縦糸に新撰組があり、話はそれに横から幾重にも幾条にも絡まる女性たちと共に流れていく。 女性は心底惚れた男のためなら、あんなにも強くなれるものなのだろうか・・・。 浅田さんは、「女というのは、剣を持たずに斬り合いができるらしい。」と結んだ。 親の愛を知らずに島原で育った女の、剣にも勝る強さを描く...続きを読む浅田さんの筆にまたホロリとさせられた。 これも再読本の棚に入れる。

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Posted by ブクログ 2023年02月19日

浅田次郎の新選組モノの女性目線版。
いやはや面白かった。一気に読んでしまいました。

物語としては文久三年の夏から芹沢鴨が暗殺される9月16日までの短い間の新選組とその周囲の女性達の物語。
一部沖田総司を語り部とする部分はあるが九割方は女性目線のお話。

この物語の面白いところは、史実上は我侭、酒乱...続きを読む、癇癪持ちの芹沢鴨を実に人間味豊かな本物の武士として描いている。
その反面、近藤勇は少し頼りなく、土方歳三は頭の切れる冷血漢として描かれています。

ペンの力の凄さを感じるこの作品は、題材が史実なだけに「大和屋の焼き討ち」「禁門の政変」最後のクライマックス「芹沢鴨暗殺」等の出来事は実際に起こったことですが、その史実に浅田次郎の推察(創作を含)で面白く味付けしてあり、史実を冷静に捉えないでこの小説だけ読むとまるで事実かと思ってしまう人が出るのでは?

もちろん浅田流の泣かせる部分もしっかりありました。

浅田次郎恐るべし!

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Posted by ブクログ 2022年07月06日

しんどかった
それぞれの女性の強さに震えた
最後の景色がすごく綺麗で泣きそうになった
幸せになってほしい

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Posted by ブクログ 2022年03月13日

下巻を読んだ後も感想は同じく、「女は強い」。おいとやお梅のような女性がいたからこそ、現代の女性が活躍する社会になったのだと思います。

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Posted by ブクログ 2022年02月19日

壬生義士伝も本作もとても面白かったです。
芹沢鴨の印象が変わり、登場人物全員が好きになれる物語でした。3作目も楽しみです。

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Posted by ブクログ 2021年01月11日

非常に面白かった。てっきり史実に基づいた話かと思ってしまったが、基本的に虚構のようらしい。浅田次郎の幕末ものは、思った以上に生き生きと登場人物が描かれており、面白く読める。巻末の現輪違屋の主人との対談で、輪違屋のご主人が肯定的にこの小説を評価していたのが印象的だった。

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Posted by ブクログ 2016年12月09日

面白かった!!新撰組が好きな人、そう思わない人も私はオススメ!
燃えよ剣で土方が好きです。がこの本で鬼の副長に出会えます!
複雑な思いもありますが…
新選組に翻弄されながらも悲しくも、強く生きた女たちの物語。
最後の方の女たちの思いは泣けてきます。
剣を持たない、女性の戦に感動しました。
また、芹沢...続きを読むの印象が変わった本でもある。
沖田、永倉の語りは良かった。そして斉藤はどんな本でも同じなのがファンにとっては嬉しです。

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Posted by ブクログ 2015年06月23日

これは、新選組を扱いながらも、新選組に翻弄されながらも悲しくも、しかし強く生きた芸妓や女たちの物語である。
今なお現存し置屋として営業をつづけるという輪違屋、いつか外観だけでも訪ねてみたいと思った。

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Posted by ブクログ 2017年08月15日

 なんか糸里は登場人物のひとりに過ぎないような扱いだが、悪役のイメージでしかなかった芹沢鴨のイメージが一新したのが新鮮だった。
 女性心理を描こうとしているのだと思うけど、どうなんだろう… 女性からすればちょっと違うと感じるかもしれない。これはもう壬生義士伝へと続く新撰組本と割り切って読んだ方がのめ...続きを読むり込めて面白いと思う。

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Posted by ブクログ 2023年06月15日

新選組隊士たちの姿を彼らに近い女性たちの視点を中心に語らせながら(特に壬生の八木家のおまさ、前川家のお勝が多い)芹沢鴨暗殺の騒動を描く。
上巻で隊士のルーツや背景などを永倉に語らせているのだが、新選組初心者がいちいち躓き調べながら読んだのでめちゃくちゃ時間がかかってしまい。しかも史実と比べたりしてし...続きを読むまったのでとてもドラマティックなのにのめり込むようには読めなかったのが残念。
八木家のおまさがけっこう好きなキャラクターだった。糸里をタイトルにしている割には出番が少ないような…芹沢はどうにかならんのか(良い方に)?ばかり考えながら読んでいた。
シラフ時は侍然としているが酒が入れば乱暴者の姿。人斬りに躊躇わずも子どもに好かれるようなところがあったり。ほんまはええ人なんちゃうん?と思いきや史実を辿るとまぁまぁな狼藉を働いていたり女遊びは当たり前だったり、なんだか捉えきれなくてモヤモヤ。一人の人間の中には整合性が取れない両極をはらんでいるものだなぁと。
武士の世の終わり、京都守護職と新選組の関係、尊皇攘夷…新選組とはなんだったのか、と考えずにいられなくなる。
幕末から維新はとっても複雑だ。

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Posted by ブクログ 2022年01月02日

新選組に関わりのある女性から見た近藤、土方、芹沢らの描きかたが新鮮でした。百姓が武士を倒す。
女性は強いですね。

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Posted by ブクログ 2018年05月16日

ちょうど京都幕末維新をテーマにしたロゲイニングのチェックポイントを探しに京都(島原)を探訪していたところ、ふと輪違屋の文字を発見し、現存するその建物の歴史と風格を肌で感じ、あらためて本書を読むことにした。
壬生の浪士組から新撰組へと成長する中で、八木・前川家と新撰組の関係、芹沢や近藤・土方の目指す理...続きを読む想像の違いとそれに伴う内紛(暗殺)なども興味深いが、本書の真髄はなにより島原という花街に生きる女性のプライド。いろいろ幅広い分野で面白い浅田次郎再評価の一冊でした。

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Posted by ブクログ 2017年11月27日

新選組の近藤たちは、芹沢たちの暗殺を命じられます。“足軽と百姓が、真の武士を殺す(p266)”、斬ってはならぬ人間を斬るのです。

芹沢は酒乱で悪行も働いてきたように見えましたが、実は考えたうえでの行動で、やさしくて、どうしても嫌いになれませんでした。

また、戦場には刀を持たぬ四人の女(糸里、吉栄...続きを読む、お梅、おまさ)もいますが、“女というのは、剣を持たずに斬り合いができるらしい(p263)”のです。女たちの強さを思い知らされました。

特に糸里が、男たちに立ち向かい、はっきりと思いを伝えるところや、女としての幸せを吉栄にめぐんでしまうところに、惚れました。本の題名のとおり、主役は糸里だと思いました。
吉栄の子どもを立派に育てるという決意も、母としての強さを感じて好きです。

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Posted by ブクログ 2017年09月14日

輪違屋糸里の下巻。
待ったなしで芹沢鴨の暗殺があって、なんか幕末ってやっぱり暗いな~と思ってしまった。
百姓や町民だった新選組の各々が本当の武士である芹沢を殺すのに震えるわけですよ
時代の流れといえばあれだけど、なんか悲しい。
あと芹沢鴨めっちゃいい人。(だけどそれをうまく表現できない)
んで、おと...続きを読む女の人はやっぱ強いなーという印象。
もう惚れた腫れたを通り越している感じ、愛だの恋だの通り越してる
次元が違うというか、なんというか。
糸里は強い!土方成すすべなし!
そいで極めつけはお殿様への物申す場面とかもそう。
糸里や吉栄や音羽はもちろんのこと
おまささん・お勝さん・お梅さん等女性陣は
世の男性よりもクッソ強い…
泣きはしないが、なんか違う意味での幕末時代小説だと思う。

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Posted by ブクログ 2017年05月17日

新撰組を取り巻く女性の立場から見た非常に人間くさい新撰組の物語。
現代人から見ればどうにも度し難い男達で、それがまたリアル。なかなか面白い作品でした。
京都の壬生寺と屯所のあたりは散策した事があるけど、これを読んで行けばまた感じるものがあるかもしれません。糸里という天神も実在したらしいですよ

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Posted by ブクログ 2017年01月29日

女を苦しませる男を屑と規定すると、このお話にでてくる殆どの男がクズ。

それゆえに女たちが輝く。

強さも、弱さも、誇りも全てが美しい。

そして読んでいる間、いまはほとんど消えかけている、懐かしい京都の町と京ことばに包まれ心地がよい。

翻弄された町が、新しい世を迎えるまであと少し。
その間も、ず...続きを読むっと女たちは強く凛と生きていくのだろう。

心のなかに誰にも見えぬ強靭なる芯を貫いて。

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Posted by ブクログ 2015年12月16日

本作で印象が変わるのは芹沢鴨、土方歳三。今まで私が思ってきた新選組隊士達とは違う描かれ方をしている。

芹沢さんには自分を理解し過ぎた故の弱さ、侍として選ばざるを得ない矜持があり、人間味を感じた。他の新選組作品で描かれる巨悪の権化「芹沢鴨」とガラリと違う。

歳さんには隊の強化だけ考えて行動をとって...続きを読むもらってかまわない、百姓になるなんて言わないでほしい。糸里に対して身勝手過ぎる。それを受け入れた糸里は島原の女だからなのか、時代の女だからなのか。最後の選択は強い女ではなく哀れな男として読まないと歳さんを嫌いになってしまいそう。

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Posted by ブクログ 2015年10月18日

タイトルの割には糸里の話が中心というわけではない。芹沢暗殺に新たな解釈をしている所はとても興味深く面白い。傍若無人なイメージの芹沢は実は気の優しい侍であった。反して土方に対しては厳しい。個人的には沖田の立場で暗殺までを語る所が臨場感があって興奮した。主人公がたくさんいる感があります。

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Posted by ブクログ 2022年06月06日

新撰組土方歳三に愛された島原の大夫、糸里が悲しくて、強く女の道を生きていく物語。途中少し進まない部分があったが、一人称になると勢いがあった。

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Posted by ブクログ 2021年02月12日

芹沢鴨暗殺までの新撰組ってほんとろくなことしてねえよな、という熱量の低い感想しか出てこない。鴨の暗殺もなんかアホらしいし。
著者は農民が侍を倒すという補助戦で芹沢暗殺解体してみせた。そして、一つの集団における農民と侍の対立を描くにはどちらにも肩入れしない平等さが必要であり、新撰組にとって究極の他者で...続きを読むある女の視点が採用された。本作で著者が必要に何人かの女の視点で新撰組を眺めるのは、構図を鮮明に見せるためだろう。新撰組という異様な半グレ集団に対峙するとき、それぞれ出自や生活環境の異なる女たちは、連帯意識を持たざるを得ない。女たちは最初から、新撰組の人々が追い求めていた、農民としてのコンプレックスを克服する可能性や侍としての誇りからは疎外されているからだ。
そして、男同士主導権争いの内ゲバという鏡に映された女たちのシスターフッド的連帯、という図式のシスターフッドが成立しているのは、女たちが徹底して政治から隔離されているからでもある。
本作をこのようなフェミニズム的な観点から読んだのは自分以外にはいないようである。本作の自分の読み方に基づくと、個人的なことは政治的なことといい始めた瞬間に女たちは政治的な分断に巻き込まれるのではないか?という問題が立ち上がる。

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Posted by ブクログ 2019年03月23日

知ってる話を違う視点から見るとこうなるという話で、その目の付け方はなかなか興味深かったが、元々が愉快な話ではないので、イマイチ入り込めなかった。でもまあ浅田さんらしい話でしたわ。

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Posted by ブクログ 2019年01月04日

読み終わるのにものすごく時間がかかってしまったけれど、面白かった。
愛情深くて とても強い女性たち。
強くこころに決めたことや、強く想う人がいれば、女の人は強く生きられるのかな と思います。

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Posted by ブクログ 2018年02月10日

関西弁が全編に出てくるのでちょっと感情移入はしずらいかも。
だが、女の立場からみた新選組ということで、壬生義士伝とセットというのはそうであろう。
百姓と武士というテーマも深い。
「京都花街の経営学」という本を同時期に読んでいたのが、運命的に感じた。
一度京都にいってみたいものです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年03月20日

隊士の方々で今まで抱いていたキャラクターのイメージとかなり違う方が結構いらしたので、最初は抵抗がありました。でも読み進めていくうちに何だかスッと入ってくる感じで、〈こういうのもアリだな〉と思わせられました。
主人公の糸里には最後まで共感できませんでしたが、様々な人物のモノローグ風に進む物語には惹きこ...続きを読むまれます。

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Posted by ブクログ 2017年02月18日

新選組初期の、芹沢鴨暗殺の真相に迫るストーリー。
私の脳内イメージと違うのは、沖田さんのキャラと永倉さんの組内での立ち位置。試衛館メンバーと仲良しなイメージがあるけど、この小説内では芹沢さんたちとの中立のような書かれ方。
そして何より、歳さんが自分の女を別の隊員に譲るというとこ。最っ悪。
しかし芹沢...続きを読むさんは善なのか悪なのかわからんねー。史実に詳しいわけじゃないからな、私。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年05月30日

文章が巧みで、どんどん次を読ませるのに、読み終わったら何か納得いかない。

芹沢の愛人おうめ、壬生浪士を居候させている八木の奥方おまさ、同じく前川の奥方お勝、糸里の親友で平山の恋人吉栄など、女性たちのほかに、沖田パートもあり、視点がたくさんあるけども、中心となる、糸里と土方の関係が、よくわからない。...続きを読む

糸里の気持ちの動きが、肝心なところで描写されていないし、土方に至っては、糸里をどう思ってるのか、最初から最後まで、嘘くさい。上巻で音羽太夫が、土方は「糸里のこと、なんとも思ってない」と直感したのに、めがねを作ってやって、やさしくしたり、かと思うと糸里をひどく利用して、殺そうとした挙句に、最後には「一緒に多摩に行かないか」っていうのは、どういうわけ?糸里に気迫負けしたら、好きになっちゃったの?そうだとしても虫が良すぎるし、納得いかない。

そもそも、土方がそんな段階で、離隊して地元に戻って農業をしようなんて気持ちが、少しでもあったのか??

糸里が桜木太夫になったっていうのも、創作ってことだけど、無理あるんじゃないかな?桜木太夫は、桂小五郎や、伊藤博文の妾になった人なんでしょう?いくら土方を見限ったといっても・・・

物語のクライマックスは、当然芹沢たちを暗殺する場面だけど、それを、主人公であるはずの、女性たちの視点で描かずに、突然沖田だけに語らせているのも、不自然というか、肩透かしというか、物足りない。

とはいえ、暗殺の一番の討手であったであろう、沖田の語りは、当事者中の当事者だけに、緊張感も味もあって面白い。物語中、一番面白かったかも。

ただ、芹沢が「真の武士」である、てことにしようとしてるのは、どうも不自然。「男の美学、わかるだろ?」って空気がうっとうしい。新撰組小説を全く読んでいないときなら、すんなり受け入れられたのだろうか?

おうめのとこも、切なくてよかったけど、江戸の莫連女だったとか、江戸では女たちに慕われたとか、太兵衛夫婦を殺したとか、どこまで根拠があるんだろうか?

結局、連載のための作品であって、最後まで読者の興味を引っ張れれば、それでよかったってことかな。

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Posted by ブクログ 2015年05月05日

映画化された『壬生義士伝』はわたしが好きな小説のひとつであるが、今回取り上げるこの小説もまた、新選組の活躍を描いた3部作のひとつである。とはいっても、主人公は書名にもあるように、「輪違屋」という置屋に勤める「糸里」という遊女。『壬生義士伝』では、吉村貫一郎というマイナーな隊士にスポットライトを当てた...続きを読む著者が、今度は遊女という視点から新選組を描いており、まずこの着想がおもしろいと思った。ただ、内容としてはそこまで評価できるかどうか疑問である。たしかになかなかおもしろみはあるのだが、島原という「ムラ」の論理をひたすら振りかざされたところで、いかに立派な人物であったとしても、そこまで肩入れすることはできない。男たちが熱く剣を交えて戦うウラで、こういったもうひとつの戦いがあったということには特別な感情も湧くが、それでもそこまで絶讃するようなこととも思えなかった。おなじ新選組について触れるなら、やはりもうすこし熱いドラマを読みたい。

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Posted by ブクログ 2015年10月12日

浅田次郎にとっては新撰組をいろいろな観点から描き出すことにこだわりもあるだろうし、思い入れもあるのだろう。けど少々まどろっこしいし、遠回りにも感じる。糸里という女性を通して浪士たちを描いていくことは面白いとは思うし、その背景なり人生なりを描いていくことが重要なポイントであるということもわかる、下巻の...続きを読む残り3分の1までくれば。お梅もお勝も糸里もきっちゃんもその時代を生きた女性として描かれていて面白い。でも浅田次郎の小説にしては・・・

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