感情タグBEST3
啄木もよく知らない、当時の世相に刺して興味があるわけでもない、それでも吸い込まれるような空気感があります。今とは違った感覚、価値観の中で自分と同じ年頃の若者がその時代を生きる苦悩と葛藤が描写されてます。
Posted by ブクログ 2015年07月25日
大塚英志と藤原カムイのおそらく初めての顔合わせではないでしょうか。角川の「野生時代」というエセ文芸誌に連載されてるんですが、ストーリーはなかなか秀逸で、60年代に起こった3億円事件などの実際の事件や時事ネタを通して、当時の若者(ヤングメン)のなんだかもどかしい日常が描かれます。
これまで柳田国男や...続きを読む折口信夫のサーガをやってきましたので、この辺の話はお得意ですね。
日本赤軍の永田洋子や三島由紀夫などの実在する人物を下敷きにしていますが、タイトルの元ネタは大江の「われらの時代」に出てくるジャズバンドの名前らしく、ここでも大江健三郎がネタとして使われています。
この作品はこれまでの大塚作品の中でもっとも大人っぽい作品となりそうです。かなり文学的で、石川啄木の詩を引用するあたりは、他の大塚作品にない雰囲気さえあります。しかし、1話のページ数の少なさで一気に読まないとわかりづらいストーリー展開のため、ぜひ早く単行本で見たいものです。
藤原カムイいわく、「いよいよ物語も終盤を迎え、残すところあと数話」らしいので楽しみに待ちたいものです。
Posted by ブクログ 2013年04月02日
実際の事件、実際の人物をモデルにした人も出てくるフィクション、ノンフィクションが複雑に入り組んだ小説のようなマンガ。時代背景は暗い感じだがスラスラと読めた
Posted by ブクログ 2009年10月07日
複数の昭和史上の事件をモデルにした無軌道で刹那的な若者の群像。
うまいこと実在の事件を絡めたストーリーと、緻密で書き込みの多い絵柄の親和性が高い。
所々に挿入される石川啄木の詩の叙情性も効いている。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
サイコの大塚英志と藤原カムイのタッグで描いたのは、あの3億円事件をモチーフにしたお話。その少年ははたしてアンラッキーだったのかラッキーだったのか。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
えっと、これはあいつで、こいつはあいつ。
っていうかTとかNとかKとか夏目漱石かよ、わかりにくいなー。
そうおもっているうちに、学生運動、三億円事件、三島割腹自殺、それぞれが絡み合うフィクションとはいいきれない世界にのめり込んでいく。
どこか手塚治虫や浦沢直樹に似た世界観を感じる。
ちなみにヨーコ...続きを読むが二人とも魅力的。
Posted by ブクログ 2012年06月27日
う〜ん。なんつーかオサレすぎる。
小綺麗というか。
石川啄木の詩を引用するのは良いとして、登場人物がみな清潔感漂ってて俺の思ってる昭和と違う…
三億円事件といえば初期のこち亀にそれを題材としたエピソードがあり、あの時代特有の重苦しさが印象深い。
青酸コーラ無差別殺人事件ネタとか、今では掲載不可な...続きを読むあの感じ好きだったなぁ。
時代設定的に8mmフィルムが出てくるのだが、最近大学の同期に聞いた話によると未だに実習で使ってるらしい。
とか関係ないことばかり連想させるマンガ。タケシの撮る映画にはもう感動しないのかとか、三島由紀夫を介錯した人を介錯しようとした人は腕が悪くてなかなか死ねなかったとか。
そういう意味では面白かった。
Posted by ブクログ 2010年12月28日
アタシはアタシの世界から脱出する度いろんなものを置いてきた。それは信仰だったり思想だったりする。無知を知る度にアタシは揺らいでただの「大人」になった。
学生運動のことは知らない。だけど。
まだ芝居を続けてたら、私の人生はどんなだったのだろう。