【感想・ネタバレ】「怖い絵」で人間を読むのレビュー

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Posted by ブクログ

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捉え方を変えるとただ「怖い」と思って見てきた絵にも物語がついて、ちゃんとその「怖い」と感じる所以を理解できた。美術を理解するのにもこうした歴史を知らないといけないと改めて思った。

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2015年11月10日

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2019年の読み初め。
「怖い絵」シリーズはこれまでに何冊か読んでいたけど、この本はカラーなのでとても分かりやすかった。
他の怖い絵シリーズで取り上げられていたのと同じ絵画も何点かあったけど、「運命」とか「憤怒」とか、テーマにそった解説だったので、これはこれで繋がりが見えてよかった。
なかでも一番怖い!と思ったのは、ハプスブルク家の系譜だったかな。王族を描いた肖像画なのに、死相しか見えないんだものな。
西洋絵画の解説書ばかり読んでいたから、そういう学者さんだとばかり思っていたけど、著者の中野京子さんって作家で独文学者だったのね。
他の著書で、「中世ヨーロッパは識字率が低かったので、聖書の内容を教えるために、教会に宗教画を飾った」って解説してあって、目から鱗が落ちる思いだった。
カタカナの名前が苦手で、世界史を真面目に勉強してこなかったんだけど、「イワン雷帝は織田信長と同時代の人物」って補足なしに読めるように読めるようにならないとね。

1
2019年01月04日

Posted by ブクログ

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見た目では決して怖い絵には見えないような王侯貴族の肖像画や神話に取材した絵から、その裏にあるとんでもなく怖い物語を紡ぎだす美術評論。
一番怖いのはやはり人間だな。

1
2012年05月19日

Posted by ブクログ

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怖い絵シリーズの著者が書いた一冊。

肖像画の類は、絵としての美しさもあるけれども、その裏にある時代背景、人間関係などを知っていると浮かび上がってくるものがあるので、それを含めて鑑賞すると妄想が膨らんで面白い。

・運命
・呪縛
・憎悪
・狂気
・喪失
・憤怒
・凌辱
・救済

の章から構成されていて、それぞれで何枚か絵をとりあげつつ解説している。

歴史の流れをおいながら説明して行くので、好きな人にはたまらない本だけれども、登場人物の感情描写は、どうしても作者の主観的部分がたぶんに含まれざるを得ないので、そういうのが苦手な人は要注意。
個人的には、いい具合に話を盛り上げてくれる良いスパイスだった。

1
2012年03月24日

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人間の持つ様々な感情や、歴史に翻弄される人生、宮廷生活をテーマに、絵画の紹介をする。
スペイン・ハプスブルク家の凋落の歴史を語るベラスケスの『フェリペ・プロスペロ王子』。
オーストリア・ハプスブルク家の皇妃エリザベート。
マリア・テレジアとマリー・アントワネット。
『我が子を喰らうサトゥルヌス』をはじめとする『聾者の家』の連作『黒い絵』のゴヤ。
ロシアを代表するレーピン、ドラクロア。
キリストの磔刑を描いたルーベンスと『イーゼンハイムの祭壇画』。
背景を知った上で眺めると、絵に込められた深いメッセージを読み取ることができる。

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2015年02月01日

Posted by ブクログ

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名画の解説書、と書いてしまうと良くある本かもしれないが。絵の背景の説明に、絵に関わる作者含む当時の「人々の心」に焦点を当てて解説をしている点がユニーク。その解説を読んでから再び絵を見るとなんとも人間の怖さが本当に透けて見えてくるのが面白い。前書きに筆者が書いているように、絵画は(勿論例外はあるだろうが)予備知識や先入観無しでばかり鑑賞するばかりではつまらないなと考えさせられた。

1
2012年03月18日

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