【感想・ネタバレ】精神科医が教える 笑顔うつから抜け出す方法のレビュー

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Posted by ブクログ

読みやすい!でもポイントを押さえて書かれているようで、ものすごっっく参考になった!書籍に書く範囲をしっかり押さえられていて、このラインまで来たら受診を…と受診や相談を促しているところがすばらしい。さらりと2時間くらいで読めました。

p.97 「落ちこみや不安が強い笑顔うつ」になる人は、まじめ、秩序やルールに忠実、他人に気を遣う、責任感が強い、頼まれると断れないといったような性格傾向で、内向的な人が多いです。
精神医学では、うつ病になりやすい人はメランコリー親和型性格という性格傾向があるといわれてきました。
「きました」と過去形にしたのは、近年はうつ病になる原因は性格傾向以外にもいろいろあるという見方になっているからです。
ただ、性格傾向が一因であることに変わりはなく、「落ちこみや不安が強い笑顔うつ」の人は、もともと持っている性格傾向が、さまざまな症状を強めている可能性があります。

p.106 人を「誘う側」と「誘われる側」に分類したとき、誘う側の人は能動的で、おおらかなタイプです。誘いを断られることにも慣れているので、断られても気にすることはありません。
結局、人と会ったら意外と楽しめて元気が出てきた気がする、ということもあります。そう思えるのは、比較的回復してきている段階です。
でも、人と会ったあとに落ちこんだり、後悔するようであれば、人に会うには早い段階です。しばらく、ひとりでゆっくりすごしましょう。
回復するにつれて、いろんなことに対する意欲が戻り、人に会いたいという気持ちも自然によみがえります。

p.106 感情コントロールできない笑顔うつになると起こること

・いらっとして、つい大きな声で反応してしまう
・周りの人は落ち着いているのに、自分だけがいつも怒っている
・真面目にやっているのにやりすぎていると言われる
・周りから考えすぎと言われて落ち込む
・急ぐ必要もないのに、急いでやろうとしてしまう
・落ち着いて考えたらわかるのに、つい先走って後悔してしまう
・ちょっとしたことで涙がこぼれる

p.132 「いままで、ずっとそうしてきた」のか、それとも「最近そうなってきた」のかも、健康な状態と病的な状態を見分けるポイントです。
たとえば、生き物の生態や小さい子どもの話、闘病している人の話などには、感情が揺さぶられて思わず涙を流す人もいると思います。
そうしたことが日常的にある人は感受性が強い人で、笑顔うつではありません。
感受性が強い人であれば、こうした感情を揺さぶられたエピソードは複数あるでしょう。
また、自分の話をしていると、不意に涙を流す人がいます。これはエイチSP気質の人に夜ある現象で、やっと本音を言うことができて、緊張から解放されたときに溢れる涙です。これも笑顔うつの状態とは違います。

HSP気質の人は繊細で、刺激や変化に対して敏感です。人の気持ちを察するのも上手で、まわりの人にとても気を遣います。
「本音を言ったら、まわりの人に変だと思われるのではないか」「自分の話は共感してもらえないのではないか」と本音を自分のなかに隠してしまうのです。
HSP気質の人は、言いたい気持ちをずっと抑えて我慢しているので、自分の意見や思いを言おうとすると、力が入りすぎて涙が出てくることがよくあります。
「突然泣いて、相手を困らせてしまって申し訳ない」と考え、さらに本音を言いにくくなっている人もいるかもしれませんが、体調不良・落ちこみや不安がなければ、純粋に気質の問題だと考えていいでしょう。
逆に、感受性の強い人が、感動的な話を見聞してもなにも感じなくなったら、心身に異変が起きている可能性があります。

p.149 お気に入りのツールでジャーナリンクを習慣化しょう
BREATH DIARY (いろは出版)
毎日、気軽に描ける366ページの小さい日記帳。ベージュ、パープルなど、優しい色味が魅力。

Awarefy
認知行動法にもとづくセルフケアアプリ。感情記録でもの法を見える化できる。

muute
思考と感情を分析して、フィードバックをくれるアプリ。

みんチャレ
習慣を身につけたい人が5人でチームを組み、チャットで目まし合いながら続けるアプリ。

継続する技術
習慣化できるアプリ。

p.164 たとえばやるべきことが10個あるとしたら、優先順位をつけて、上位5個だけをやるようにしましょう。
自分なりに「これはやらなくてもギリギリ大丈夫」「ここはしばらく手を抜けそう」ということを見つけて、やることの数を減らすといいと思います。
具合が悪いときは3個でもできたら十分。その分、調子がいいときは1個多くやってください。
きちんとしたい人にとっては、手抜きをするのはイヤかもしれませんが、具合が悪いときは妥協が必要です。ペースダウンしている自分を許してあげましょう。
やる気はムリに出すものではなく、自然に湧いてくるもの。湧いてくるのを待つのが正しい戦略です。

p.188 病院に来る人でも「自分は病気だ」と認識している人は、治療成果が出やすくなります。このような人を「病識がある」人といいます。
病識とは「自分は病気である」とはっきり認識できている状態です。病識がある人は治療に前向きで、「治そう」という意志がはたらきます。
病識がない人の治療は難しく、治療の途中で脱落することもあります。調子が悪いのに「大丈夫です!がんばります!」と言ってムリしてしまう人ほど、発見が遅れて重症化しやすい傾向があります。
また、病識と似ている感覚に「病感」があります。
病感とは、「はっきりと病気であるとは認識していないけれど、もしかしたら病気かもしれない」と病気の可能性を感じている状態です。この本を読んでいる人は、病感がある状態ですね。
この精感があるだけでも、病気の発見と治療にプラスにはたらきます。
これまでできていたことができなくなっていて苦痛感があるなら、せめて「もしかして?」と疑ってほしい、というのがわれわれ医療者の願いです。

p.245 薬一覧

SSRI
(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
→脳内の神経伝達物質であるセロトニンが再吸収されるのを防ぎ、神経細胞と神経細胞のすさまのセロトニン濃度を上昇させ、不安感や抑うつ症状を改善する。
(セルトラリン、パロキセチン、エスシタロブラム、フルボキサミン)

セロトニン再取り込み害・セロトニン受容体調節薬
→ 従来のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の作用に加え、さまさまなセロトニン受容体の調節にはたらき、抗うつ症状を改善する。
(ボルチオキセチン)

SNRI
(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
→ 脳内の神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンが再吸収されるのを防ぎ、神経細胞と神経細胞のすきまの両物質の濃度を上昇させることで、不安感や抑うつ症状を改善する。
(デュロキセチン、ミルナシプラン、ベンラファキシン)

NaSSA
(ノルアドレナリン・セロトニン特異的抗うつ薬)
→ セロトニンとノルアドレナリンの受容体に選択的に作用し、両物質の効果を強めることで不安感や抑うつ症状を改善する。睡眠障害をともなううつ病に対しても有効。

(ミルタザピン)

三環系抗うつ薬
→ 脳内の神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンが再吸収されるのを防ぎ、神経細胞と神経細胞のすきまの両物質の濃度を上昇させ、不安感や抑うつ症状を改善する。初期に開発された抗うつ薬。抗うつ効果はあるが、副作用の面から上記の薬よりも慎重に処方される。
(アミトリプチリン、イミプラミン、ノルトリプチリン、クロミプラミン)

四環系抗うつ薬
→三環系抗うつ薬(TCA)の構造的類似物。治療効果も似ているが、作用の選択性が異なることがある。
(ミアンセリン、セチプチリン、マプロチリン)

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2024年05月10日

Posted by ブクログ

◾️やる気がでるのは、身体と心が整ったあと。
◾️エネルギーをためるためには、デジタルデトックス。
◾️解決したいことを言語化して紙に書く。

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2023年11月01日

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