地球から遠く離れた惑星を地球化するためだけに作られたロボットを。
何十年もの間、自分を着飾ってひとりの男性を待ち続ける老婆を。
代わり映えしない日常に感覚が麻痺してしまった、現代のサラリーマン一家を。
永遠の生を持つ不思議な少年の目を通して
国も時代も関係なく多種多様な人間を見る、オムニバス形式の作品。
少年が触れる人間のストーリー(=人生)は、感動で心温まるものもあれば、
涙が止まらないほど切ないもの、残酷で胸が締め付けられるもの、希望に満ち溢れたものなど本当に様々。
どのストーリーも先が見えない、ありきたりや予定調和とは対極のものばかりです。
心を掴まれ、揺さぶられ、年に何回か読み返したくなる、私にとっては宝物のような漫画です。
もし今は気が向かなくても、ぜひ心の隅に置いておいてください。
そして読みたいと思ったときにゆっくりと触れて、ぜひお気に入りの1話を見つけてほしい。
気の遠くなるほどの確率の末に、この作品があなたの目に止まったのですから。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
●リチャードウィルソン卿とグラハムベッカー
なかなか緊迫した。メンタル的にもインパクトあった。
結果的に殺し、殺される立場だったとしても、
ここに至る過程にはどちらも満足したんじゃないかと、私は思う。
Posted by ブクログ
客観的に人間模様を見る不思議感覚。なんというおろち。
いい漫画に出会えて嬉しいかぎりです。
初めて読んだのは中学の頃か高校の頃か。懐かしい。
古本屋に売ってたので買いました。全巻そろえたいなあ・・・
この漫画のきっかけとなったマーク・トゥエインの不思議な少年も読みました。
Posted by ブクログ
・変わらない日常に、感覚が麻痺した現代のサラリーマン一家
・誰もが未踏の地に憧れた、探検家の活躍著しい時代に南極で遭難した2人の男
・今から約100年ほどの昔・・・時代の変わり目を生きた、貴族エッシャー家の少女
Posted by ブクログ
おもしろいよねぇ。題名は、「不思議な少年」なのに、少年の方が、
「人間は不思議だ」
なんて言っています。
少年の望むものは、いったいなんなんでしょう。
ちょっと、それが見えるような気がする3巻です。
Posted by ブクログ
様々な時代や国を飛び越えて、一人の少年が色んな人に出会います。人間の愚かな部分や、美しい部分をとても感じる1冊です。山下和美さんの懐や思考の深さがよく現れています。歴史上の人物なども登場するので、楽しくタイムスリップできます。
Posted by ブクログ
気の遠くなるような確率の末に僕たちは何百億の何十兆もの奇跡の末に・・・・・・
・・・・・・食卓を囲んだんだ・・・・・・「もう一度テーブルを囲むのは・・・・・・ 一億分の一の奇跡かな・・・・・・」
Posted by ブクログ
「不思議な」少年が彼の完璧さゆえに、理解しがたい人間の行動を静かに観察、時に少し干渉していくという話……だと思う。いや違うかも。
好きなマンガなんだけど、時々読むのが辛くなる。多分自分が今現実を見るのが嫌だからだと思う。
Posted by ブクログ
人間って不思議。
相変わらず作品に込められたものが深い。
・末次家の三人・・・今生きていることこそが奇跡
・リチャード・ウイルソン卿とグラハム・ベッカー・・・結局南極で復讐
・二人のレディ・エッシャー・・・心のままに仕える執事
Posted by ブクログ
二巻のソクラテスの話がこの漫画の中で一番人気だそうなんですが(確かに良い話)
アタシは三巻の一番最初の話が大好き。
どんな人間でも果てしない偶然の積み重ねの産物。
その『偶然』を起してくれた世界中のすべての人にありがとうなんです。
余白を上手く使った演出も良くて泣いてしまった。
この漫画のテーマは絶対『愛』だと思うの。