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Posted by ブクログ
日韓併合下の朝鮮で生まれ、貧困の中で育ち、ハンスと恋に落ち息子を授かり、イサクの愛に守られながら大阪へ渡る。
今の私たちには想像もできないような貧困と差別の中、控えめに誠実にたくましく、愛する家族のためだけに生きる女性ソンジャ。
在日韓国人を韓国人の視点から書かれているが、日本を糾弾する内容ではなく、全ての登場人物を愛情を持って書いている点が素晴らしい。
1940年代の在日韓国人の生活に、こんなにも引き込まれて読めるのは、訳者の翻訳力の高さでもあろう。
日本人が知ろうとしなかった在日韓国人の歴史に思いを馳せながら、ソンジャとその息子たちの人生がどのように流れていくのか、下巻に期待したい。
Posted by ブクログ
鶴橋駅はよく行くので、猪飼野の在日コリアンの住宅街から鶴橋駅のキムチ売り商店街までの土地風景はよくイメージでき馴染みやすかった。
戦時中の在日コリアンの、生きるために不遇な環境に争う姿を描いたストーリーで終始弾かれました。
まだ上巻読後ですが、、
Posted by ブクログ
まず思ったのが、私は歴史を知らなさすぎる。戦中戦後の在日コリアンの立場や生活を生々しく知ることができた。その上で戦後80年の現代を生きている私はどう生きるべきなのだろうか。
Posted by ブクログ
朝鮮に生まれながら、時代の流れの中で日本に来て、必死に生きていくソンジヤ。ハンスとの出会いで、息子を授かり、イサクの愛に包まれて日本へと辿り着く。賢く世の中の流れを読み取り、戦争を乗り越えて、陰で彼女と家族を支えるハンス。家族への愛を、それぞれに抱きながら、日々を懸命に生きていくソンジヤとその家族。戦前戦後なので、過酷な運命ながら、一人一人への作者の温かい描き方がとても良い。訳者の方の文章が巧みで、最初から好感を持って、話にグイグイ引き込まれていった。
Posted by ブクログ
凄え色々な大事な事が詰め込まれてるのに面白い。。。!
上巻の最後で一気に青春モノの香りがしてすぐに下巻読みたくなった。
歴史の上に立っている僕らは産まれた瞬間から罪を背負っているのかもしれません。
というか、自分は歴史を知らなすぎる。
国とはなんなのか、制度とはなんなのか、金とはなんなのか、土地とは、故郷とはなんなのか、人間とはなんなのか、生きるってなんなんでしょうか。
Posted by ブクログ
著者が韓国系アメリカ人ということもあり、日本人の視点とは違う日本の過去を書き表している。ほんの70〜80年前の話なのに、今では考えられない差別、貧困が描かれている。その辛い生活の中で、必死に生きていく主人公ソンジャの心の動きに、読み手も心を動かされる。