【感想・ネタバレ】ギリシア人の物語3―都市国家ギリシアの終焉―(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

ギリシア人の物語3
文庫版
新潮文庫 し 12 48
民主政のはじまり
著:塩野 七生

第3巻は、凋落により、寛容性が失われれていくアテネ、デロス同盟の解体
ギリシア市民兵の傭兵化、スパルタとペルシアの接近
テーベの一時的な興隆、そして、マケドニアの台頭を描く

ギリシャは、再び、ペルシャの影響力の下におかれるが、それに対応できるほどの力は
スパルタにもなかったにもなかっただけでなく、財政的な支援を、ペルシアに仰ぐこととなる

レウクトラの海戦は、テーベと、スパルタの間で行われる
テーベが圧勝し、ペロポネソス同盟も、このために瓦解することとなる

マンティネア平原の会戦
ギリシア本土にある都市国家を二分する戦い、テーベVS反テーベ
戦闘時代はテーベ側が勝利したのだが、結果的に勝者も敗者もおらず、ギリシア世界には、覇権国なしとの
結果で終わることとなる

その3年後、ギリシア北方のマケドニアで、フィリッポスが王位につく

フィリッポスは、軍制改革を行い、マケドニア軍を精鋭化していく
その業績、効果は、BC338のカイロネア平原での会戦にて結実していく
マケドニア軍は、テーベ、アテネ連合軍を破り、ギリシア世界の新しい盟主として、覇権を確立していく

そして、フィリッポスの後をアレキサンドロスへと繋いでいく
 
目次
第1章 アテネの凋落
第2章 脱皮できないスパルタ
第3章 テーベの限界
第4章 マケドニアの台頭

ISBN:9784101181141
出版社:新潮社
判型:文庫
ページ数:292ページ
定価:750円(本体)
発売日:2023年10月01日

全体の構成

1巻
第1章 ギリシア人て、誰?
第2章 それぞれの国づくり
第3章 侵略者ペルシアに抗して
第4章 ペルシア戦役以降

2巻
第1部 ペリクレス時代
前期(紀元前四六一年から四五一年までの十一年間)
後期(紀元前四五〇年から四二九年までの二十二年間)
第2部 ペリクレス以後
前期(紀元前四二九年から四一三年までの十七年間)
後期(紀元前四一二年から四〇四年までの九年間)

3巻
第1章 アテネの凋落
第2章 脱皮できないスパルタ
第3章 テーベの限界
第4章 マケドニアの台頭

4巻
第1章 息子・アレクサンドロス
第2章 ヘレニズム世界

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2024年04月22日

Posted by ブクログ

テーベが強くなったと思ったらすぐ終わってしまった。
でもいよいよフィリッポスが出てきて、マケドニアが強くなってきた。
次巻はいよいよアレキサンダー大王でとても楽しみです。

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2024年02月10日

Posted by ブクログ

「そして、バトンは渡された」フィリッポスからアレクサンドロスへ。最終巻へ素晴らしい繋ぎ方。(註: 文庫版上の演出です。)

マケドニア王フィリッポスがカイロネアの会戦後に見せた、対アテネと対テーベとの戦後処理の違いを見るにつけ、ギリシア財政危機の際のギリシア政府の堂々たる開き直り(ヨーロッパ文明の源流はなんだかんだ言ってアテネだよね、みんな感謝せよ。俺たちは永遠の債権者だ!)に通じるものを感じた。

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2023年11月17日

購入済み

待ってました

ギリシャ物語でもここからが最高に好きです。なぜスパルタでは駄目なのか、アテネとの違いがわかりました。当時の黒海周辺の国々の様子や鉄と馬と船による交易も目の前に広がって来ます。塩野先生のおかげで世界史が好きになりました。

#感動する #深い #タメになる

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2023年11月12日

Posted by ブクログ

ペロポネソス戦争に敗れた後のアテネの衰退の過程が、今の日本と被るような気がして、暗澹たる気分になった。

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2023年09月29日

Posted by ブクログ

ペロポネソス戦役。敗れたアテネ。デロス同盟が崩壊。経済大国としての機能も失う。落ちていく一方の市民生活。人材が輩出されない。凋落を受けいれるだけ…唯一の覇権国となったスパルタ。頑なに守り続けた古い政体がその立場に耐えられぬ。地位は維持できず…二頭政治で一時台頭したテーベ。2人亡きあとを継ぐ者がおらず衰える…主役交代。マケドニアへ。フィリッポス二世。満を持してのカイロネアの戦い。勝利の喜び。息子との確執。暗殺…都市国家たちの栄枯盛衰。一つ舵取り誤れば命取り。栄えた国も滅びるのが歴史。それは現代にも続く。

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2023年10月19日

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