【感想・ネタバレ】愛されてんだと自覚しなのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

とても驚きました。面白かったです。

主人公の岡田杏が1,000年間転生し続けていると知り、読むことを決めた本ですが、徒名草文通録を巡る物語がとても魅力的でした。この物語の中に登場する様々な神様も自然と人間の日常に溶け込んでいて、正に平穏で満ち足りた、ただの日常のお話でした。
登場人物の中にいる浮島龍之介のモノローグ的な部分でのとある言葉が特にお気に入りです。その言葉はこの物語の中核を担うような言葉だと感じましたし、浮島龍之介自身がその言葉を体現するような人間でした。とても好感を持てましたし、その言葉がより一層好きになりました。
最後は読者の前提をひっくり返してきて、とても驚きました。また、タイトルの言葉が使われる瞬間もとても素晴らしく、思わず鳥肌が立ちました。この作者さんの小説を読むのは初めてですが、とても読みやすく、宣伝と違わず、最高にポップなモダン・ファンタジーでした。

「ラブレターは短く、正直に」

ありがとうございました。

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2023年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

キッカケ不明の『愛されてんだと自覚しな』(河野裕)。

自身がヘビ&オオカミ好きで気になったのかもわかりません。

輪廻転生の話も『犬夜叉』(高橋留美子)や『神風怪盗ジャンヌ』(種村有菜)、『美少女戦士セーラームーン』(竹内直子)など、子供の頃に何度か触れたという事もあって、

久々に関連話を読みたくなったのかもしれません。

いずれのキッカケにせよ、楽しめましたし、切なくもなりました。   

輪廻転生を1000年繰り返し、生と死、出会いと別れの連続だし、

途方もない時間を過ごしているわりには2人の時間は短すぎるし…

非常に切ない。

しかしその切なさを感じられるからこそ何か惹かれる部分もあります。

キュンキュンする話がちょっと苦手な私にはちょうど良かったかも。

そして四文字熟語が幾度も現れ、

非常に勉強になりました。

特に威風凛然。

威風堂々以外にもこんな言葉があったとは。

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2023年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「人と神とが駆け回り、時を超えた愛と欲とが入り乱れる、けれどその背景のスケールに比べればずいぶんこぢんまりとした物語」
これは盛大にネタバレた感想を書きたい。

いやー、騙された!
一千年の想い人が「だれか」については序盤で勘付いてはいたものの、「どっちか」については考えようともしてなかった。
しかもこれが設定の妙で、どっちなのかを誤認するということは、もれなく"愛することで失くす"ことと"愛することで得る"ことの誤認でもあるわけで、まんまと作者が意図したとーりのポイントで、本編が後日談だったと気付かされるという……。
読者としては優等生さながらに騙された悔しさと、目一杯この作品を楽しめた満足感で、結果ご満悦です。
いや、でもマリオのくだりの「的外れな愛情」とか、ミスリードの矢印が鋭利すぎる気がしなくもないけど、まあ愛情なんてどんな形にも解釈できる……といえばまあ……。

毎年2年生相手に神話を絡めた取り組みをいろいろするけど、オモイカネさんへの見方にちょっと色がつきそうで、読書の副産物はこういう楽しみがあってイイ。
中学生向けにはどんなPOPを書こうかワクワクする。

これは実写よりもアニメかなー?どちらにしろ彼らが文字通り軽やかに躍動する未来を疑っていないので楽しみ。
千年繰り返す悲恋はもちろん、文通録に刻まれる咲き誇った方の徒花も彩豊かに軽やかに描いて欲しい。
祥子が三味線で奏でるペニシリンにちょっとだけ吹いたけど、若者には通じないんだろうなと思うとちょっと寂しいので、せめてあのメロディを若者の耳にも届けて欲しい。

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2023年11月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

千年の時を転生を繰り返した純愛のドタバタ喜劇。祥子と杏の二人の友情と隠された真実。綿々と綴られた「徒名草文通録」を巡っての泥棒たちと神の攻防。最後に嬉しい驚きとひとまず収まるべく収まった安心感。楽しい本です。

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2023年08月17日

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