【感想・ネタバレ】就職がこわいのレビュー

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Posted by ブクログ

自分は就職活動の経験もないし、現在のところする予定もない。
だから、この本に登場する若者達の心情をどこまで理解できているのかはわからない。

けれど、そんな自分が読んだ限りでは、彼らの心情の1つひとつに、その都度納得し、共感した。
最後まで読んでみると、今時の若者は随分と複雑な精神構造をしているんだな、と思ってしまうが、1つひとつに納得できているということは、少なからず自分も彼らと同じような精神構造をしているのかもしれない。

一方で、筆者の主張もよくわかる。
鋭くて、痛いところを突かれている気がする。
それでもやっぱり、この本に登場するような若者達がこの本を読んだところで、なかなか筆者の言うように、就職や仕事を大袈裟なものと考えずに、ひとまず就職してみるという気にはなれないのかもしれないな、と思う。
簡単そうで、それは難しい。

それが難しいことである理由の1つには、本書で明らかにされたように、「自分」であったり、「したいことをしたい」という気持ちであったりとシンプルでありながらとてつもなく大きな要素がそこに関わっているからなのだろう。
何故人は、「自分」というものを客観的に見ずにはいられないのだろうか。

速水健朗の「自分探しが止まらない」でも明らかにされたが、現代社会には、自分を客観的に見るための仕掛けが至る所に存在する。
自分を客観的に見るということは確かに必要なことだとは思うのだけれど、一方でそれが自分で自分の首を絞めていることになっているというか、わざわざ窮屈な状況へと自分自身を追い込んでしまっているような、そんな気がする。

だからこそ、筆者は「大袈裟に考えるな」とか「ひとまず」と主張したのかもしれない。

就職活動中の人でなくとも、仕掛けに足を取られて自分を客観的に見ずにはいられない人にとっては、多かれ少なかれこの本に登場する若者達の心情にも、それに対する筆者の主張にも、共感できる部分があるのではなかろうか。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

若干対象とは違ったかもしれないが、とりあえず働いてみる、とか、自分にしか出来ないことはない、とかは同意する。

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2014年04月12日

Posted by ブクログ

香山リカさんは女性誌などの連載などを昔から読んでいて
今回もまた的をいたことを言ってくれてました

親との自分との関係に疑問を抱くきっかけもくれたし
就職をどう捉えたらいいかも分からせてもらえた

とても現実を見据えていてシビアな分析をされている
さすがです

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

まさに今の気分にぴったりのタイトルに惹かれてしまいました(笑

さすが著者は精神科医だけあって、現代の若者の心理を的確に捉えているなと感じました。

著者が最近の若者の傾向として挙げている、自分の中にある無駄に低い自己評価と、無駄に高いプライドに気づかされました。

さらに、面接=人格の審査ではなくあくまで仕事が出来るかどうかの審査である、という当たり前の事実も改めて認識することができました。

タイトルにビビっときた人にはぜひオススメです。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

就職がこわかったので買った。読んでも就職は怖いままだった。
この本は、就活生じゃなくて今の就活生の心理を知りたい人向け。
読んでて共感は出来るけど、解決はしなかった。

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2011年08月21日

Posted by ブクログ

就職できない学生の心理構造がかかれており、納得できると同時に考えさせられることも多かった。一例は以下の通り。

香山氏は自己評価が低いため、なかなか就職活動に踏み出せなかったり、始めてもすぐに挫折してしまう学生が多数いると述べた上で、一方「いつ来るともしれない“名指しでの辞令”を待つ心理がある」と書いている。

今のマイナビ、リクナビ等の新卒求人サイトによるスカウトメール機能はこのような学生の「待ち」の姿勢をより促進しているように思える。
自己評価が低く、主体性を放棄してしまっている学生は、ブラック企業が誰もに送っているスカウトメールを“名指しでの辞令”と受け取り、半ば宗教的な説明会に感銘を受け、緩い選考基準の面接をパスし、入社し、過酷な労働を強いられ辞めてしまうという悪い流れに乗ってしまうことが往々にしてあるのではないかと思った。
就職しないのも問題だが、このような形でキャリアを初めてしまうのも問題だと思う。
すべての学生が自己評価をある程度高く持ち、自分の人生の主体性を放棄しないようにするにはどうしたらよいのか、考えていかなくてはならない。

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2011年06月04日

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