感情タグBEST3
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1982年に出されたエッセイ
まさにヒガミ、ネタミ、ソネミ。
そして自意識の高さ。
意地の悪さ。あいつ嫌いってことをこんなにハッキリ言っちゃっていいの?てくらい言う。
性に対するあけすけな興味。
成金。お金と名声が好き。
だけど、それを隠すどころか、自分も同じように、人に嫉妬されたい、憎まれるほど妬まれたい、と、そういうモチベーションでいたからこそこうやって仕事で有名になったんだろうな。人との優劣を意識して。
他人がハッキリアイツ嫌いとか、妬みを正直に書いているのを見ると、面白いもんである。スカッとサッパリ。これは80年代でも女の支持を得られただろうな。
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やっぱり人間は嫉妬もするし、よくもあるよね!
みんな誰にも言ったことないことないと思うけど、同じようなこと思ってるんだろうなと思えて安心した。
おもしろかった!
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◆28歳で、この文章力、この物言い。
ズバズバと容赦なく切り込む。ルンルンと人生を闊歩する。その姿に脱帽です。
同じ物書き、同じコピーライターとして、こんなに悔しいことはない。
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これほど「身も蓋もない」エッセーを、1980年代に世に出された林真理子先生。ますます尊敬の念を抱いた。今2014年になったって、酔ってたってなかなか口に出来ないようなネタを、赤裸裸且つわかりやすーーーく描写なさっていて、何度も心から笑った。一般の女性なら(モテナイ女だと自覚している人もしていない人も)誰しも経験しているであろう「あるある、そういうこと!」ネタを、女性特有の見栄を全て取り除いた上で、告白なさっている。共感しまくりでした。とりわけ、グアム旅行でのクラブでの話、凄く好き。
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■まさに童話「田舎のネズミ、都会のネズミ」の一場面だが、私はいくらか十五歳で初体験、慶應の学生、外車、”キャンティ”とおいしそうなものを並べられても、私の少女時代と彼女のとをとりかえっこする気ないぞ。
だって男とか六本木なんて、いまの私ならいくらでも手にはいるもん(そうでもないか)。
十五歳で自転車とレンゲ畑に出会わなければ、いったいいつ会うんじゃ。
あそこで私は、恋とか華やかな都会への夢を育てていったのだ。そしてそれはじわじわとゆっくり育まれていったから、初めて実物と出会えたときはすごく嬉しかった。
憧れる暇もなく、あまりにも早くいろんなものと出合った少女は、どんなふうにそれらと向かいあうんだろうか。セックスとか、酒とか、出会うということが、そのまま少女時代の終わりとなるものは、この世の中にいっぱいあるもんね。
「あーら、そんなことないんじゃない」
彼女はいう。
「私は海外旅行と男を経験するのは若いほどいいと思うわね。心がやわらかくって感動の仕方がぜんぜん違うじゃない」
なるほど、こういう意見もありましたか。
しかし、人のものはなんでも羨ましがる私が、彼女の話を聞いてもぜーんぜん羨ましくないのよね。
それだけ自転車とかレンゲ畑の魅力ってすごかったんだ。
ひとつだけこれはいえる。
思い出の色調が現在の生活とそう変わらないことよりも、パノラマ展開でものすごい変化をみせてくれる方が楽しいと思うけどな。
いまの私にいえるのはこれだけ。
■靴なんかも行くたびに二足ずつ買い、海鮮料理やフランス料理に舌つづみをうち、春にはグアム、夏にはアフリカにサファリ旅行をしてきた。
そりゃー、気持ち悪いはずはない。
第一自信というものがついてくる。その頃から私の交際は非常に派手になってきていて、高級クラブやホテルのバーで待ち合わせ、とかいわれても、なにも臆することなく堂々と肩で風切って入っていけるようにもなったのである。スゴイスゴイ。
■「未知の経験は、すべてに優先されるべきである」というのは私の持論であって、食べもののブランドだけは見た目ではわからないので、ついつい試してみるのである。
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潔い!でもそんな中にもねちっこさは全然残ってます。自分のことを卑下しておいて褒められたい気持ちもプンプンのいやらしさ、ただ、そう思われることもわかって書いているんだろうな〜
自分と考えることがだいぶ重なっているな、多分みんな同じぐらい性格悪いと信じたい
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1982年、林真理子さんのデビューエッセイ
まったく飾らず女のひがみやっかみをあけすけに生々しくつづった作品。長いツイッターを読んでいる気分w
彼女の弱くて強い感受性豊かな表現にとても惹き込まれる作品…じゃないかしらん。
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昔「男は 最低で 最高だ」っていうCMがあったけど、「女は 最低で 最高だ」って感じのエッセイでところどころ吹き出した 語尾の「かしらん」「なのよねん」口調が時代感じるしツボる
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林真理子さんのエッセイ第一弾である。時代がかった内容ながら、いまでも通用するだろう鋭い視点での物言いが見られるのはさすが。
とても明け透けに書かれたエッセイで、おそらくは女性の方の方が共感できる割合が大きく、楽しめる厚みがあるのだろうと思う。その点はちょっと残念。致し方ないところであるが。
文章としてみると、さすがにまだ若々しさがところどころで感じられるが、全体的にはやはり上手い。この辺は天性と経験(文学少女であったらしいことはこの本の中で示されている)が表れているところだろう。
というわけで、星四つと評価したい。
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林真理子さんの原点。
ちょっと上から目線の本音と、バブリーな時代背景などもあいまって、軽快に読めるエッセイ。
柳原白蓮と同じように、林さんご自身も女としての人生を謳歌しておられるように思う。
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~「よしこれを集められるだけ集めてみよう」何日ぶりかに私に芽ばえた、非常に建設的な考えだった。「不採用通知のコレクションのために」と考えると、どんなに遠い会社へも明るい気分で行けた。日に日に封書はたまっていく。こうしてみると、大きさもまちまちで青、白とあってとてもきれい。通知の内容も、「貴意にそえず」という高びしゃなものがあるかと思えば、「せっかくおいでいただき、まことに申しわけないのですが…」という長文の、かなり泣かせるものもあった。
「お、今日で二十通になった。あと一歩だな」あの頃の私って、見る人が見たら、かなり不気味な明るさだったかしら。でも自虐もあそこまでいくと、けっこう楽しいもんすよ。~
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普段絶対読まない本を読みたいと思い読んでみた。普通の女性の本音を描いたという意味で斬新だったのかなと思った。今から見てみると本以外の場所でよく見かけるものだった。
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林真理子さんをなんだかずっと存じ上げていた気になっていたが、あそーか、これで有名になった方なのねと納得した。
1982年に初版。
まだまだ、パソコン通信も一般化していない時代。
なのに先取りも先取り、
まさに今、メールで、インターネットのホームページで飛び交っている話し方、書き方で表現してあるエッセイですよ。
内容もしかり。
率直に露悪的といえるほど、恥も外聞もない有体を暴露する。
それも今、みんながなにげなくやっていること。老いも若きも。
ああ、これ読んで恥ずかしくなってきた。
だって、みんな乗っているのだもの。
天才的な先読み。あるいは流行を作ったその才能におどろく!
これが22年前ですよ。ほんとにびっくり。
しかし、私を含めて止まらないだろう、この傾向。
もし読んでいない方がいたら、一度はお薦め。
林真理子さん流ユーモア爆発のエッセイである。
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1982年、林真理子さんのエッセイ集。まさびバブリーな時代、ヒットした本らしい。
いかにも地口の語調で、来歴や日常の些事について赤裸々に書かれている。しばしばかなり可笑しい件があった。この語りはこんにち言うところの女子トークであろう、華やかであからさまな笑いに満ちた語りの時間が、輝くようである。
この本が当時売れたというなら、本書が時代の気分の普遍性を持っていたということだ。物事に対する一つ一つの感想が「みんな思っていたこと」だったというわけでは必ずしもなく、そうした感想を語るスタイルやそこに描かれる世界、自我に対峙する際のスタンス等の骨子となっているテクスト性が、時代に通底するものを持っていたのだろうと思う。
そのようなパロール集合の場が、こうしたエッセイというジャンルに確立され、文化の一翼として受け継がれてきたのに違いない。
しかしここに書かれている内容は、今では「古い」のだろうか? 私は必ずしも読んでいて古さを感じなかったのだが、現在の若い女性たちが読むものは、やはりどこかこれとは異なっているのかも知れない。現在はどんなエッセイが女性たちに読まれているのだろうか。
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1982年に書かれたエッセイということに驚き。
共感は少ないけれどこんな世界だったのか〜と
覗き見しているような気持ちで読めて楽。
実名がたくさん出てくる点は今の世の中だったら
絶対ありえないなと思いつつ、
林真理子さんの表現はどこか面白おかしくもあって
やっぱり気楽な気持ちで読める。
解説で高橋睦郎さんが「1982年の清少納言」と
書かれていたのが印象的。
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コンプレックスを多く抱えた作者がいろんなことをあけすけに綴った作品だった。若くて、特に独身の時に読んだら、もっと共感できるところが沢山あるだろうなと思いながら読んだ。負の感情を認めて、それを武器に変えられるのは純粋にすごいと思う!
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妬み、嫉み、自己への過大評価、単純な悪口などかなり大胆に思いを連ねた作品。本人自身も自分が嫌になるほどかなりあけっぴろげにしているのでその部分の強さはあるなと。
林真理子の実態を掴みたい限り。
43/100
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言わずと知れた林真理子さんの初期エッセイ。実家にあったため幼い頃からその背表紙は見てきたのだけれど、子供心になんとなく大人の読み物という気がしていてこれまで手に取ったことがなかった。
が、新型コロナウイルスの影響による自粛期間中の読み物としてついに購入。
私は最近の林真理子さんのエッセイから手に取った口なので、ここまであけすけな彼女のプライベートな話(特にベッドのなんか)を読むと、もはやフィクションのように思えてしまい、あまり楽しめなかったというのが正直なところ……。
ごはんのお話や芸能の話から、現代の社会が抱える問題に飛躍して想いを馳せる彼女の文章のが私は好きかなあ。
ということで星3つ。
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女版ホリエモンという言葉がまさにぴったりなエッセイ。 笑ってしまう所もあり、ちょっとひねくれすぎじゃと思うところもあり、意外と繊細なところもあるんだな、とはっとさせられるところもあった。
かなり言葉がとがっているけど、この野心の部分を前面に出して書くと、もっと面白いのかも。
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2018年NHK大河ドラマ『西郷どん』の原作者の
デビュー作が気になり、本書を読んだ。
感想は『軽いエッセイ』だ~である。
むかし、む~かしのバブル世代がよく知っている頃の話題。
この感覚で有名になってしまったんですねえ。
大河の原作が楽しみになってきた。
ルンルンして読もうっと。
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以前、野心のすすめを読んだときにこの本がのことが出てたので、積読リストに入れてました。
マリコさんのデビュー作です。
先日元県知事の田中康夫著「なんとなくクリスタル」も読んでいたので余計にバブル特有の空気感がね、時代を感じます。
未来への期待感。欲むき出し。軽薄な感じ・・・どれも今はないものです。
さてこのエッセイ、今では珍しくないのでしょうけど、当時あそこまで赤裸々に本音を語った人はいなかったんでしょうねえ。
いつも言ってるけど私はマリコさんの、自分を上げたり下げたり、のバランス感覚がすばらしいと思っているの。
語り口調は今より攻撃的で刺々しい、けれど、やはりこの当時から視点がいいし、毒舌の中にもはっとさせられる表現があり、やはり才能を感じました。
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今の私にはありがたい存在、林真理子。子育ての合間合間、タブレットで読ませてくれる痛面白恥ずかしいエッセイたち。私の知らない浮き足だった時代の雰囲気も味わえる。林真理子というフィルターを通してだから、ちょっとのぞいてみたくなるバブリー。
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つい最近林真理子の「野心のすすめ」を読んで
その中でちょこちょこと出ていた「ルンルン」が気になっていたのですが
なんと嫁が昔買ったらしく家にあったので読んでみました。
80年代当時は女性のこんな毒舌っぷりや
性に対するアケスケな感じが珍しくてもてはやされたのかもしれませんが
今はこんな話はネットのブログやらなんやらで散々見飽きた感じのものですね。
でもやはり表現力や視点はそこらへんの素人のそれとは
やはり違うなと思わせられますし
色んな人、モノを批判してはいますがそれなりに
的を射ているので読んでいてそこまで嫌な気持ちにはなりませんでした。
それにしてもさすが80年代(今から30年も前)の本だけあって
出てくる固有名詞とか分からないのも多かったですね。
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鮮烈なデビュー作。この鮮やかさは稀代のものだとつくづくと味わう。このひとは、ペンで女子を自由にした。女子の内に潜むものをこれでもかとあけっぴろげに、鮮やかに、示してみせた。しかしそれは今現在よくある「女子って実はこうで、こんな風に思ってて、ねえ、そんな私を理解して!認めて!ついでに愛して!」みたいな押しつけがましいものではなく、ささやかだけれどインパクトがあって、本当にチャーミングだ。息がつまるような女子のあり方を大胆不敵に転換してみせた、これは時代が求めたものであるかもしれないのだけれど。圧倒的でめまいがする。林真理子というひとは、昔も今も正直に、ほんとうに正直に書いている。その正直さはどの年代においても胸を打つものがある。