【感想・ネタバレ】高瀬舟(乙女の本棚)のレビュー

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ネタバレ

「愛菜の本棚」を読んで気になっていた森鴎外の高瀬舟。読みやすそうなこちらを読ませて頂きました。
安楽死や貧富の差にいろいろと考えさせられる物語でした。

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2023年09月23日

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乙女の本棚シリーズ♪
森鴎外さん×げみさん

以前に芦田愛菜ちゃんの「まなの本棚」を読んで、そこで紹介されてた作品で1番気になってたのが、この「高瀬舟」でした。
それなのに、なかなか文学作品には手が伸びず、、(・・;)
だけどこのシリーズなら、なぜだか手に取れてしまう〜\♡︎/

森鴎外さん初めて読みました。
色々考えさせられる内容だったけど、いい作品だったな〜。

"足るを知る"という事。
そして"安楽死"についても。

高瀬舟は京都の高瀬川を上下する小舟。
その昔、罪人をこの高瀬舟に乗せて島流しにする習わしがあった。
その道中?、罪人の話を聞いた護送人が胸を痛め、思い巡らすお話。

自分の当たり前は、誰かにとっては当たり前じゃないかも知れない。
分かってるつもりだけど、そのありがたみってどうも忘れがちになる。
何かにつけ、不満ばっかり言ってるな〜って、自分を振り返ってちょっと情けなくなる思いだった。

安楽死についてはそう簡単に決めれる事ではなく、延命治療の選択は出来ても、それ以上の事は許されてない今の現状に、やっぱり留まるほかないのじゃないかと思ってしまう。
ただ、そこにはどうしようもない場合や、深い愛情があるからこその場合も多いんだろうなとも思えた。

今でも京都に流れる高瀬川は、とても風情のある小さな川で、その川にそんな由来があったのかと初めて知った。

暗い内容だけど、気持ち新たになった気分。
げみさんのイラストも素敵でした!
たまに読み返して、自分に喝を入れたい作品だった。


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2023年08月18日

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げみさんの優しさを感じさせるイラストが文章や雰囲気と合っていて読みやすかった。
ただ単に「この人は悪者」と決めつけてはいけないですね。その人の全てを知っている人のみこそ本当の事を語れるのかなと。こういう事は昔はたくさんあったんだと思うと心が傷みますね。

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2023年08月13日

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ネタバレ

森鴎外 × げみさんコラボ作品
「高瀬舟」読みました。
凄く考えさせられる作品でした。

江戸時代、寛政の頃。
いわゆる島流しの刑を言い渡された罪人が京都から大阪に護送させられる時の高瀬舟のなかでの話。
桜が散る春の夜、護送する(同心という)役目の羽田庄兵衛が乗せたのは、これまで類のない様な珍しい態度が気になった、罪人である三十歳ばかりの喜助という男。
喜助の身の上話をきいて庄兵衛は心の中で
色々考えさせられていく………。

この作品は、自殺幇助、安楽死などの重くて難しいテーマが扱われていた。

調べてみて、なるほど森鴎外は、東大医学部卒で、陸軍軍医でもある小説家であったからと、このテーマを取り上げた意味を感じた。

喜助の弟を思う気持ちと、弟が兄を思う気持ちを考えると切なかったし、昔でも今でも罪にするべきか否かは、どうすることもできない問題で、やるせない。
私が、喜助の立場になったら…
その時、どうしたらいいのか…悩むだろう。

また、喜助の身の上話から
貧しいながらも
無欲で、
自分自身の相応の幸福感を持っている事に、
心を動かされる庄兵衛の心情が描かれていた。
庄兵衛は自分と比べてどうなのか…?
とも考えていく…。

私も庄兵衛と同じように…次から次へと欲を持ち、満足できてない、足りてないという、ネガティブな気持ちでいることもあるかもしれない。
ただ欲を持つということ自体が、悪いわけではないとは思う。
ある意味では向上心ともいえるとも思うし…。
でも、今すでに自分が持っているものに対して、感謝していく、前向きな気持ちって大切だと捉えてみようと思った。

この作品を読んでみて
森鴎外の文章、内容、素晴らしいと思った。
そしてげみさんのイラストも
この作品の世界観を見事に表現されていて、
素晴らしく、良かった!

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2023年08月13日

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乙女の本棚シリーズ、げみさんのイラストと物語が絶妙にマッチしていて、イメージが膨らんだ。
喜助がかなりイケメンに描かれていて♡
それにしても…この状況だと喜助はやっぱり弟殺しの罪人になってしまうのか。
安楽死、昔も今も難しいテーマです。

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2024年02月10日

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昨日1月19日は、森鷗外の誕生日。
毎年、谷根千にある森鷗外記念館が、無料となります。
友人を誘い、森鷗外旧居「観潮桜」跡地に建つ記念館へ。友人は、wikiでは、誕生日が2月17日になっているけど?と。まあ旧暦か新暦の違いでしょうとは思いつつ、受付のお姉さんに確認させていただく。
鷗外自身が、誕生日を1月19日と公表していたので、当館ではその意向を受けて、とのこと。
鷗外は、文久2年(1862)生まれ、まだ江戸時代、新撰組が活躍し始めた頃。誕生日は旧暦。
観覧料安いんですけどね。
平野啓一郎氏が、森鷗外をかなり尊敬する作家として評価されているインタビュー映像なども放映されている。舞姫の解説では、私は今まで全く読めていなかったことを知り、再読必要作品となりました。
平野さんは、小学生の時「高瀬舟」を読んで以来、全集読破されているとのことで、鷗外の文章から多くの作品について触れていました。
そして、ショップでは、乙女の本棚「高瀬舟」「木精」が、棚の中央部に迎えられていました。

私も「高瀬舟」が、初めての森鷗外だったと思います。(もしかしたら山椒大夫かもだけど)
有名で教科書にも掲載が多いので、知っている方が多い作品だと思います。
当時、まだその名称を知らずに考えた安楽死のこと。森鷗外は知足と表現している、足るを知るということ。
貧しくも支え合ってきた弟を殺した心優しき男。
罪人舟で晴れやかな、男の表情。
初読から数十年経っても、男の境地にはたどり着けない。
げみさんの、作品と小説がすごく合っています。

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2024年01月20日

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小学生のころ(多分)教科書で読んだ高瀬舟。
比較的好印象で自分の中に残っていた作品だが、改めて読むと、月明かりの照る夜更けに舟の上で、自分の境遇を語る喜助とそれを聞く同心の心持ちが心地よい静けさを醸し出すなぁ、と思いました。
その静けさをイラストがいい具合に冗長させてる素敵な絵本です。

心地よい静けさ、というと語弊があるかもしれません。人の際限ない欲と、安楽死のための殺人という深いテーマを盛り込んだ作品なので考えさせられる点は多いのですが、それを押し付けないふんわりとした包み込む雰囲気があるのが心地よいと感じます。

2023.1.8
7

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2024年01月08日

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森鴎外は初めてだった。
内容もいい。げみさんの絵もとてもいい作品でした。
森鴎外もゲミさんももっともっと読んで、見てみたくなりました。

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2023年11月14日

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あれ?森鴎外の文体好きかも

はい、13おネエとなる森鴎外+げみの『高瀬舟』でございますよ

『高瀬舟』にはいろいろ語りたくなるポイントがあるんですがめんどくさいのでガッツリはしょりますw
一応「考えさせられますね」とかそれっぽいこと書いておこう

で文体です
あれ?森鴎外ってこんな感じだったっけ?
何作か読んだことあるはずなんだけど、特別好きな作家とかでなかったはず
でもなんか心地よいかも
あ、でもあらためて何か読み返そうとも思ってないですけど(おい)

にしてもやっぱげみさんいいわ〜
げみさんのイラストいいわ〜
世界観を壊さない寄り添ったイラストでありつつ幻想的な余白も感じさせる
他のイラストレーターの方もいいんだけど乙女感出過ぎなんよ
おっさんにはげみさんがちょうどいいわ〜
げみさん好きだわ〜

あ、おっさんじゃなくておネエという立ち位置だった

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2023年11月03日

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徳川時代に京都の罪人が遠島を申し渡されると高瀬舟に乗せられて大阪に廻された。

ある日、弟殺しをした喜助を乗せる。
彼の様子は常の罪人たちとは違って楽しそうですらあった……

今読んでも古びて感じられない文章で読みやすかった。

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2023年08月15日

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先斗町の小さな川が、高瀬川。保津川と同様角倉了以が作った川とは、知らなんだ。伏見迄通じていたとは。味のあるストーリー。何を持って満足した生活か。足るを知るとは、何ぞや。

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2023年08月17日

Posted by ブクログ

名作!
罪を犯した罪人を島に送る船で、どの罪人も重たい表情なのに対して、この喜助はとても爽やかな顔をしている。
不思議に思い、お役人様が喜助に話しかける。
どういう事情なのか?と。
弟は自殺しようと、クビに剃刀を当てていた。
発見時にはもうかなりの出血量で、とても苦しそう。
兄に剃刀を引き抜いて欲しいと、頼む。
兄は弟が苦しそうなのを見て、医者を呼びに行こうとするが、弟は、このまま生き抜いても意味がないという。
剃刀を引き抜いてくれた方が楽になると言う。
兄は、弟の頼みを聞き入れ剃刀を首から引き抜くが、とにかく出血が止まらない。
世話をしてくれる近所のおばあさんにも目撃されて、お役人に捕まってしまう。
兄を思う弟と、弟思いの兄。
これは犯罪なのであろうか?
同心のお役人様(庄兵衛)も、悩む。
でも清々しい顔をしている喜助。
庄兵衛には、
空を仰いでいる喜助の頭から毫光がさしているように思えた。
とても印象深い話。
げみさんのイラストがとても素敵。
このシリーズ好き。

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2023年06月26日

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