【感想・ネタバレ】死者の輪舞のレビュー

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Posted by ブクログ

見た目はおっさん、頭脳はイケメン。

警視庁特殊犯罪捜査課、海亀の亀さんこと海方惣稔(うみかたふさなり)と、新米刑事の小湊くんが奇妙な殺人事件を追う。

こういうバディもの、好きですよ。
なにより、主人公の亀さんのキャラクターがいい。
酒浸りでニラ臭い、ずんぐりむっくりのやる気のないおっさん。しかし、訊かれればいつも事件の核心を突き、じつは博識でグルメで芸術やファッションにも造詣が深く、女性のあしらいもうまい。
この小汚いおっさんのレクチャー通りに、小湊くんが見事に女性を口説き落とすシーンは最高に可笑しい。

でも、ユーモアミステリの様でいて中身は本格。さすが泡坂妻夫。
大きな仕掛けに小さな企みが沢山ちりばめられています。特にTVから聴こえてくる落語家の声で、犯行時刻を特定しようとするくだりはゾクッとしました。後半の伏線の回収も楽しいし、オチの付け方もうまい。

文庫本の表紙はバブル時代の官能小説みたいで、タイトルは『死者の輪舞』。これが泡坂妻夫じゃなかったら手にも取ってなかったかも。オススメしてくれた方、ありがとうございます。

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2012年02月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。合計8人がお互い殺し、殺され合うんだから、警察からしたらそんなのんきな話はないって感じだけど。こういっちゃなんだが、昔の本の割にとても読みやすかった。字も小さいし、長いからそれなりに時間はかかったけど。泡坂妻夫はやっぱりいいなぁ。ぐうたら悪徳刑事の海方が秀逸。女の口説き方たるや。こんな特技があったらいいなぁ。てっきり秘書の沙織が何かかんでると思ったのに、全然違ったし。ベランダが落ちて、あっさり死んじゃうのが潔くて良い。

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2014年09月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

海方刑事が面倒臭がり屋で汚くて面白い。愛嬌がある。でも上司だったら最悪ってキャラクター。

長編力作!だが、途中から犯人が分かってしまう。泡坂作品になれてきてしまったからかな? でも、楽しい。巡るとか因縁とか連鎖とかは泡坂絶妙で、犯人が分かっても、そのトリック・文書に魅せられてシアワセな気持ちになる。

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2012年02月07日

Posted by ブクログ

殺人事件の加害者が次の殺人事件の被害者になるという、奇妙な連続連鎖殺人事件。アクの強い登場人物に遊び心散りばめた展開、いかにも泡坂妻夫らしいなあと読んでいたら、思わぬ所に落とし穴が。何気ない描写も伏線となっているから油断なりません。

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2010年05月14日

Posted by ブクログ

中心となるアイデアは前例があるのでとりわけ素晴らしいとは思いませんでしたが、一捻り加えられた真相は伏線が序盤から張り巡らされていたのに全く見抜けず、感嘆してしまいました。
海方刑事のキャラは馴染めませんでしたが、小湊との掛け合いが面白く最後まで楽しめました。

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2015年07月30日

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