【感想・ネタバレ】自分の仕事をつくるのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

人生にはあらゆる見方がある。
そんな視点を示してくれる、生き方が少し気楽に思える。

のしかかってた肩の荷をちょっと軽くしてくれるシリーズが西村さんの哲学シリーズに思う。

本当にね、社会の荒波に揉まれる前の真っ白なときに読んでほしい
そんな一冊に思います。
宣伝ではなくね。読者として本心から。

改めて、スタートアップを目指すいま、読みたい

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2024年03月13日

Posted by ブクログ

現代は生産性を上げること、効率的に物事を進めることばかりが重視されている。ときには、品質を下げてまでも。
(この値段ならこの品質でいいよね?的な)

でも、そんなふうに妥協して作られたもの産物を私達は大切にしたいと思えるだろうか?思えないよね。。

働くとは「生」を感じるための手段であり、大切なものをこだわってつくることにこそ意味がある。
適当なものをとりあえずつくって、そんなものが溢れている今の社会に疑問を投げかけるようなお話。

ーーーーー
あるパン屋さんのお話
→色んな職を転々としていたけど、自分にとって一番矛盾のない仕事が小さなパン屋だった。
ダブルバインド(言っていることとやっていることに乖離があり、矛盾を感じる状態)になっているビジネスがたくさんある中で、矛盾なく正直に生きられる職業って極わずかしかないのかもしれない。

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2023年06月04日

Posted by ブクログ

登場する人がみんな、自分の言葉で仕事を語っているのが印象的な本。自分自身がぼんやり思っていた不安やちょっと世の中のこれ違うよなぁという思いが言語化されているのには驚いた。何度も読み返し、立ち返りたい本。

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2023年04月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分がしたいこと、社会のために貢献できる自分自身の目的、もっとシンプルにいうと、人生の目的。そんなことを考えさせられる本。
お金、家族、社会的地位、会社の文化、人間関係。普段、いろんな外部からの影響を受けて自分は生きている。それが充足感につながることもあれば、しばりにつながることを。そういうしがらみをすべて取っ払って、シンプルに自分はどう生きたいか?それを探求し、そしてその心の声に従って勇気を持って生きていくことが果たしてできるのか、考えてしまう。どんな道を歩みたいか。

・モノづくりと身体感覚
・自分で考えることを考える。
・心臓のチャックを開く。
・あなたには価値があると口で言うのではなく、どれほど真剣に思っているかを態度と行動で体現する。
・いい仕事とは嘘のない仕事

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2023年01月08日

Posted by ブクログ

多くの気づきを得られる本です。
ただ与えられた仕事をこなすのではなく、魂を込めてその先の人を見据えること。
自分から率先して取り組むことができる仕事をして、人を幸せにすることができたら最高です。
やらされ仕事ではなく、自分の仕事にできるよう心がけていきます。

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2023年01月04日

Posted by ブクログ

1年ぶりに再読。
読み終えて、しみじみと残っているのは以下のようなこと。

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「どのように仕事をするのか」から自分起点でつくる。組み立て直し続けていく。そうしながらなされていく仕事は、「その人の仕事」になる。そうして生み出されたものからは作り手の存在を感じられる。

良い仕事のやり方は、ありものを吟味せず組み合わせるのではない。観察力を持ってやり方から作る。その結果として生まれるのがよい仕事。
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感受性や観察力という「よい仕事」の最初の一歩は今の自分が熱量を持っているテーマなので、それについて色々な人の多種多様な言葉を通して見られたのはちょうどよかった。読むたびに響く場所が変わる本。

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2022年07月27日

Posted by ブクログ

何度も読み返そうと思える一冊でした。
自分の仕事をつくる。自分にしかできない仕事っていうのはデザイナーなどの専門職だけでなく、スーパーのレジ打ちにだってつくれる。
思っていた以上に疎外されない本で、明日からの仕事をまたがんばろうと思えました。

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2022年04月06日

Posted by ブクログ

メモする手が止まらない。
いろいろな「自分の仕事」をしている人たちへのインタビューと、それを通して感じた筆者の言葉が綴られているのだが、具体例から本質的なところに繋 いでくれるので、非常に納得感がある。デザインやものづくり系の方が多いが、本質的なところは、どの仕事にも共通すると改めて思う。「なるほど!」と気づき「そうだよなー」と共感することがなんと多いこと。
働きながらも少し違和感を持つ人や、美しいものや美味しいものが好きな人、これからの働き方や暮らし方を考えている人など、いろいろな人におすすめできる。
すごい人は、最初からすごかったわけでも、天才だったわけでもきっとない。
自分らしく働き、それを社会に共有することで、誰かが喜んでくれる可能性を信じているのだ。
楽しそうに自分の仕事をしている人たちを見て、元気が出た。

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2021年11月19日

Posted by ブクログ

頼まれにもしないのにする仕事。極めて個人的な事柄に対しての課題や考えが、実は自分だけの問題と到底思えず、もっと多くの人も困っていて他の人とも共有できる予感があり、形にする。それが自分が生み出す仕事。デザインや形とかじゃなくて、最後には人が見えて人が使いやすいか、人に対してどのようにギフトできるか。凄く良い考え方を得た気がする。

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2021年08月10日

Posted by ブクログ

生活必需品ではない。
絶対的に必要とされ、その意味があらかじめ約束されているものなど、この世の中にどれだけあるだろうか。例えば花を生けるということは生活において必需ではないが、それに意味がないということに意味はなく、花を生けようと思う気持ちに尊い価値がある。
素晴らしい仕事とは、それが無償のものであり、自己証明ですらない。
今現在の充実を積み重ねる事が何より大事なのに、私達は様々なことを先送りしやすい。
今この瞬間の幸せより、将来の幸せに重心を置きやすい心性がある。
イタリアは無数の中小企業で構成された社会
自らを起点に考え、イメージし、それを具体化する仕事。自分を満たす自分事としての仕事
家具屋さん家具を通じてその先の使われ方効能をイメージして提案出来る店員さん
成果は目標ではなく結果だ、人はいい仕事がしたい生き物だ。あらゆる仕事はなんらかの形で、その人を世界の中に位置付ける
意味のない仕事は苦行。例えば昔ロシアでは二つのバケツの間で水を無限に入れ替える作業をさせる刑罰があった

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2021年02月08日

Posted by ブクログ

自分の仕事をやるということは、自分のやりたいことを深くまで考えぬき、「これは他の人も悩んでいるのでは?」と思うことを実現するということ。
よく「相手に合わせる」ということがビジネスで大事だというが、私はこの言葉に疑問を持ってきた。
もちろん大事なことには変わりはないが、当事者の自分が納得していなくてできるのか?と。
この本は、その答えを提示しているように見えた。
本文の中に馬場浩史さんの「自分の居場所」をつくるという表現があったが、これはそのままの世界では自分の住処がないと言ったようなものだ。自分のこだわりに反するものは使いたくないし食べたくもない、ならば自分で作ろうというわけだ。岡本太郎さんの人間はみな孤独ということも、自分の居場所を考えぬく過程は孤独だ。しかし孤独に背中合わせながら、進み続ければ自分にとってだけでなく誰かにとって価値のある広場になり人生のやりがいとなって帰ってくるはずだ。

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2020年10月21日

Posted by ブクログ

2020/05/04廣文館新幹線口店で購入

自分の仕事をつくる。
このタイトルから、デザイナーとかの手に職を持った人の仕事術かと思って読みはじめたら、なんだか、めちゃくちゃ中身の濃いい一冊。

タイトルの由来はP146まで読み進めて、やっとわかった。

“仕事を「自分の仕事」にする働き方を訪ねてまわっているうちに、その過程で出会った働き手たちが、例外なくある一点で共通していることに気づいた。
彼らはどんな仕事でも、必ず「自分の仕事」にしていた。”

どんな仕事でも、自分の仕事にする。
それが、プロフェッショナルなのであろう。

P76には、プロダクト・デザインについての興味深い記述がある。

“プロダクトデザインは、技術面をつかさどるエンジニアリングと、造形面をつかさどるデザイニングという二つの職能の協働作業を通じて進められる。
本来この二つは、分離できる仕事ではない。にもかかわらず、企業におけるモノづくりでは、不可分なこの領域にキッチリと部門間の縦線がひかれていることが多い。
デザインしなければならないのは、モノそのものではなく、それを通じて得られる経験だ。長い期間その人気を保つカメラには、シャッターの感触が心地よいものが多い。IBMのノート型PCのキータッチはユーザーの間では熱く語り合われる有名な事例だ。”

タバコ吸う人には、ジッポの蓋を開いたときの音と抵抗感も、この感覚であろう。

P82では、トライ&エラーを重ねていくことの重要性に触れている。
それに続く、トライ&エラーという唯一の方法として、次のように述べている。

“ヘンリー・ペトロスキーによって書かれた『フォークの歯はなぜ四本になったか』(平凡社)は、失敗の積み重ねによる道具の進化史を描いた名著である。
当初は食用に焼いた肉を二本の刀で切っていた人類が、刀の先を二本に枝分けさせたフォークの原型をつくり、さらにそれを発展させてきた歴史が克明に掘り起こされている。いま私たちがあたり前のように使っている、机やトンカチ、ボタンやポケット、コップなどのデザインは、人類が長い時間をかけて重ねたトライ&エラーによる知恵の集積なのだ。”

他にも、興味深い内容が多数。
これが、17年前に書かれた内容とは思えない。
ニューノーマルな時代を迎えるに当たって、ぜひとも多くの人に読んでもらいたい。

以下、特に興味を引いた箇所を引用。
読むときのインデックスにしてもらえたらと思う。

P87:「20:80の法則」。

P113:結果として市場には、過去の焼き直し、あるいは誰も望んでいないような新機能を追加した新商品が次々投入され、あきらかな飽和状態を呈している。

P114:つくるべきものが明確な時代には、優れたリーダーシップと勤勉な働き手がいればよかった。しかし、そうでない時代に入っているのなら、次の時代を探し出し、形にしてゆくための新しい人材と方法が必要だ。

P150:「彼は社内の資料室へ通い、世界中のCMに目を通して、その中から自分が面白いと思うものをビデオテープにまとめはじめる。じきに、自分が魅力を感じたCMには、共通するいくつかの規則(ルール)があると気づくようになった。

P152:日本の企業組織には、社内の意見は過小評価し、社外からの意見は過大評価する傾向がある。多くの会社で、新しい仕事を阻む最大の障壁は社内の評価。身内を過小評価する心性の裏側
には、自分自身に対する過小評価が貼り付いている。
「この会社にいる人間が考えることなんて、たかがしれている」という見下した感覚が、実は自分自身に向けられていることを自覚している人はどの程度いるだろう。
宮田氏にも佐藤氏にも、どちらにも共通するのは、その働き方において「自分」の感覚が出発点になっていることだ。「自分の仕事」であることによって、その仕事が意味を持つ。

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2020年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・人間は「あなたは大切な存在で、生きている価値がある」というメッセージを常に探し求めている生き物であると思う。そして、それが足りなくなると、どんどん元気がなくなり、時には先進バランスを崩してしまう。
・本人の「解像度」の高さが、その人のアウトプットの質を決める。
・仕事の質はその人の在り方にも直結する。
・生産性を上げるということは、そのデザインがファストフード化するということである。
・生きていうことは、いろんな人の仕事ぶりに24時間365日接し続けるということである。そして「こんなもんでいいや」という気持ちで作られたものは、「こんなもんで・・・」という感覚をジワジワと人々に伝えてしまう。
・イメージは最初からあるんじゃなくて、徐々に変化して固まっていくんだよね。その前はごちゃごちゃ。どんなものが出てくるかなんて分からないんだよ。
・一番最初に考えたものが最後まで続くなんてありえないんだよ。
・どのような分野でも技術の進化過程で起きる倒錯現象が起きる。写真ではなくカメラ収集、機能性ではなくデザイン。
・五感の豊かさは人生の豊かさである。
・大切なのは、本当の問題を発見する能力。表面的に目につく問題点は、より根本的な問題が引き起こしている現象の一つに過ぎない。
・他の人の成功事例をマネすることが成功への近道である時代があった。しかし、必ずしも他の人の成功事例をマネすることが、自分の成功を約束するものではなくなったのが今の時代である。
・その人がもっているもの、ちょっとした光っている部分に気がついて、ポッと焦点の合った仕事を与えると、人は必ず成長する。
・たまに付き合っているだけではダメで、つねに横で触れていないと気がつかない。机の上を眺めていても分からないし、綺麗事を言ったところで本心を語ってくれない。いずれにしても、その人が持っている能力に気が付かずにダメにしてしまったら、指導者失格。
・問題を解くのではなく、問題を作るという概念。世の中で一番難しいのは、問題を作ること。
・人は高いエネルギーを内側に抱えている。それは子供や青年だけでなく、高齢者も同じであり、問題はそれをうまく昇華させるチャンネルがないことにある。内在的なエネルギーをよい形で燃焼させている人々は生き生きとしているが、できない人は別の歪んだ形でそれを処理せざるをえず、結果としてきれやすい若者のような現象が生まれるのである。
・小さくて具体的な工夫の積み重ねが、大きな結果につながる。
・好きだけど理由が分からないものいくつか並べてみることで、魅力的な物事に共通するものが見えてくる。
・仕事に矛盾がないことが、しっくりきた。
・「ダブルバインド」子供が愛しているわと声をかけて、冷たい態度をとること。
・教育の現場にいると「感情をおもてに出せない子供たち」が増えている。しかしそれは、私たちが仕事を通じて社会に創り出している、ダブルバインドにあるのではないだろうか。
・自分の仕事を作るためには、仕事に「合わせる」のではなく、仕事を自分に「寄せていく」ことが重要である。仕事の本質はそもそも変わらない。

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2024年04月21日

Posted by ブクログ

ここで登場する人たちがかっこよく見えるのは、そのスタイリッシュさによるものではなく、現在の居場所に至るまでに背負ってきたであろう苦悩とか、すり減らしてきた諸々が垣間見えるからなんだろうなと思った。

仕事観というよりは、大枠としての考え方・生き方として捉えるほうが参考にしやすい。あとがきまで読んでしっくりくるところもある。

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2023年11月25日

Posted by ブクログ

働く意味が分からなくなるとき、仕事に追い込まれている時などに読み返したい本。

小さなプラモデル会社に学ぶ、馬鹿がする仕事
モチベーションリソースに関する考察
経験をデザインするようなプロダクト

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2023年07月17日

Posted by ブクログ

自分の働き方、今後の生き方を考えるよいきっかけになりそう、なったと思う。普段は働きたくないな〜と思ってしまっているけど、働くことを通して社会と繋がっていると思うと、なにか考え方を変えられる気がしてきた。

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2022年05月22日

Posted by ブクログ

そしてさらに、仕事そのものに含まれる意味を醸成しない限 り、人々が生き生きと創造的に働く姿はあり得ないのだ。

他人事ではない、自分の仕事。働くことを通じて「これが自 分です」と示せるような、そんな質をもつ働き方をすることが、 個々の充実ばかりでなく、社会の豊かさにもつながるんじゃないか

自分の内面に生まれる小さな違和感を手がかりに、次 の絵筆を重ねる。仕事はこのくり返しの中で進む。そして自分 の中にもう違和感がないことに気づいた時に、「ん。できた!」 となる。
こころの実感に触れて、その質を感じとる力能を内的感受性 (self sensitivity)と呼んでみる。ものづくりにはこれが欠か せないと書いたが、つくるものが企画書であれ、あるいは接客 にせよどんな仕事においてもこの力は欠かせないものだろう。 それがなかったら、自分の仕事に対する判断は常に外から与え られるものに依存してしまう。
一方、多くの人に喜ばれ・共感される成果を形にしている人 には、自身の実感に触れるこの力能と同時に、もう一つ、この 社会で生きている、他の人々が感じていることを感じる力能。 社会的感受性 (social sensitivity) とでもいうものが具わって いると思う。これは、他者の視線や評価を気にすることではな
い。他者の願いや喜びやつらさを、ともに感じる力だ。
自分が感じている 「なにか」が、単に個人的なものだとしたら、わざわざ人と共有するまでのことはない。
でも自分だけのこととは思えないから、なんらかの形にして、 社会に差し出してみることが出来る。そのとき仕事は、「自 分」の仕事であると同時に、「わたしたち」の仕事になる。

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2022年03月01日

Posted by ブクログ

仕事とはなにかと考えたときに巡り合った本

社会に出れば、大体の人が一日の時間を仕事に費やすことが多くなると思う

仕事に向き不向きもあると思う

ただ、この本を読み自分の仕事に誇り、こだわりを持つことの美学を学べた気がする

どんな事でもやれるところまで、信念を持って突き進みたい、立ち止まったときにまた考えればいいさ

仕事の向き合い方について考え耽りたい人は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

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2022年02月20日

Posted by ブクログ

初めて読んだのだけど、10年以上も前に書かれた「いい仕事」についての現場の記録を通じて、私の中でも心の奥にある言葉にはできなかった大事にしていきたいことが分かったように思う。自分の仕事の本質、目的を失わないように心掛けたいな。仕事中心で自分の位置を決めていたけど、自分を軸に仕事をしていくといいのかな。そんな風になりたいな。いやなるぞ!っという思いで読み終えた。最後のページ稲本氏の解説内にもあったけど、また数ヶ月、数年後再読したいと思います。

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2021年11月01日

Posted by ブクログ

自分の仕事をつくる

つくる/教える/書くの3つを仕事としている、デザイナーであり、自称:働き方研究家の西村佳哲 氏の著書です。

一流と言われる方々へのインタビューを通して、「働き方の違い」「自分の仕事」「ワーク・デザイン」について著者の考えが書かれています。


【本書で学べること・考えること】
- 一流と呼ばれる方々の仕事に対する考え(インタビュー)
- 効率化の功罪
- マネージャーの本当の仕事
- 大企業、規模の経済の功罪
- 働き方を考えるための3つの要素
- この本で書かれていることはきれいごとか?(文庫本あとがき)

読んでみての感想です。

個人的には良書だと思います。
ただし、個人の経験や環境によって評価は割れると思います。
文庫本のあとがきでは、この本に書かれていることはきれいごとなのかという問いに対する著者の考えが書かれています。これは興味深く、刺激的な内容でした。

「効率化は、経済的な効率化のことであり、仕事の質の向上ではない」との前提で効率化の功罪が書かれています。
PCでの作業による、色やフォントサイズの制約などはなるほどと思いました。
仕事の細部にこだわり、品質の向上を目指す人たちの想いを感じました。

「自分の欲しいものをつくる」のが真の「自分の仕事」という位置づけで、現在の日本の規模の経済の対極にいる人々の仕事についても書かれています。
日本の当たり前は、本当に当たり前なのかを考える良い内容だと思います。
そもそも本当にいる?という考え方は私も大事にしたいと思っています。

最後に著者が働き方研究家になるまでのいきさつが書かれています。
基本的に働き方は、空間・マネージメント・仕事の意味により構成されているという考えは、新鮮に感じました。
仕事の意味は自分が行った行為に対するフィードバックで生成されるというのは同意します。

あとがきの部分で「ありがとう」と言われる仕事という言葉がありましたが、ホントにそういう仕事をして生きていきたいなと思いました。

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2021年10月02日

Posted by ブクログ

読んで良かった。
あらゆる事に対して感じていたモヤモヤが言語化された事で、自分の考えがクリアになった。

特にヨーガンレールさんの話が好きだ。
自分の身の周りの物を自分で作るのは楽しいだろうなと思う。
今私の周りにある物は、ほとんど全て見知らぬ人が作った物だ。
そして食べ物も、家電も見知らぬ人が作った物。
誰かの仕事によって私の生活が支えられていると思うと暖かい気持ちにならない訳ではないのだが、自分で生活に必要な物を作る経験をしてみたいなと思った。
作る過程にただ購入するだけでは味わえない喜びがありそうだ。

仕事に関しては、目的を見失わないようにしたい。
ただお金を得る為だけに働いていると思ってしまうと、心がすり減ってしまう。
困難な仕事の中でも、小さな喜びや、自分の成長を見つけたいと思う。
作中で「自信」は自分を信じると書く、という箇所を見てハッとした。
自信は自分の考え方次第で築き上げていけるんだなと思うことができた。

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2021年05月12日

Posted by ブクログ

モノが溢れる世の中で、モノの価値について再度考えなければいけないと思った。いつも値段でモノを見ていたが、自分が本当に良いと思うモノは自分自身の価値観で決まる。モノに込められた作り手の思いを考えて、これからはモノを見るようにして、自分の観察力を高めたいと思う。

自分の仕事をつくるとは、仕事に意味をもって働き、自分で考えて仕事をしていくことである。仕事を作業としてするのではなく、何を目的としてするのか考えてすることが大事だと分かった。

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2021年02月21日

Posted by ブクログ

先日読んだ「千年の読書」というブックガイドから、
気になった本を読んでみた。

専業主婦となってからウン十年。
そんなわたしがなぜこの本のタイトルに惹かれたかは
あまりに個人的なことなので感想には書きませんが- - -

ここに登場し、インタビューを受けた方々は
主にクリエイティブな仕事をされている方ばかり。
なのでこの本を読むことで、今、仕事のことで悩んでたりする人が、その悩みや迷いを解消できるのかというと、そこはちょっと人によるかなー、と思った。

でもそういったクリエイティブな方が紡ぐ言葉は
理解できないこともあるけど、ハッとさせらるものも多々あった。
わたしたちが何か始めようとする時、
すでにあるもの、確立されているものを土台にすることがある。
その方が失敗が少なくて済むから。
だけど、本当に何かを始めたい、作り出したいと願うなら、たくさんのトライアルアンドエラーを繰り返すことこそが大事なんだ、というようなことが書かれていて、
ちょっと目から鱗だった。

出版されてから少し時間が経った本ではあるけど
学びはあった。

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2024年02月17日

Posted by ブクログ

いまを捨てて、自分が気持ちいい方向に向かっていく。
1人だったらしていたかもしれない。
でもできなくて、、搾取の姿勢がない仕事がしたい。

・自分事として徹底的に考えること
・しっかり体験すること
この2つが大事なこともわかっていて。

働き方も、生き方も考えさせられた。
この前、付き合いの長い、いろんな話をしている美容師さんに言われた、「1対1で向かい合える仕事が向いてるんじゃない?」って言葉が、ずっと頭の片隅にある。
し、そういう仕事がいいんじゃないかなとも思っている。


とりあえず、ルヴァンに行こう。




ヨーガンレールは考え方は好きだなと思ったけど、ちょうど出ていた求人を見たら、こんな給料じゃ都心じゃ暮らしていけないなという額で興ざめ。
心地よく生きることはとても大事だけど、給料がよくなきゃ自分たちが扱っているものは買えないし、給料が低いから本物が手に取りづらく、結果本物のよさが実感として分かりづらそう。
いくら仕事が好きだからって、現実問題、都心で暮らすなら、いまの社会の仕組みではお金がないと生きていけないよ。
でもこういう、経済至上主義になってしまう感じが嫌だなあ…ほんとはみんながしたい仕事をして、それでもちゃんと幸せに生きていける世界だったらいいのに。

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2022年04月07日

Posted by ブクログ

いわゆるサラリーマンではない人たちにインタビューした内容をまとめた本。そういった人たちが何を考えて仕事をしているかが参考になると思う。

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2022年01月31日

Posted by ブクログ

この手はどうしても成功していることのドキュメンタリーになるので、読み物としてはいいかもしれないが、実行する手引きにはなりそうにない。

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2021年09月26日

Posted by ブクログ

〈この本は働き方をめぐる探索の、小さな報告書です。〉
まえがきより。

ものづくりに携わる方々へのインタビューを通じて働き方に関する著者の考えが著されている。
言うまでもなくどのような「働き方」を是とするかは人それぞれなので「正解」を求めて読むようなものではない。賛同できるところもできないところもあるだろうがそれを踏まえて自分の「働き方」を振り返り、考えるきっかけにするのがいいだろう。

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2021年08月15日

Posted by ブクログ

冒頭、途中途中、柳宗理氏とパタゴニアのパートをかいつまんで読ませていただきました。素晴らしいしごと(作品など)をされている方は、働き方から素晴らしいのであるということと、下記の考え方が心に残りました。

人間は、『あなたは大切な存在で、生きている価値がある』というメッセージをつねに探し求めている生き物だと思う。こんなもんでいいやという気持ちで作られたものは、こんなもんで…という感覚をジワジワジワと人々に伝えてしまう。

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2021年02月25日

Posted by ブクログ

ものづくりやデザインに携わっている人が何を大切にしているか価値観の多様さが覗き見えた。
良いものを届けたいというシンプルだが芯の強い気持ちが働く人にとって大切なのだろう。
パン屋さんの小規模店舗にこだわる理由として手の届く範囲の人に幸せを届けられれば充分だという言葉に幸せの本質を感じた。

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2020年08月12日

Posted by ブクログ

主に、組織というよりも個人の名前で、責任を持った物づくりをしている人たちの話しをまとめたドキュメンタリー。
とても魅力的な仕事をしている人がたしかに多いのだけれど、それを伝える文章がだいぶカタい感じで、型通りの文句が多いので、その点、取材をした相手の魅力が十分に表現されていないような感じはした。

最初、読んでいた時、なんとなく、組織に所属せずにモノを作っている人がエラい、という、ちょっと偏った独立系アーティスト礼賛を感じたので、そこに抵抗があったのだけれど、あとがきを読んで、見方が変わった。
この筆者のスタンスとしては、組織の中で仕事をしている人を否定しているわけではなく、「自分の作ったものに誇りをもてる」ような仕事の仕方をしていないということについて疑問を呈しているのだということが、あとがきから伝わってきた。

文庫化するにあたって、10年後の「あの人は今」という記事が追加されていて、その比較はとても面白かった。10年経てば、環境も考え方も変わるもので、そういう後日談のような話しは、一時期だけを切り取った単発の記事よりも、より奥ゆきが感じられる。

人間は「あなたは大切な存在で、生きている価値がある」というメッセージを、つねに探し求めている生き物だと思う。そして、それが足りなくなると、どんどん元気がなくなり、時には精神のバランスを崩してしまう。
「こんなものでいい」と思いながらつくられたものは、それを手にする人の存在を否定する。とくに幼児期に、こうした刺に囲まれて育つことは、人の成長にどんなダメージを与えるだろう。(p.10)

日本の算数教育では、4+6=□という形で設問が用意される。が、海外のある学校では、□+□=10、という設問で足し算を学ぶという話を聞いた。□の中野組み合わせは自由であり、自分で考えるしかない。(p.117)

「ごく気軽に始めたんですが、この仕事はそれまでに経験した仕事に比べて、矛盾がなかったんです。小学校の先生をしたり、会社勤めをしたこともありますけど、働いているうちにどこかで矛盾が出てくるんです。僕が売っているものを飲み続けたら、カラダを悪くするだろうなあとか(笑)。ところがそのパンは、自分でつくっていて気持がいいし、人にもすごく喜んでもらえる。素材だってカラダにいいものしか入っていない。とにかく全体的に矛盾が感じられなかったんです。」(甲田幹夫)(p.171)

「鳥の巣を見たり、あるいは縄文土器に接しているとね、目を中心にしていないモノの作られ方をすごく感じるんです。全感覚的に作り出されている。そんなふうに、耳であったり、鼻であったり、皮膚であったり、そうした感覚的な判断へ寄り添っていかないといけないんじゃないかと僕は思う。でも、世の中の多くのモノづくりは、視覚的な情報の中だけで行われていますよね。」(馬場浩史)(p.203)

あたらしい事務所用の家具を探していた時、あるインテリアショップで、「対面型のテーブルだと緊張して商談がまとまりませんよ」と、おむすび型のテーブルを薦めてくれた店員さんがいた。この人は家具ではなく、家具を通じたコミュニケーションを見据えているんだなあ、と感心したのを思い出す。(p.247)

「やっぱり母親のつくったものっていうのは、精神的にいちばん大きいよね。ほんとに精魂込めてつくっているわけだから。材料とか技術とかいうことより、気持ちが美味しい。他人が食べたら「なんだこんなもの」ってなるかもしれないけど、その人のために一所懸命つくられたものをいただくことが、「満足」になるのだと思う。」(p.309)

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2020年07月15日

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