感情タグBEST3
Posted by ブクログ
・MUFGフィナンシャルグループとニコンのCFO
・機関投資家との対話(アクティビティスト対応)
・資本コストの考え方(ROE 8%と資本コストの関係性、PBR1倍との相関)
・CFOの網羅すべきタスクの多さ
・アニマルスピリッツの重要性
Posted by ブクログ
今のところ今年一番面白かった。
CFOの仕事はまさに金庫番というイメージだったが、もっと広範で重要性が高いものであるということがよく理解できた。一方で、日本企業では筆者のようなCFOがマイノリティだとすれば、どうやって育てていくのか?育ちにくい環境だとすれば日本企業におけるCFOのあり方とはどういうものなのか?という疑問も出てきた。
コーポレートガバナンスコードの舞台裏の話や、モルガン・スタンレーへの出資の話など、ワクワクしながら読むことができたし、PBRを上げるための方策などもよく理解することができた。
Posted by ブクログ
本書内にも書いてあるけど、事務系ビジネスパーソンとして知っておいた方が良い素養がふんだんに記載されている本。著者自身が2つの大企業でCFOを経験して得た知見や経験も交えて描いてあり、単なるお勉強本ではないのが良い。
タイトルでもある「CFO思考」と、従来の保守的な発想の「金庫番発想」を対比して、これからのCFOはどうあるべきか、その役割や考え方について解説されている。
自分自身はこういった方向へのキャリアを展望しているわけではないけど、最低限の素養としてお金まわりの考え方は知っておかなければならないし、時代の変化にもアンテナを立てておかないといけないなと思う。
サステナブル経営を「成長ドライバー」にしようという考え方は非常に共感できる。こういった時代の変化への適合を単なるコストアップやルール遵守としかとらえられないのはもったいないと思う。変化あるところにビジネスチャンスあり。
Posted by ブクログ
アニマルスピリットを持ってがんばれ!と語る本。CFOというポジションの仕事を国内、海外それぞれの経験から語っている。いわゆる金庫番と言われる従来型の財務部長の枠組みを超えたロールであることがわかる。難しいトピックや新しいトピックもわかりやすく解説されており、CFOを目指す人の入門書的な位置付けか。モルガン・スタンレー救済のエピソードは筆者ならでは。緊張感のある様子が伝わる。
Posted by ブクログ
アニマルスピリッツ「実現したいことに対する非合理的なまでの期待と熱意」を賭けるに値するストーリーを描いているか。意思決定しているか。リスクを取っているか。
CFOに限らず、CxOが果たす役割は何か。
ガツンと来た。
Posted by ブクログ
CFO思考とは冷徹な計算とパッションをもちあわせることと理解した。そして若い世代がCFOを目指すために必要なことや、その仕事の面白みについて紹介されており、視野が広がった感じがした。
欧米の資本主義では淘汰されるべきは淘汰されて代謝あがってるけど、日本はそうなっていない。
かといって欧米に従ったところで勝算が低いのでいかに日本流でこれから投資家に評価してもらい成長企業になるか、それに必要なアニマルスピリッツ。
個人的にこれを読んだ率直な感想としてはCFOになりたい!とは思わなかったが、(そもそもの自分の興味のベクトルがwell beingとかなので違いそうかも、あとカバーする範囲が広くその分の責任をとるだけのパッションが今の仕事にはないように思ったので)、でも自分の興味を仕事に活かす方法についてはこれも参考にして引き続き考えていきたい。
会社の経営戦略やこれまでの取り組みの背景の大きな部分をこの本で深めることができて、自分の仕事と社会経済のつながりに気がつけて面白かった。
Posted by ブクログ
体系的にファイナンスについて書かれてある良書。多少専門的な用語も使われてはいるが、分かりやすく説明もされており、日本経済・基本企業の事例も詰まっていて非常に読みやすかった。CFOと書いてはいるが、全ビジネスマンに必読の書だと思う。
Posted by ブクログ
言葉としてあまり好きではないが、アニマルスピリッツの欠落はその通りと思うし、記載されているCFO思考が必要と思う。一方で、実業から離れた勘違いコメンテーターを作り出しそうな懸念もあり、もっと実業視点があった方が良いと思った。
Posted by ブクログ
日本復活のためには「アニマルスピリッツ」、すなわち「実現したいことに対する非合理なまでの期待と熱意」が必須。
そして、アニマルスピリッツの発揮には「金庫番思考」から脱した「CFO思考」が求められる。
経済学者の言論に「机上の空論」と感じることは多々あるが、現役CFOの言葉は重みが違った。
安全性を重視する日本的な金庫番思考「だけ」では成長はないという主張であって、単なる欧米礼讃本ではなく、事務系若手ビジネスパーソンは読んでおいて損はない。
ただ「金融資本主義」は絶対善ではなく、現時点での所与の条件に過ぎないと思う。
Posted by ブクログ
日本企業の経理、財務系で働いている人や人事の人などはぜひ一度読むべきだと思った。
お金の管理や決算書をつくるだけが経理の仕事
ではない。企業の保全を第一に考える金庫番思考ではなく、経営企画や戦略、IRなどへの影響も考えながら仕事をするCFO思考を持つことで価値のある人材になれる。
CFO思考に必要なのはアニマルスピリッツという
実現したいことに対する非合理的なまでの期待と熱意である。
ようはどれだけ本気で仕事に臨めているかが大事だと思うし、そういう人を1人でも増やしていければ日本企業もまた成長していけると思った。
リスクアペタイトという考え方が面白かった。
アペタイト=食欲
リスクに対する食欲、リスクを取ることにどれだけ飢えているかという言葉
目的を達成するために進んで受け入れるリスクの量のこと。
リスクはなるべく減らすイメージしかなかったが、リスクをとらなければ成長はないので、リスクを進んでとりに行くという考えが新しかった。
CFOになるにはバランスが大事である。
金庫番の思考も必要ではあるが、成長するためにブレーキを踏む役割だけではなく全体のバランスをみて安定性と成長性を両立させることができるような管理職を目指したいと思った。
Posted by ブクログ
最近では珍しい、元気でバランス感覚のあるアツいおっちゃんという印象
言う通りで、何事も熱い思いを持って前向きに進めないとつまらないし、強い思いが合理性を打ち破ることがあるのは事実
それを、CFOとして一定の評価を得ている筆者が推奨している点は説得力、納得感がある
ただ、非合理なまでのパッションを持つ一方で、目指す最終目的は「企業価値向上」に置いているあたり、現代資本主義のど真ん中とも言え、どこか冷めた目で見てしまう自分がいたのも事実
Posted by ブクログ
従前の国内CFOの役割に対する問題提起。ケインズの「アニマルスピリット」という視点が面白い。三菱UFJ FG CFO、米国銀行CEO、ニコンCFOとして卓越した実績を残された著者ならでのは提言が光る。資産運用会社から求められるCFO機能、マクロ経済からのCFO機能、事業会社としてのCFO機能、海外と日本とのCFO役割相違からの分析など、切り口が網羅的かつ俯瞰的で非常に参考になる。本書にも書かれているとおり米国だとCスイートとしてCEO/COO/CFOは三本柱だが、「伊藤レポート」以降だいぶ状況は変わったとはいえ、日本だと財務経理部門トップくらいの立ち位置がまだまだ多い。本書の有意義な提言を生かしていきたい。
Posted by ブクログ
2023年43冊目。満足度★★★★☆
2020年3月まで、メガバンクのMUFGのCFO、同年4月にはニコンのCFOに転じた現役CFOが著者
我々、個人投資家の間ではペンネーム「北村慶」で馴染みがあり、私も過去の著作をたくさん読んでいたので、著者の職業を知った時は驚きました
「株主と経営陣のあいだ、すなわち、結節点に立ち、双方に相手方の見解を伝え、結果、企業価値向上に向かうよう誘導するのがCFOの役割」としています
本書の中で、著者は日本経済や日本企業に「欠落」している最大のものは、技術でも人材でもなく、経営者のアニマルスピリッツである、と主張。この問題を克服するためには、CFOが冷徹な計算と非合理的なまでの熱意を併せ持ち、「CFO思考」に基づいて行動することが肝要としています
本書には、狭義と広義のCFOの仕事の内容の違いの解説から始まって、内外の投資家を相手にしてきた著者ならではの「リアル」な仕事の様がよく描かれています
なお、多くのCFOが毛嫌いするイメージのあるアクティビストに関して、著者は「アクティビストとの対話は、最もやりがいのある仕事」と表現していた箇所が目を引きました
NYSEで鐘を鳴らした際のエピソードは、日米の文化の違いがよくわかり興味深かったです
企業財務に一定の知識のある人を中心としたビジネスマンにおすすめの一冊