【感想・ネタバレ】キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』のレビュー

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Posted by ブクログ

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常に感じていたキリスト教への疑問点がこれを読んで一気にすっきりしました。
とても読みやすい文なので入門書としていいのではないでしょうか。

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2012年12月15日

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私は盲信への警告と受け取った。信仰の対象は宗教に限らないからだ。さて、本書のテーマは、どうすればより価値の高い人生を送ることができるか、であり、自分を肯定し物事をしっかり捉え誇りを持って実践せよ、が主張だろう。そして、今を精一杯生きるための力を削いでいる元凶としてキリスト教が徹底的に批判されている。現実を認められず逃げるために、様々な話や概念をでっち上げては現実の生を貶めたと。ここで、ニーチェはイエスとキリスト教を切り離して考えている。キリスト教は弟子(特にパウロ)が自分達の都合で書き換えたものであり、イエスが実践して示したことは何も残っていないと。この章が一番興味深かった。ちなみに比較的にまともな宗教として仏教が肯定的に書かれてもいるが、ニーチェが現状をみたら同じように批判していただろう。他には、凡人の大切さが書かれていたのが意外だった。最後に、批判は淡々と表現した方がより伝わってくるように思う。訳のせいもあるだろうけれど、ニーチェだからなぁ。

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2016年11月12日

Posted by ブクログ

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 「神は死んだ」という言葉で有名なドイツの哲学者、ニーチェの「アンチクリスト」の現代語訳。解説にあるとおり、終始知識人が難解な思想を大衆に開陳するという印象はなく、フランクな口語体で読者に迫って語りかけてくるような印象だった。キリスト教世界=精神病院、僧侶=寄生虫だとか。

 個人的にはキリスト教と仏教の対比している箇所に感銘を受けた。キリスト教は最下層民が弾圧を受ける中で形成していった、常に敵を求める、人を堕落させる宗教で、仏教は温和な気候の土地で生まれ、中庸の立場や良い意味でのエゴイズム(問題を自分に引き寄せて考える)を説く、成熟された現実的な宗教だという。

 そういえばローマ帝国が滅んだのはキリスト教を公認してからだし、十字軍はイェルサレムをイスラム教勢力から奪還してから、同地で殺戮と略奪を繰り広げている。今もアメリカが戦争を仕掛けるのは、常に敵を求めるキリスト教と切り離せない関係にあるからだろう。

 他にもイエスの教え≠キリスト教ということも述べられている。イエスが教えたのは「実践」であり、「復讐」とか「罪と罰」ということは説いていない。弟子達がイエスの教えを歪めて、キリスト教を非寛容的で戦闘的なものへと変貌させる。ニーチェは憎悪や怨恨に基づく道徳を「ルサンチマン道徳」と呼んでいますが、これはまさにキリスト教に当てはまるものだと言う。

 個人的にはキリスト教が嫌いではないが、読み物としては秀逸だと思った。きっとニーチェが否定したのは、キリスト教によって作られた、偽りの「神」なのだろう。だから彼はこう言ったのだ。

 Got ist tot.(神は死んだ)

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2011年06月06日

Posted by ブクログ

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ニーチェ著「反キリスト者」の現代語訳。
気持ちいいくらいキリスト教がこき下ろされている。
当時これを出版するのには勇気が必要だと思う。

確かに十字軍の遠征とか世界史を学んだときにはけっこう疑問だった。
何故、彼らは自ら進んで執拗に戦争をしかけるのだろうか、
何故、ここまで異教徒を認めないのだろうか

私は特にキリスト教はもちろん特定の宗教を信じてはいない。
しかし、それでも私は何かしら彼らに影響を受けているのだろう。
何せ2000年の歴史を持ち、信者は20億人もいるのだ。

単にキリスト教を否定するだけではなく、
物事の見方のヒントも示しているとは思う。

ただ、邦訳を読んでないので、
どこまでこの本がニーチェの意図に沿っているのか判断付かない。
この本だけでは訳者の意図も何かしら含まれているようにも受け取れてしまう。
実際ニーチェがどのように記述したのかも興味があるし。
というわけでちゃんと邦訳版も読もう。

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2014年07月18日

Posted by ブクログ

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『これも友達に薦められた本。
ニーチェは本当にネ申だったんだなーっていうのがよくわかる。
ちなみにこの人、実はルター派の牧師の子供らしいっす。
キリスト教、ルター、パウロ、カント、ソクラテス、孔子…etc.「偉人」という枠でくくるのもなんだか不遜な感じがしてしまうような世界史上の巨人たちを片っぱしから一刀両断に切り伏せていくのを見ているのは、かなりの快感(笑)
新訳、というか超訳がまたいい味出してるんだよなー。
まじめなキリスト教徒 以外の方には心からおすすめします。
はたしてキリスト教徒の人はどんな気持ちでこの本を読むんだろうか、いやたぶん読まないんだろうけど。。
想像しただけで寒気がします』

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2011年06月19日

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