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面白かった!
もっとも優しい類人猿、ボノボの研究のため、コンゴの奥地にやってきた研究者たち。
しかし、そこには恐ろしい生物が住んでいて……。
と聞けば、普通のパニックサスペンスと感じるかもしれない。しかし、本作はこのミス大賞受賞作。
それだけでは終わらない面白さがあった。
ボノボに似た大型の猿、イックンジュッキの正体は?
イックンジュッキが人間を襲う理由とは?
イックンジュッキに襲われた時に、助かる方法はあるのか?
さりげなく読み飛ばしたところに伏線がはってあり、真相を知ってもなお、続きを読みたくなる。
何も考えず、パニックサスペンスとして物語を楽しむのも良し。
自らの持つ多少の哺乳類の知識を総動員し、イックンジュッキの謎を解くも良し。
たとえ動物学の知識がなくとも、主人公たちの見聞きしたことから、イックンジュッキから逃れる方法を探すも良し(イックンジュッキが人間を襲う理由は、物語をしっかり読み込めば推測できる様になっている)。
ミステリとは、犯罪が起こり、それを解決するという一連の流れだけをいうのではなく、たとえ犯罪ではなくとも、謎と解決があればミステリとしてなりたつんだなって感じた作品だった。
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冒険+ミステリ。類人猿について勉強になるし、冒険要素も素敵でした。登場人物も登場類人猿もキャラがはっきりしてて惹き込まれました。結末も予想の3倍面白かった。
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この作品のようなストーリーはとても大好きで、非常に面白かった。
ただ、個人的な意見だが、主人公の女学生の性格が終始、不快だった。
そこさえ適度であったら本当に良作なのに…と心の底から思った。
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ストーリーはとても面白かった。
ずる賢くて攻撃力もハンパない猿、怖い。
しかし皆様も書いておられるように、なぜ女性主人公があんなに性格ブスなのか。
真面目な良い子キャラにしても面白くないけど、物語的にも主人公がウザい必要はなく、ただ多くの読者をイラッとさせるだけ。
単なる作者さんの好みかな?
名前忘れたけど、あの異端視されていた学者さんにもうちょっと救いが欲しかったなぁ。
少なくともイックンジュッキの存在を誰よりも早く認めていたんだから。
Posted by ブクログ
まるで映画を見ているような、ワクワク感がずっと続いたお話だった
霊長類学にはまったく詳しくなかったが、研究の地方フィールドワークを少しでも感じる事が出来たし、まだまだ世界には未確認の生物がいるかもしれない、という可能性を感じた
冒険小説のような感じもあり、学術書とまでは行かないが専門的な所もあり。しかし結構バトルも激しく、グロ体制ない場合は注意
そして、主人公の大学院生季華の性格が、かなりぶっ飛んでてサル愛というか、霊長類への探究心は凄まじく、まったく共感できないが、そこが良い
研究者とはあそこまで突き抜けていないと、出来ないんだろうな
ただ、解説を読むに主人公の性格に修正が入ったようで、タダでさえマッドだったのに、そしたら修正入る前はどんなだったんだろうと気になりました
とにかく個人的には面白かった
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コンゴでの開発計画に先立って環境アセスとして行われる「森の人」ボノボの生態調査。そのメンバーに加わることになった大学院生、父堂季華の一行は、現地で未知の霊長類に襲われる。
ヒトと同様の知性と、ヒトを圧倒するパワーとを併せ持つ相手との絶望的な戦いの中、季華の観察眼が彼らの行動の理由を解き明かして行く。
ヒトとサルはどちらが「人間」なのか?
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とにかく恐ろしいイックンジュッキという怪物の存在が大き過ぎて、ホントにこんな動物いたら世界的なニュースにもなるだろうなと思いました!肉食動物を敵と見ないしていますが、その中に人間も含まれているというのはまあ納得してしまいますが…コンゴだけでなく、世界中で絶滅危惧種の動物に対しての意識も芽生えさせてくれる話でした。
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星3.5ですがオマケで4つの評価
このミス大賞?
ミステリーの要素はほとんどなく、
サスペンスまたはパニックものでは?
少なくとも、謎解きなどはありません。
今後、ジェラシックパークのような感じで
映像化されるかもしれません。
思っていたのと違うけど、
そこそこ楽しめました。
主人公のキャラは、好みではありませんでした…
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ストーリーにとても勢いのあるパニックサスペンス。主人公がかなりの変人で、感情がおいてかれてかれてしまったのが残念。終盤での、人と獣の違いの描写はとても良かった。
Posted by ブクログ
まあまあ面白かった
主人公の傍若無人なクソガキはじめ主要人物の幼稚なキャラ設定にちょっと読んでて疲れるけど、エンタメ小説としてまあまあバランス良く楽しめたかな
私動物のことは良く知らないですが、主題となった未確認生物の描写に科学的な説得力を感じた 作者さん良く勉強されて書かれたんだろうなー
Posted by ブクログ
面白かったが、期待してたのと違った。
主人公を始めとする研究者達の旺盛な探究心が、読者の私にも伝わってきてワクワクしながら読めた。
ただ、題名に禁断領域とあったので、SFホラーを予期していた。
未知の生命に脅かされる手に汗握る展開を期待していた。
実際にはそういう側面はあったが、主人公達は銃を持った屈強なコンゴ人達に守られていたため、私はそこまで恐怖を感じなかった。
また、B級お約束の間抜けな事をして死ぬ人物も出てきたり、展開も全体的に安っぽく感じた。
ただ、人と獣の違いは何か?
などのある種哲学的な問いはとても面白かった。
主人公のキカが自分の欲求にとても素直で、獣っぽい側面が強いのも作者は意図しているのかもしれない。
イックンジュッキの設定もすごく練られていて面白かった。
登場人物も、欲望に真っ直ぐな主人公のキカを始めとして本当にみんな魅力的だった。
主人公は尖った性格だから嫌いな人も居ると思うけど、私は好きだった。
全体的に、秘境探索小説としては凄く面白かった。
題名をイックンジュッキの森から、禁断領域イックンジュッキの棲む森にしたのは失敗だったと思う。
今の方が購買意欲は湧くけど。
後書にあった作者の次回作の構想も面白そうだったので、楽しみ。
Posted by ブクログ
「名探偵のままでいて」巻末の、「このミス大賞」の全体選評や、文庫巻末の解説を読むと、この作品はオリジナルからかなり手を入れられているように思われます。ヒロインの基本設定が、(女性の選考委員が嫌悪感を露わにする程)下品極まりなかっただったのが原因のようですが。
そのせいかどうか、は解りませんが、どうにも盛り上がりに欠ける物語のように感じます。
勿論、修正すべき点は修正すべきですが、その弊害で物語の面白さが減衰したのであれば、残念です
Posted by ブクログ
生物研究のためにジャングルの奥地へ… そこで出会った「猿でも人でもない人」の恐怖とは #禁断領域
■きっと読みたくなるレビュー
生物学者と開発業者が奥深いジャングルで生態調査に向かう。その工程で新種の猿に襲われるという、構成としては比較的シンプルなストーリーです。
しかしながら霊長類の生物学的情報がてんこ盛りで、しかも物語の後半ではサスペンスもてんこ盛り。クーラーが効いた部屋で、こんなにもハラハラドキドキできる密林サスペンスを読めるなんて幸せです。
中盤から徐々に未知の生き物の出してくるなんざ、読ませるのが上手で、ぐいぐい引き込まれちゃいます。さらに後半に至っては、アクションが激熱ですね。こえーよ。
また本作は、主人公の季華が分かりやすくて好印象。純粋に動物が好きすぎて、どんなことより最優先になる価値観がいいっ
ヴィクターとの口喧嘩のシーンなんて最高です!研究者はこのくらい変態性があったほうがリアルで魅力的ですよね~。ただ言動以外にもエピソードや背景も綴ってくれると、より人柄に厚みがでて感情移入がしやすかったんじゃないかなと思いました。
ミステリーとしても、なかなかどうして油断ならず、しっかりやられました…そう来ましたか。新人先生とは思えないほどの力作で、次回以降の作品も期待しちゃいました!
■きっと共感できる書評
境界線って、なんだろう? なぜ人は分類や区別をしたがるのか。
人種、性別、宗教、教育、生活習慣、その他さまざまな価値観を、やたら分類してカテゴリーを決めたがる。
私も社会生活を送るうえで、この人は学者タイプ、この人はコンサバ、この人はビジネス寄り、といったように、少し話しただけで性格や信条をカテゴライズして、物事をうまく進めようと画策します。
なぜそんなことをするのか?…それは失敗が怖いから。
人間は知性があるからこそ、怖がりで弱い生き物。分類することで物事を予見し、リスクを排除し、恐怖感を緩和するのです。
ただこの行為には重要な欠陥があって、価値観や知識をアップデートできず、成長を妨げてしまう可能性があるんです。型にあわないことを排除してしまうのではなく、ときには違った見方も必要です。
我々は『進化する』ということを、忘れないようにしなくてはなりませんね。
Posted by ブクログ
メインテーマとはずれた伏線と、ハッピーエンド、登場人物の理由のよくわからない性格の変化があまり好みではなかった。
学者たちの研究対象への愛の様や、研究の臨場感は面白かった