【感想・ネタバレ】超デジタル世界 DX,メタバースのゆくえのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年04月01日

情報について、もっとも新しく述べている本である。政府の提唱するDXとメタバーズについて批判的分析をおこなっている。最後では情報Iで重視されたプログラミング教育について、非常に狭いシャノンの情報概念としてユダヤ=キリスト概念にそったものであることを看破している。
 情報メディア論として大学初年度の学生...続きを読むに推薦できる本である。

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Posted by ブクログ 2023年02月13日

2024/03/02 西垣通 「超デジタル世界」
デジタル基本書として類書にない傑作。「技術論+哲学」の構成。
デジタル技術の本は数多あるが、人類古来の社会哲学を踏まえた「デジタル文明論」は初めて。そもそも情報系の学者さんで、著者ほど古今東西の哲学に造詣の深い方は少なくとも日本には居ないと思う。
...続きを読む前の旧制高校にあった「教養主義・知性主義」は、戦後米国風のプラグマティズム=SKILL重視の拝金主義に駆逐された感じ。
著者は言う、デジタル革命のインパクトの大きさを踏まえると、社会の在り方まで踏み込んだ「本質論の議論」がなければ、日本はデジタル社会への変革は成し遂げられない。多分、枝葉末節の個別システム・サービスで一喜一憂exマイナンバー保険証。
Ⅰ.DXの本質「オープン」
日本は立ち後れ「デジタル敗戦」 
①オープンソース②オープンデータ③クラウドサービス→コスト削減もあるが
 「ヒエラルキーの破壊」を日本は受け入れられない
Ⅱ.第三次AIブーム
「統計statistic」統計誤差を許容 深層学習 ベイズ推定
レイ・カーツワイル 2045年「シンギュラリティ」
 AIの知能>人間の知能
ハラリ「ホモ・デウス」黙示録 
人間至上主義→データ至上主義=アルゴリズム
Ⅲ.AI倫理 EU 2018年GDPR 2021年AI規制案
①政府管理(中国)
②民間大手(メタ)
③限定的(透明性)
④最小限(工場)

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Posted by ブクログ 2024年03月06日

ITの話だと思って選んだが、哲学の話だった。
事前の期待は裏切られたのだが、とても興味深く読むことができ、嬉しい裏切りとなった。
この本の中ですすめられている基礎情報学とはどんなものなのか、興味を持った。

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Posted by ブクログ 2023年10月16日

西垣さんの本は1988年出版の「AI――人工知能のコンセプト」を最初に読み、それから数冊ではありますが、読んできています。
そのこともあって、シンギュラリティ否定論や、人間はAIに置き換えられるという見解の否定については想定どおりでした。
DXについて、日本の文化的伝統の根源に遡って考えるというのが...続きを読むテーマになっており、「新実在論」などの興味深い見解の紹介もありましたが、正直にいいますとやや議論に付いていけない部分もありました。

「意味とは本来、『主体である誰かにとっての価値』であり、誰かが生きることと切り離せない。たとえば下戸である筆者にとって、ワインの良し悪しなど『意味がない』のである」(第三章から引用)

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Posted by ブクログ 2023年07月09日

大筋としては同著者の「AI原論」で触れたものに近いと思うが
AIや哲学といった題材に優劣つけがたく興味がある人ようなであれば
おおよそ触れられる話題への関心は尽きないものになっているか。

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Posted by ブクログ 2023年06月07日

デジタル社会の現況と情報学を幅広に捉えた一冊。総花な感じで焦点がぼやけるか?
全5章から成り、1章は新型コロナ以後の日本の官民デジタル社会現況、2章はAIとメタバースの現況、3章は情報学のうち多様な主観性を重視する考え方の概論、4章は分断アメリカ社会、5章がまとめと提言の構成。

1・2・4章に新し...続きを読むい発見や驚きは正直あまりなくて、読むべきは3章と5章か。

とはいえ、3章は情報学素人の私は完全に置いてけぼりをくらった。著者の専門分野で真骨頂発揮の章なのだと思うけど、情報を哲学的に捉える視点・イメージ・理論がさっぱりわからない。これは別の本で学ぶべきことか。

5章は、日本人の気質(保守的でトップダウンのムラ社会)とデジタル社会(変化し続けるオープンな自己責任社会)の相性の悪さは納得。
人もシステムも社会も、ベータ版が許容されない日本の環境と気質のままでは、いつまでたっても国際デジタル社会のフォロワーだろうなと感じた。
巨大IT企業が作り出す金やビジネスに偏重したデジタル社会は、負の側面と格差拡大ばかりが目立っているような気がしてならない。

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Posted by ブクログ 2023年05月04日

重鎮の視点とも言うべきだろうか。だいたい、おっしゃるような方向に進むんだろうけれども、感性が古臭くて守りに入っているような匂いが強いんだよね。

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