感情タグBEST3
読み返したくなる!
最初は苦手なノリで始まってどうしようなんて思ったのですが、読み進めたら最後までもう夢中でした。
舞台が現代なのにどこか幻想的。心底ぞっとする犯罪の数々までもがどこか幻想的で、引き込まれます。
後になって、あのシーン読みたいな、と再読することが多く、長く楽しめるお話だと思います。
初野先生が好きで、まだ読んだことがない人はぜひ!
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マドカとサファイア、個性溢れる2人の主人公が禍々しい4人の犯罪者と戦う話。
前半では多くの伏線を張り、後半からクライマックスにかけて一気に回収していく様が読んでいて清々しい。中でもサファイアの正体に涙。
主人公2人のキャラがハルチカの2人と被る、
600ページだったが、長さを感じさせない程おもしろかった。初野さんの著書の中で一番の傑作だと思う。
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テーマは少数派。
まどかとサファイアの掛け合いが可愛くて、それにぞっとするような犯罪者もいて、この作者さんの中で一番大好きな作品です。
色々と考え方がかわりました!
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初野晴のダークファンタジーはかなり泣ける。ラフレシアの話、天は病んでいるのか。綺麗な話だった。ラストの加奈子とマドカを助ける為に大勢の登場人物達が走り回るシーンはやばい。泣けるが為に読むのが辛くてかなり読み飛ばしてしまう。
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かなりおもしろかった( ͒ ु๑・×・ ू ͒)❤⃛*:・✿*。 事件はちょっと怖いトコあったけど、全体的にいいお話だった☆
意外なタネ明かしがあって、かなり最後が泣けたけど。゚(つД`)゚。感動したし、ラストの締めくくりもこういうのいいなぁ(´;д;`)
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女子高生と幽霊のコンビが、町に巣くう異常連続犯罪者たちに挑む姿を描いたファンタジー要素もあるミステリー。
初野作品は今回で三作目。コミカルなキャラクターたちの掛け合いは毎回楽しみだったのですが、今作もよかったです。主人公マドカと幽霊のサファイアのコンビはもちろんのこと、友人の加奈子や後輩たちなど同年代の人々との掛け合いだけにとどまらず、事件を通じてマドカと知り合いになる大人たちも魅力的なキャラばかり。
しかしキャラの掛け合いはコミカルながらも事件そのものはかなり悪質なものが並んでいます。盲導犬を殺しその様子を撮影する犯罪者、女性の家に不可解な不法侵入を繰り返す犯罪者、無差別的な毒ガス事件を起こす犯罪者、自分が殺した被害者の遺族にガラス工芸品を灰と一緒に送る犯罪者……。ミステリーやサスペンス小説を読んでいく以上、人の悪意についてもある程度読みなれているつもりでしたが、この作品に出てくる犯人たちは悪意というよりも狂気に近いものを感じました。だからか、それぞれの犯罪が普通のミステリーで描かれるものより、さらに黒いものを感じてしまいます。またそれと対峙するのが自らも悩みを抱えつつも、優しさを決して失わないマドカだから余計にその黒さを感じてしまうのかもしれません。
そうしたものに傷つき悩みながらも周りの人たち、そしてサファイアの助けもあってマドカが再生、成長し、また戦いに臨んでいく姿は、この世には悪意にも狂気にも負けないものがある、ということを教えてくれている気がします。
章仕立てで話が進んでいき、各章で一人の犯罪者にマドカとサファイヤのコンビが挑むという話になっているのですが、中盤戦の章の『インベイジョン』との対決が特に印象的。動機の異常さとその周到な計画に、驚きとともに寒気を感じました。
この話のもう一つのテーマとなっているのは社会的弱者やマイノリティのこと。こうしたテーマを小説で扱うのは非常に難しいと思うのですが、それに臆さず話を書いてくれた初野さんの勇気と技量もすごいなあ、と思いました。
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なんと。
最初はかなり、なめ気味だった。
ずいぶんとかわいい物語じゃない?レズの女子高生だけに見える憧れの年下の正体は実は?
‥なはは。
しかし。
ファンタジーをまといつつも、設定されたトリックも背景も、かなり作り込まれている。
一見荒唐無稽な犯罪に見えてしっかりと裏付けがあり、「もしかしたら」と思わせる。
柔らかな地の物語と、縦線に入る亀裂のような悪意の犯罪が、妙に調和して美しい。
この作者の中にはいったい、悪意と夢のどちらがたくさん、詰まっているんだろう?
水の時計、漆黒の王子と読んできて、その作風の透き通った爽快感と、
救いある悪意のミックスに、今すごくはまりそうな予感。
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初野晴の作品。
今までが重い印象のある作品だったので、こういうものも書けるのかと感心した。
だが今までと変わらず、とりあつかうテーマに筆者の社会的関心が見える。それがいい。
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レズビアンの女子高生と女装好きな美少年の幽霊が、難事件を解決して良く話。
とても面白かったです。
またも続きが気になる終わり方をされています。続きが出るならぜひ読みたい!
ヤサグレてしまったサファイヤ君がどんな風になってしまっているのか、すごく気になります。
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面白くて一気に読めてしまった。
最後から二話目以降の犯人の動機がイマイチ分からなかったのがちょっと残念だったかな~
ラストも話が繋がって、よめてなかった分、スッキリ。
また次回作が読みたい。
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女子高生マドカが女装癖のある男子高生の幽霊をパートナーに、街に現れた歪な犯罪者たちと対峙していく物語。青春・恋愛・ミステリにファンタジーといろいろ詰め込んでいるのにゴチャゴチャしておらず、一気に読めます。そして最後には心に切ないようなやるせないような、それでいて爽やかな後味を残してくれました。この作者の別の話もぜひとも読んでみたい。
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出てくる人たちがみんな1/2な感じで色々と考えられたのでよかった。異常な動機への共感は難しかったけど、でもそれも実は大差無いねという結論かな。最後の方のサファイア絡みの展開は少し不満だけど。
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【収録作品】騎士叙任式 もりのさる/序盤戦 DogKiller/中盤戦 Invasion/終盤戦 Rafflesia/一騎打ち GrayMan/後日談 ふたりの花
マドカの行動力もさることながら、見守る大人たちに分別も行動力もあるのがいい。作者が登場人物ひとりひとりときちんと向き合っているように感じられる。
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レズビアンの女子高生と女装趣味の幽霊というこれでもか、と狙ったようなコンビが街で起こる奇妙で、恐ろしい事件を解決する話
とにかく厚い、おかげで高い。
作風も漆黒の王子とだいぶ様変わりしておりこの作品を境にだいぶライトな感じになったと言って良さそうである。
章仕立てで中編程度の事件が並んでいるので厚さの割にはだいぶ読みやすい
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初めての作家だったので、少しの緊張と人見知り感を感じつつ読んだ。
ミステリ要素は章を追うごとに凄さが感じられ、最初に思っていたより面白かった。
ただ、それに反転してラノベ口調なのが何だか残念。主人公も女の子にしては固い印象がする。
どこか現実味の薄さを思わせる雰囲気も。
★4つの面白さだけど、なんとなく人間らしさに中途半端な印象が拭えない。
楽しかったけどね。
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「ファンタジック・ミステリー」という大層なお題がついていたので期待して読んでみると・・・
真性レズビアンの主人公が女装趣味の幽霊と出会って街にはびこる悪を・・・
という、びっくりするほどの「陳腐」な設定。
・・・くらいに思ってたんですけどね。読み進めてみるとなかなかに悪くない。街にはびこる犯罪者、といっても本作は「シリアル・キラー」とかを相手にしていて、犯罪者ごとの章だてになっているのも読みやすいし、章をまたぐこまごまとした伏線もよい感じ。
「ドッグキラー」「ラフレシア」「グレイマン」など、曰くありげな犯罪者たちも想像力をかき立てられます。
キャラそれぞれに魅力というか個性がつけられているのに安易に「続編」を意識せずに綺麗に完結させたのも好印象。ああいうのって萎えるんだよなあ・・・
はじめの落胆があったためか、逆に好評価に落ち着いてみたり。
しかしこの本、なんで値段が妙に高いんだろう?
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ノベルズで出たとき、凄く迷って、文庫になったときも凄く迷ったです。ようやく決心して、購入。結果、面白かったです。この後が気になるけど、ここで終わるからいいんですよね。
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マドカの健気な強さがかわいい。サファイアのしたたかさもかわいい。事件は後味の悪いものばかりだけど、希望も残してくれているからまた読みたくなる。
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登場人物全員が一筋縄でいかない人ばかり。
主人公二人組からして、びっくり。
オチは読めてしまうとはいえ、
”少数派”を題材としていて読み難いって思う人も
いるかもしれないけど、
ちょっと切なさが、良い感じで残ります。
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アーチェリー部主将で同性愛者の女子高生マドカと、女装男子高生おばけのサファイヤが、濃くなく爽やかな雰囲気。ドックキラー他、登場人物の通称からはゲームみたいな空気を感じるけれど、ファンタジックなのはサファイヤだけで異常連続犯罪者たちはしっかり現実のミステリだった。ガラス工芸の灰男の狂気が鮮烈だった。
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複数の短編を一つに繋げた連作短編形式小説。とにかくキャラクターが個性的です。「喘息持ちの純粋レズビアン」マドカ、「女装趣味の幽霊」サファイア、「ゲイのやくざ」ゴリラ、「その手下の武道派組員」サイ、「紳士な探偵」キリン…それぞれが良い感じで引き立っていますし、各キャラの成長の様子もよく描かれています。
おとぎ話のような雰囲気ですが、中身はかなりシリアスなミステリーでかなりしっかりと作り込まれています。
色んな意味で良く出来た作品だと思いますが、独特な雰囲気や設定なので好みが分かれそうな気がしました。
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4人の殺人鬼に幽霊の女装少年と女子高生が立ち向かう連作集。
キャラクターは分かりやすくコミカルなのに対し殺人鬼の犯行や展開は重くそのギャップが面白かった。
各話にでてくるトリビア的小ネタが楽しい。特に天気俚諺の話。
話のなかではドッグキラーが勢いもあり最後までハラハラできて一気に読むことができた。
Posted by ブクログ
町を脅かす犯罪者に町の住人たちの力を借りながら主人公たちが挑む。「インベイジョン」の手口はなかなか面白かったが犯罪者を追い詰めるネタばらしが専門的な知識の披露になってしまい盛り上がりにかける。また犯罪者たちの手口や目的は独特でも心理は異常というにはあまりにありきたりというか小物っぽい。主人公にもあまり共感できず、序盤ではむしろ「もりのさる」の少年の方に同調してしまった。とはいえ作品全体としてみればサファイヤは好きだしラストのハッピーエンド“風”な雰囲気も嫌いではない。
Posted by ブクログ
マイノリティな女子高生とマイノリティな幽霊が主人公のファンタジー小説。この2人が街に現れる異常犯罪者を追い詰めていく。なかだるみしたけど、最後のほうは先が気になってどんどん読めた。