【感想・ネタバレ】我ら糖尿人、元気なのには理由がある。 現代病を治す糖質制限食のレビュー

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Posted by ブクログ

-2012/11/15
指摘されれば当たり前のこと。糖分を摂取しなければ血糖値は上がらない。急激な血糖値上昇が血管を傷つける。目から鱗の指南書。

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2013年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

糖質制限食について、実際に糖尿病が治った二人の対談。
食事でとる物質のうち、血糖値を上げるのはほぼ糖質なので、糖質を摂らなければ糖尿病にはならない。

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2012年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今週おすすめする一冊は、作家の宮本輝氏と医師の江部康二氏によ
る対談本『我ら糖尿人、元気なのには理由がある』です。意外な組
み合わせですが、この二人は、糖尿病で、かつ、糖尿病克服のため
にある食事療法を実践しているという点で共通しています。

この食事療法とは、糖質制限食。糖質(糖分や炭水化物)を摂らな
い食事のことで、江部氏が確立してきたものです。糖質は砂糖のみ
ならずお米やパンや麺類やイモ類に幅広く含まれますから、糖質を
制限するというのは意外と簡単ではありません。甘いものや醸造酒
は勿論、和食で言うところの主食はほぼ断念せざるを得ません。

それでも糖質制限はほとんど全ての病気に効果があると聞けば、誰
もが試してみたくなるはず。これは血糖値の安定が代謝機能の安定
と血流促進を促し、自然治癒力を高めるからと説明されていますが、
納得できる理屈です。病気のみならず、ダイエットは勿論、肌のツ
ヤや養毛にも効果もあるそうなので、試さない手はありません。

糖質制限食が説得的なのは、それが人類本来の食事に思えてくるか
らです。というのも、農耕が始まったのが1万年前で、人類発祥か
らそれまでの399万年間は狩猟採集生活だったため、炭水化物は満
足に摂れないのがむしろ当たり前。おまけに精製された炭水化物を
とれるようになったのはせいぜいここ200年のことで、それを庶民
が3食普通に食べられるようになったのは、たかだかここ50年間の
ことです。

そう考えると、今の食生活は人類の身体のメカニズムには糖質過剰
になっていると言えるわけで、文明病の原因は糖質にあると言われ
ると、そうだよなあと思わず納得してしまうのです。かく言う井上
も、ここ数年間、玄米菜食中心で、食生活は比較的健康な方かなと
思っていたのですが、本書を読んで確実に糖を摂り過ぎだなと痛感
しました。これから糖質制限を心がけてみようと思っています。

糖尿病やメタボに悩む方は勿論、ダイエットが必要な方、アレルギ
ー体質を改善したい方は必読でしょう。また、食生活のあり方や医
療問題に関心の深い方、食や健康でビジネスをお考えの方にもおす
すめです。糖質制限食を実践するかどうかは別として、食に対する
考え方を一新してくれる一冊なので、是非、読んでみて下さい。

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▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)

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糖質制限食をすると、減量効果がすごいんです。カロリーが同じだ
ったら何を食べようが同じだという神話がありますが、間違いです
ね。同一カロリーならば、糖質制限食のほうが痩せます(江部)

糖質制限食には心身の面で問題はないと思います。ただ、弱点があ
るとしたら、食費が高くつくことなんです。大まかに言って、食費
が1.5倍になるんですね(江部)

精製炭水化物を食べると、血糖値がピュッと上がります。するとイ
ンスリンがどかんと出る。それを日常的に続ける、朝昼晩の三食、
三時のおやつ、夜には夜食とそのたびに糖質を摂っていると、イン
スリンがどんどん出ることになります。ところがインスリンには血
圧を上げる作用もあるんです(江部)

インスリンは肥満ホルモンでもありますから、多く出せばそれだけ
肥満してしまうわけで、さらに太ることになります。(中略)日本
人の場合は、がんばってがんばって、インスリンを数年間くらい過
剰分泌しているうち、すとんと分泌能力を失って、それまで太って
いたのが逆に痩せてきたなと思ったら、糖尿病になっているわけで
す(江部)

人間にとって車のガソリンに当たるのはあくまでも脂肪です。ブド
ウ糖ではまったくガソリンのようにはいかない。ほんの少ししか蓄
えがありませんからね。このことを知れば、現代の食生活の重要な
問題点に気づきます。成人病などが増えている原因の一つが精製炭
水化物の過剰だとわかってくるんですよ(江部)

かつてアメリカで『シュガー・ブルース』という本が流行って、ア
メリカ社会で子供がキレやすいのは砂糖のせいだと言われたりしま
したが、じつのところ砂糖だけでなくあらゆる糖質、特に精製され
た糖質が、砂糖と同じような血糖値の上下動を起こします。血糖値
の乱高下、つまりグルコース・スパイクを起こすわけです。これが
心にとって非常に危ない、大問題なんです(江部)

でも、現実には、全員が糖質制限食をできるかといえばそうもいか
ない。栽培農業というものがなければ、食糧が不足して、66億人
の地球の人間は生きていけないわけですものね(宮本)

文明国で三度のご飯が普通に食べられるようになったここ50年、
運動不足も加わって、異常なほどの肥満と糖尿病の増加になったん
です(江部)

昔の日本の生活だったら、結構な糖質の量を摂っても害ななかった
んですがね。例えば明治の日本人はよく動いていて、運動量が今の
10倍、20倍というレベルだったはずです。その頃だったら、少
々の炭水化物を食べても、ブドウ糖のスパイクが起こりにくいです
ね(江部)

人体にとって本来の食事とは農耕以前のもの、すなわち糖質制限食
である。これが私の出した結論だった(江部)

糖質制限食の効果は、身体の代謝機能全般と血流とを改善するもの
であり、自然治癒力そのものを高める。そのため、糖尿病だけでな
く、メタボリックシンドローム系のほかの病気(肥満・高血圧・高
コレステロール血症・動脈硬化)、さらにはアレルギー疾患などほ
とんどすべての病気にも、効果が期待できる(江部)

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●[2]編集後記

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我が家の畑は二度目の端境期です。昨日、ついに枝豆とモロヘイヤ
を抜いたので、今、生えているものはオクラのみとなりました。周
りの畑もちょうど入れ替え時期のようで、緑色よりも土色が目立つ
ようになりました。季節の移り変わりは早いものです。

畑をしていると、意外に成長のサイクルが短いことに気づきます。
一つの作物の収穫までせいぜい数ヶ月。一年かけてゆっくり育つよ
うな作物もあるのかもしれませんが、ほとんどは短期決戦です。だ
から種まきの時期が重要になります。お天道様の具合と植物の特性
を見極めながら、何をいつどれだけ播くかを決めないといけません。

これはかなり大変なことです。自分で畑をやってみて改めて知った
のは、当たり前なのですが、計画づくりの重要性でした。今年は完
全にその場しのぎの場当たり的な経営です。一つの作物が終り始め
てきたら、次は何を植えようかと妻と協議する。これはこれで楽し
いですが、常に後手後手です。

これではいけませんね。何ごとも計画どおりにはいきませんが、前
もって計画をつくっておくというのは、やはりとても大事なことな
のだよなあと改めて痛感した次第です。

同時に、植物を育てているのか、育てさせられているのか、微妙だ
なあと思ったのも発見でした。1万年以上も農耕生活をしてきた人
類の遺伝子のせいなのか、とにかく土があると、何かを植えて育て
ていないと落ち着かない。そうやってまんまと次々に植物を育てさ
せられている自分がいるのです。そう考えると、農耕というのは、
人間が植物を利用しているように見えて、実は、栽培植物の繁殖の
ために人間が奉仕させられている、ということのほうに本質がある
のかもしれません。むむむ。栽培植物、侮れませんね。

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2011年12月29日

Posted by ブクログ

糖尿病は糖質制限食で改善するとのこと。
糖質制限食とは、糖質の塊である主食(米やパンや麺など)を食べるのを制限するそうだ。
主食を食べないというのは信じられなかったが、それについて詳しく書いてあった。
血糖値を上げるのは糖質だけであり、これを食べなければ血糖値は上がらないとのこと。
玄米食を実践している私にとっては衝撃的だったが、精製された穀物や砂糖が最も危険で、玄米などはゆるやかに血糖値が上がるので、糖尿病でないなら玄米食でも問題なさそうではある。
血糖値が急激に上昇することをグルコース・スパイクと呼び、これは糖尿病だけでなく、ガンやアルツハイマーなどの原因にもなっているらしい。
また、血糖値が高いと血流が悪くなり、肌がかさかさになったり、抜け毛が多くなったりもするようだ。
糖尿病の人もそうでない人も読んでみる価値はあると思います。

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2011年12月01日

Posted by ブクログ

糖尿のメカニズムから始まる会話は、
統合失調症などこころのメカニズムにも及ぶ。

精神病院に来て、精神病になった人はない。

病気になって飲み薬や注射を打つのは、
感染症でなければ、
自分が口にいれた精製糖質が原因、かもしれない。

落語にもある。
まんじゅうこわい。

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2011年09月27日

Posted by ブクログ

糖尿人のボクには目から鱗の本だった。
あまりひどくないので軽い薬と運動療法で酒とビールは飲むけど食事は少なめにすればいいとおもっていた。
カロリーよりも「糖質制限」が大事らしく、ごはん、パン、麺類そして大好きなビールはダメらしい。
一日3食は無理だけど少しやってみようかな~

この対談でも言っているように日本の医者はOECD平均で17万人も足りないそうだ。
1983年に当時の厚生省が「医療費亡国論」を唱えて以後、国を挙げて医療費削減政策が実施されたそうだ。
特に小泉首相が医療制度を改悪して急速に医療崩壊が進んだらしい。
財政再建のための医療費削減は弱者切捨てだ!!

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2011年09月16日

Posted by ブクログ

自らも糖尿病患者の江部先生と作家の宮本輝氏との対談形式で構成されている。
宮本氏の物言いはちょっとこれでもか!的な部分も多々あるが、実際お二人ともDM患者でもあり、
自分たちの身をもって体験していることなのであるから、こうなるのだろう。
もともとは昔からずっと読んでいるグルメ雑誌『Dancyu』の編集長が、江部先生の実践される『低インスリンダイエット』にチャレンジしたところ、劇的な効果があったということだった。なんせ、酒はいくらでも飲める、というのがいい。そんなわけで、ビールを減らして焼酎ばかりあおっている昨今なのだ。ご飯もゼロにはできないのが意志の弱いところだが・・。2KGくらいやせました。ベルトの穴が一つ縮んだのが快挙!

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2010年03月12日

Posted by ブクログ

私の食生活の中心を占めている炭水化物や糖質(米、麺類、パン類)を制限することで現代病を治すことが出来るという考え方にはショックを受けました。

しかし人類が進化してきた歴史を長いスパンでみると、炭水化物を食べるようになったのはごく最近の数百年(満足に食べれるようになったのは100年程度か)ということを考えると、人間の身体は糖質分を効率よく使うようには設計されていないという考え方(p3、150)も納得させられました。
理解はできたものの、主食を制限する生活にいきなり変えるのは私は難しいと思いますが、主食の量を減らして、おかずの量を増やす、夕食は粗食にするという考え方は中年を迎えた私にとっては有益なアドバイスだと思いました。

また脳にとってブドウ糖が良いというのも事実ではない(p93)ということも初めて知りました。

以下は気になったポイントです。

・元来、人間の体は、米・麦などの穀物類、いもやかぼちゃ等のでんぷん類、砂糖や果物等の糖類を摂取するようには出来ていない(p3)

・筋肉中のグリコーゲンが保持されているということは、脂肪酸とケトン体がうまく使えているから筋肉のグリコーゲンを使わない、乳酸がたまらないということ(p45)

・糖質制限食をすると、減量効果が凄い、カロリーが同じでも糖質制限食のほうが痩せる(p47)

・糖質制限食が減量に効果がある理由は、1)インスリンの追加分泌なし、2)脂肪が燃え続ける(ブドウ糖を使わず脂肪酸、ケトン体を使うように体が変化)、3)呼気や尿中に排出されるケトン体がカロリーを持っている、である(p48)

・健康診断で計測する血糖値は空腹時のみである、初期の糖尿病を発見するには食後血糖値を調べる必要がある、健康診断で異常値を示した場合は手遅れ?p59)

・かつては飢餓があったので、中性脂肪は役に立った(p73)

・蒸留酒(ウィスキー、焼酎、ウオッカ、ジン等)は発酵液を蒸発させるので、糖質が含まれいので糖質制限食時にも飲酒可能(p86)

・日常的な活動では、脂肪酸・ケトン体をガソリンのように使い、緊急事態で筋肉が激しく収縮したときはブドウ糖を使うのが人体の基本設計である、これは最近判明した(p90)

・脳がブドウ糖しか使用できないというのは間違いで、脂肪酸の代謝産物であるケトン体をいくらでも利用可能(p93)

・体重50キロの人にはグリコーゲンは250グラム(1000キロカロリー)しか蓄積されていない、基本はケトン体や脂肪酸を使う(p95)

・アメリカでは医者の給料が日本の2倍で、勤務時間は半分であるのが実情(p113)

・殆どの医師は、糖尿病患者から尿中にケトン体がでると悪いと思う、通常のカロリー制限食であれば重態である(血糖値が高い)が、糖質制限食では血糖値も正常であり、ケトン体が多くても問題ない(p123)

・現在はお棺の中にドライアイスを入れる量が昔と比べて少なくなった、その理由は防腐剤がたくさん体中にあるから?(p139)

・沖縄の発酵食品の色や味が変わってしまったことで、化学塩と天然塩では大変な違いがあることが判明した(p141)

・最古の人類登場が400万年前とすると、399万年間はずっと狩猟・採集の生活であり糖質はほとんど摂取していない、人類の進化は殆どは399万年間につくられたと見るべき(p150)

・基本的にガン細胞はブドウ糖を取り込む、例外として前立腺がんがあるが、がんの8~9割はPETで判明する(p170)

・イヌイットは20世紀初頭までは糖質制限食であったが、それ以降は欧米型の生活が入ってきて長寿にはなったが”がん”の発症率も増加した(p173)

・インスリンが大量に出ていると、がん細胞の増殖を異常に促進してしまう(p177)

・明治時代の生活では多くの糖質の量を摂取しているが、それは運動量が今の10倍以上であったから(p185)

・糖質制限食とは、なるべく主食を抜く、イモ類なども避けるが一方で、肉・魚などのたんぱく質、脂肪の多い食品はOKで調理法(炒め物、揚げ物)に制限なし、蒸留酒はOK(p208)

・スタンダード糖質制限食とは、1度の食事のみ主食を摂取、夜は避けて昼食がお奨めである(p217)

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2012年04月09日

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