【感想・ネタバレ】キーエンス解剖 最強企業のメカニズムのレビュー

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Posted by ブクログ

結果を出す組織作りの勉強になる。
特別なことをしているわけではないが、仕組への落とし込みと徹底の重要性を説いている。
「当たり前のことを当たり前にやるだけ」と切り捨ててしまうこともできるかもしれないが、これだけ成功した姿を見せられると納得せざるを得ない。

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2024年03月17日

Posted by ブクログ

当たり前のことを当たり前にする。
それも手を抜かない。
その境地にたどり着いた景色を想像しながら今日も自分の仕事を可視化できるようにしてゆきたい。

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2024年03月01日

Posted by ブクログ

日本のGDPがドイツに抜かれ世界4位になった、
というニュースが流れる中、この本を読んだ。
なにが世界4位だ、というのが実感。
1人当たりのGDPは32位とか。
そちらのほうが問題。
生産性低すぎ。
日経平均が1989年以来要約史上最高値を更新しようとしているが、
アメリカはそのころから10倍になってる。
政治経済が変わらなすぎ。劣化。
高度成長の成功におぼれ、新しい試みがなされなかった。

そんな中、生産性を向上し、
平均給与2000万円というとんでもない製造業がキーエンス。
BtoBの会社で。
従業員の半分といわれる営業マンが、
クライアントの現場のニーズを吸い上げ、
特注品ではない、汎用品を粗利8割で販売する。
それでも売れる、痒い所に手が届く製品。

その秘訣を、社史を作らない方針のキーエンスに代わるつもりで
著者が迫った。OBへのヒアリングなどを繰り返しながら。

電話掛けはこうすれば効果が出る
訪問はこうすべき

精神論になりがちなこれらの行動規範を、
データに基づいて行うから説得力がある。

何のデータか。
営業が顧客を訪れる都度記録する「外出報告書」や電話の記録にその秘密がある。
これらをデータ化してSFA(セールス・フォース・オートメーション)に取り込む。
その分析結果でものをいうから説得力がある。
さらにここにたまった顧客ニーズを製品化するから、
特注ではなく、しかしそれでいて、ありそうでなかった、現場が欲しがる新製品が生まれる。

・・・と書くと、なんだ、ではSFAを入れればいいのか、
短絡的にそう思うだろう。IT、DXに疎い経営者は。
しかしそうではない。
まずもってこの外出報告書の徹底が難しい。
めんどくさいに決まっている。営業がいちいちこれを入れるのは。
それができることがまずすごい。

しかししかし、さらにさらに、営業がデータを完璧に入れたとしても、
それだけではキーエンスのような効果的なデータ分析はできない。
データベースをかじっている人ならわかるはずだ。
KPIはそんな簡単に見つからない。
そりゃ、訪問回数、電話回数、なんてのはすぐとれる。
でもそれだけではいい分析結果は出ないのだ。

キーエンスはこのノウハウをKIシリーズとして外販していて好評だそうだ。
しかし、、、ソフトだけではうまく動かないはず。
事業の特性によって異なるKPIを、データ項目を、どうやって決めていくのか。
パッケージソフトのおしきせではうまくいくはずがないのだ。

私はここに疑問を持ち、1年ほど前に、
データアナリティクス事業グループの柘植朋紘氏に聞いたことがある。
その答えは、、、
納得できる答えだった。

この本にも、キーエンスという会社は、当たり前のことを当たり前にやる会社、
とあるが、まさにそれだった。
というか、それしかなかった。

その答えは、、、
あまりにシンプルで、ほぼ一言で終わるのだが、
そのキーワードは有料版にさせていただこうと思う。
興味のある方はこちら 準備中 にお願いします。

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2024年02月16日

Posted by ブクログ

謎に包まれたキーエンスの内情を白日のもとに晒し、その凄みに唸らされる。

キーエンスでは一挙手一投足の全てが付加価値を生み出すために仕組み化されていて、理念やマインドセットも一人一人の社員に深く浸透している。施策を実行できる社員の能力も非凡だと思うが、人間は必ず易きに流れるので、やはり仕組み化されているのが強い。

仕組み化というのは社内全てを巻き込んだ一大事業だ。普通の会社では真似しようとしても反対が起こったり社員が付いていけずに破綻する。凡事徹底も行うは難し。改革に必要なのは強烈なリーダーシップだろう。

これには勝てないと思うと同時に、何とか追いつけるように工夫を巡らせるのも、平凡な会社に勤める者の付加価値の出し方だと思う。

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2024年01月29日

Posted by ブクログ

社長、滝崎武光、キーエンスの由来は「key of science」
SFA:セールス・フォース・オートメーション(営業支援システム)
事前報告の重要性、外報、ロープレ
・セールスイネーブルメント:営業の研修やツールの導入、プロセスの分析といった各種の改善を総合的に実施しながら営業活動を最適化する取り組み
・ニーズの裏のニーズを探るコツは、「業界全体や、顧客が取り組もうとしている工程全体を見渡して説明すること」
・時間チャージ:前年度に生み出した付加価値(粗利)を社員の総労働時間で割った数。社員1人が1時間あたりいくらの粗利を生んだかを示す。
・一流の医者は、人の命を救うために常に最新の医療知識や技術を学び、習得して、最善の治療をする。目指す営業像。
・キーエンスの哲学
①仕組みを作ったら、その仕組みが役立つように本気で運用を徹底する「最後の数センチメートル」
②「当たり前のことを当たり前にする」当たり前の設定値と徹底度が高い。
③徹底した可視化。人は油断することもあるし、ラクをしたいと考えるものという性弱説に基づいている。社員がなにをしているのかガラス張りにして、いい数字も悪い数字もみせる。手を抜かずにやってもらうため。さらに、なぜそうしなければならないかという理屈を、透明性と納得感のあるものにしているから。

まとめ。
キーエンスのすごみは、基本の徹底にあるように思う。SFAの導入、外報、事前報告、ロープレなど部分的にでも導入しているが、その積み重なった情報を営業活動、人事評価制度などに徹底的に活かされているからではないか?これは、簡単そうにみえて、1番難しいことではないだろうか。キーエンスという会社を人に例えると、日々の一挙手一投足を記録し、溜め込んだ情報を未来のキーエンスが活用しているような、それが一個人となれば、何人、何百人、何千人の社員の一挙手一投足が記録されていく。もちろん、記録の仕方、メッシュ、方法なども時間とともに改善されていくとなると、とてつもないパワーになる。ちょっとやそっとじゃ崩れないだろう。

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2023年12月26日

Posted by ブクログ

キーエンスの強さがわかった。
ニーズの裏のニーズを探る為に
・徹底した顧客ヒアリング
・記録
・解析システム
単純なことかもしれないが、徹底的にやる哲学が素晴らしいと思った

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2023年11月09日

Posted by ブクログ

【キーエンスとは?】
センサー製造業で、時価総額15兆円、営業利益率50%、社員年俸2,000万円以上という驚異的な企業です。しかし、その経営や営業の方法は公式にはほとんど明かされていません。
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【キーエンスの強さを知る。書籍の概要】
そこで、日経の取材記録をまとめた書籍『キーエンス解剖』を読んでみました。非公式本とはいえ、キーエンスの内部事情や戦略を知る貴重な資料です。読まないともったないかも・・・です。
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【メインテーマ】
書籍の中で印象的だったのは、キーエンスの「ロジ」(ロジックの略)という考え方です。目的、目標、問題を明確にし、解決に向けて行動すること。その徹底ぶりは、取材記録からだけでも十分に読み取れます。
【具体例】
「ロジ」の実践法として、書籍では以下のような事例が紹介されています。
①「時間チャージ」
売上総利益/付加価値を全社員の総労働時間数で割った数値。時間当たりの稼ぎが過去と比較していいのか?悪いのか?が判断できる指標です。
②営業の仕事の流れ
外勤3営業日内勤2営業日のサイクルで、外勤では商談件数5から10社、内勤では電話商談件数50社以上をこなします。

商談議事は5分以内に記載し、正確に相手の状況や課題を把握します。1日の振り返りでは、共有ではなく、顧客の課題の特定や解決のための次回商談シナリオの確定をします。KPIはOB、商談件数、キーマン接触回数含めて20件以上を目指します。

ロープレは、新人は基本200営業日連続で、毎日18時以降10分行います。シナリオトークがあり、機能的価値よりも意味的価値(商談先における定量・定性メリット)を伝える練習です。
③質量チェックの仕組み
KPIの個人別順位をメール配信し、透明性を高めます。ハッピーコールでは、上司が商談先に電話して裏取りをします。内部監査では、マルサと呼ばれる社員が正しく行動しているかをチェックします。性弱説という考え方に基づいて、人は怠けるものだとして、厳しい管理を行います。

【ハッシュタグ】 #キーエンス #営業 #ロジ #書評 #ビジネス書

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2023年11月13日

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普通かもしれないことを徹底的にやり切ると果てしなく遠くに行けることがよくよくわかる一冊。普通を徹底すると普通ではなくなりますね。すごい組織哲学だと思います

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2024年05月19日

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粗利益8割。そこだけを切り取って見ていてはキーエンスの本質はわからない。
「企業は人なり」がふさわしい会社だ。

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2024年05月09日

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キーエンスがなぜ高付加価値なのかが分かる一冊
他社でも取り入れられる取り組みや考え方が多く、勉強になった

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2024年04月23日

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大きな利益を生み出し、社員が多くの報酬を得ることで有名なキーエンス。
その利益を生み出しているのは、商品ではなく人だった。

僕が知っているキーエンスの特徴は、この程度だった。
利益率の低い事業はしない。
オーダーメイドの商品は作らない。
どんなものも翌日納品。

こういう仕組みをつくれば、誰でも利益を生み出せると、浅はかに考えていた。

しかし、
これらの意思決定や行動をするのは、紛れもなく社員である。

では、仕組みさえ作っておけば、社員は忠実に動いてくれるのだろうか。

キーエンスでは、そうは考えていない。

人はすぐに怠けるし、意志の力だけで自分の行動を完全にコントロールすることはできない。
人は生まれながらにして弱い“性弱説”を根底に、それでも人が行動し、成果を出す仕組みを作っている。

たとえばセールスについて、うまくいかなかったらフィードバックを受けて反省すべき、と分かっていても、実際に実践している人がどれだけいるだろう。
しかも、大事なのは「“反省”をどう活かすか」だ。

キーエンスの営業は、毎日、セールストークのロープレを繰り返し練習することが義務付けられている。
ロープレでは上司が顧客役となり、様々なタイプの顧客を演じ、ロープレ後にはフィードバックをする。
これを毎日繰り返していれば、うまくならないわけがない。

また外出報告書という、とても面倒くさそうな制度もある。
外回りの営業は、事前に訪問予定を報告する。時間と相手先だけでなく、どのような目的で何を提案しにいくのかまで報告する。当然帰社後には、実践を報告する。しかも1分単位で。

この外出報告書は、上司が部下の行動を監視するためにあるわけではない。
外出報告書を作成する段階で、営業員は訪問先で何をするのか事前準備をすることになる。事前準備の有無により、営業成果が変わることを知っているからこそ、事前準備を“外出報告書”という形で仕組みがしたのだ。

実際に働いている社員はどう感じているのだろう。
「監視されている」と窮屈さを感じていないのだろうか。
どうやら、そうではないらしい。
キーエンスの仕組みに則って仕事をすることで、誰でも成果を上げることができ、顧客が満足し、会社は発展し、自身の報酬も増える。この大きなサイクルを理解しているために、むしろ活き活きと活力ある職場になっているらしい。
つまり、全体最適こそ、自分の利益だという考えが浸透している。

本書は最強企業を作っているキーエンスの人事の仕組みを紐解く良書だった。
経営者はもちろん人事担当者や部門責任者には、参考になる部分がたくさんあるだろう。

最後に、調べたわけではないが、この本には「モチベーション」に関する記述はなかったように記憶している。
マネジャーたちが日々上げようとしている“社員のモチベーション”。実は経営には直接関係ないのかもしれない。

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2024年04月09日

Posted by ブクログ

目標を明確にし、その進捗を数値化して徹底的に見える化することの重要さを感じた。日々の仕事で目の前の仕事に追われ、目的・目標が見えなくなってしまうことは多々あるので、改めて目的・目標を掲げ、それに向けた行動を取りたいと感じた。
その成果の見える化は、自分の仕事の中では何をパラメータとして設定するか難しいが、何か数値で示せるものを掲げ、日々のモチベーションアップに繋げたいと思う。これは管理する側としても周囲を動かす原動力に成りうると感じた。

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2024年04月04日

Posted by ブクログ

キーエンスの文化と概念を知ることができた。
経営者の強い意志で組織が構造化され、目標、評価基準、仕事の役割分担が明示されているからこそ、各々の能力を発揮することに注力できるのだとも思った。ただ、日本の大企業が全てそうかと言われると疑問であり、この働き方を模写する為には、経営判断ができる立場の人から取り組まないと無理だと思う。実際そうなったとしても、上司、先輩、同僚に染み込んだ古い体質のマインドはそう簡単に変わらない。
顧客対応のロープレは比較的取り入れ易そう。

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2024年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルの通りキーエンスのその強みの内訳について述べられた本。
学び多し。知ってすぐできるものではないこともこれまたすごい部分
性弱説に基づく仕組みづくり。当社もまなぶべきところだらけなのではと感じた

メモ
・徹底したKPI管理や記録分析
・合理化、競争原理を反映する仕組み化
・中身のある営業活動
・真のニーズを引き出す顧客取材力
・キーパーソンを見極める
・ニーズカード 世の中にあるものでは解決されないニーズを書き込むもの
・原価も頑張るが、付加価値を上げることに重点を
・課題の捉え方を広げる。本質的な課題を特定し、そこに対するソリューションを開発する
・何らかのフィードバックをする。やりっぱなしにしない
・引き算を大事にする。必要な機能や性能を絞り込み徹底的に尖らせる
・当日出荷という提供価値、安心価値
・年4回の業績賞与 
・アクションを評価する

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2024年03月27日

Posted by ブクログ

役割分担がとても明確。
その上で、フロントの営業はとても泥臭い昔ながらのスタイルを受けました。

一度、読んで良い本でした。

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2024年03月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初から最後まで圧倒された

ロジカルな仕組み作りとそれを徹底するルール
仕組みは、決して強制ではなく、そうしたくなるようし向けられている(金一封とか)

特に興味深かったキーワードは以下
・全てデータ化共有化
・裏ニーズを探る、インサイトを探る
・客が欲しいものはつくらない、特注品はその顧客にしか売れないからつくらない
・顕在化しているニーズに応えるだけでは付加価値に限界がある
・シェア目標ではなく、20件~30件ヒアリングしてそのうち何パーセントが購入意思あり、だから積み上げで売上目標はこれ、という目標
・一流の医者になる!という考え方

日々の仕事の参考にしたいとおもった

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2024年03月23日

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就職活動し始めて名前を知ったキーエンス
組織としてここまで徹底してる企業があることに驚いた。
ただ高いだけなら詐欺みたいなもんだけど、付加価値を高めていくことで取引先が納得する値段になっている。
企業を知るにはいいかもしれないが、個人的にはどんな仕組みなのか?という目的だったから少し違う内容も含まれていた。

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2024年03月14日

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キーエンスは、1974年に設立したFA(ファクトリー・オートメーション)用センサを中心に測定器や画像処理機器の企画・設計・開発・生産を行う会社。Key of Scienceからネーミングをしたようだ。
自動車や半導体、電子・電気機器、通信、機械、科学、薬品、食品など業界に捉われることなく事業を展開し、現在の取引先は全世界で30万社以上。「ものづくり」に携わるすべての企業に向け、生産性や品質の向上につながるソリューションを提案・提供している。

特徴は、設立から継続されている、常に生産現場の声に耳を傾け、課題を発見し、解決に導き付加価値の高い商品を提供する姿勢。
その背景には、深い知識を持った営業担当者(社員の半数近くが営業と言われる)が生産現場に足を運び、お客様の抱えている課題の、さらにその奥に隠れたニーズを発見し、その情報を社内で共有、開発に結びつけるというものがある。
また、即納やディーラーを介さない直販体制を取っていることもキーエンスの大きな特徴となっている。

これらの対応は、これと言って目新しいものではなく、どこの会社でもやろうと思えば出来るはずだが、恐らく社風がしっかり根づいていてぶれないことが、この会社を大きくしてきた要因なのかもしれない。
製品の粗利は、なんと8割を目標としているそうだが、他社にない付加価値と、直販や他の合理化などで、恐らくバランスある価格戦略を取っているのだろう。
22年3月期の社員平均収入は、驚きの2183万円!
それもそのはず、売上高営業利益率は、製造業ではぶっちぎりの55.4%(22年3月期。ちなみに製造業平均は21年度で5.2%)なのだ。

とにかく、困りごとやニーズを含めた顧客情報を、しっかり取り社内に共有する仕組みを持ち、それをやりきっていることがわかる。そしてそれには、優れた営業と商品企画がいることも。

成功する会社には、ちゃんと理由があるのね。
ただ、このような「美しい成功の秘訣本」には、ポジティブなことしか書かれないことが往々なので、手放しで称賛することは出来ないかな。
裏では泣いている人もいるだろうし、きれいごとでは済まないケースだってあるだろう。(SNSにもアップされている)
しかし、マネジメントをする人には、役立つ内容だと感じた。特に「目標意識、目的意識、問題意識を持って、常に前向きに行動する」という行動指針は、参考になるな。

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2024年02月08日

Posted by ブクログ

多分、ブラック企業っていうのはよく分からないけどやりたくもないのにやらなきゃいけない仕事がある状況を指していて、この会社はやらなきゃいけない、やったら給与として返ってくる仕事をやっているから該当しないのかな思った。特殊な事はやってなくて、当たり前にやっているレベルが高すぎるっていうのは一流のアスリートを思わされた。ホント、もっとこんな会社が増えたら日本は変わるんだろうな。

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2024年01月31日

Posted by ブクログ

キーエンスがなぜ強いか、のメカニズムやその背後にある哲学について記した本。筆者は非公式の社史としたかったと後書きに残している。営業、製品企画、技術それぞれの面から特徴的な仕組みと哲学を述べている。

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2024年01月21日

Posted by ブクログ

記者が様々な人やモノからキーエンスについて調べ、まとめた本。

一つ一つの手法は特段珍しくはないけれど、それを一人一人が徹底できるような構造ができているのがすごい。
一人のスーパーマンよりも、努力してやりきる凡人を作り出している。
ただ、その凡人のレベルが高く、営業であり、コンサルタントであり、機械についての専門知識を持つ技術者でもある。

それをなしえる「ロープレ1000本ノック(台本で基本の型あり)」や、テレアポや訪問件数等、やったら能力は上がると思うが、それを「日常」にするのは難しいな、というのが個人的な意見。
これをやりきるキーエンスの社員さんを本当に尊敬します。

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2024年01月06日

Posted by ブクログ

高収益・高収入を維持できる仕組みを作るとトップが変わっても時代が変わっても会社は成長できるんだと納得。

自分だけ情報をかかえこまない、会社の誰かの利益になればというとこれは普段から思うところだった。

自分が全体的にこんな働き方はできたかどうかはさておき、組織としては羨ましかぎり。

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2024年01月06日

Posted by ブクログ

停滞を感じていた現在の職場に何か活かせないか と思い手にとった1冊。ビジネスモデルをそのまま取り入れるのは難しいと思ったが、タメになることは沢山あった。徹底的な合理的思考や効率化が、ピックアップされがちだか、むしろ徹底した、ある意味では古臭くも感じられる顧客志向に基づいたコンサルティングセールスが本質にあることに感銘を受けた。どれだけデジタルが進み、仕事が研ぎ澄まされて行っても、やはり「人」に価値があるのだと再認識しました。

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2023年11月25日

Posted by ブクログ

報道記者である著者が高収益で社員の給与も高いキーエンスについてOBなどの関係者の取材を通してその秘密に迫った一冊。

工場を自動化するFAの装置を手掛ける同社が国内屈指の高収益で業界のみならず国内企業をリードする秘訣を知ることができました。
ロープレの実践や外報やSFAの入力を徹底したものを可視化する仕組みでしっかりとフィードバックする制度やミニテストやハッピーコールでもフォローして高い営業力を保っていることを感じました。
また、監査によって正当性も調査していることでより精度の高い情報があることも知ることができました。
そして、商品開発においても粗利8割の実現とニーズカードをもとに企画担当と開発担当が妥協のない調整を繰り返して行っていることも知ることができました。
そこまでのハードワークながらも時間チャージなどで可視化して努力すれば報われることを表す人事評価の制度面も長くいい人材が留まり好循環をもたらす要因の一つであるとも感じました。

当日出荷に対する強い想いや創業者の経営に対する考えやその想いが結実した結果が今の姿であるということも本書を読んで感じました。
国内と同じ手法で海外進出を果たし成果を出し始めていることや新たにデータ分析ソフトの販売も手掛けたり、OBが他業種で仕組みや哲学を活かそうとしたりと顧客のニーズに素早く対応する直接営業とそれを可能にする適切な目標設定と徹底的な可視化、それをやり切る社員たちの力によって国内屈指の企業へと成長した同社の今後がどのように波及していくのかますます楽しみになる一冊でした。

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2023年11月14日

Posted by ブクログ

参考になるキーワードがたくさん。例えば、KPI(引き合いの動機、訪問目的、現場に入ったかどうか、受注に繋がったかどうか等)、(元は実演販売」工場でのデモ重視、ロープレ、週3-4日ある「外出日」に1日5-10件のアポイントメントが当たり前、商談の前後に「外報」を記入(後は5分以内、1分単位)、新人には上司が半年程サポート、カタログ掲載商品全てを即納(当日出荷)の拘り(国内99.9%、海外95%)→商品の売値を維持、上司によるハッピーコール、裏のニーズ、(元は客先カード)ニーズカードは月に1件以上、ID制度(紹介制度)、粗利(売上高−原価)8割、つまり原価の5倍の価値創造、外出一つから目的を問う文化、アイデアから着手承認が10分の1、試作から商品化承認が3分の1、商品化ヒアリング件数は最低20-30件、市場シェアは意味がない、上乗せ粗利、12ヶ月で開発費を回収、営業は集金や納品の立会はしない、100%子会社が1割製造し残りは数十社程度の協力会社へ依頼、協力会社とはWIN-WIN、VE、(会社への「役立ち度」が個人の給与に返ってくる)営業利益の15%程度を全従業員に年4回の業績賞与として還元、業績賞与はアクションで評価される金額と成果で評価される金額から成り立場により異なる、月間残業時間は57.2時間と業界平均の2倍超、利益を社員に還元する仕組みを計算式を含めて社員に公開、(粗利とほぼ同じ)付加価値を全社員の総労働時間で割った「時間チャージ」を共有、社員選考過程での説得面接・要素面接、責任感が強くプレッシャーを楽しめる人、考えるのが好きな人、社内私語禁止、意思決定の仕組み化、、、

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2023年11月12日

購入済み

人を選ぶ会社

キーエンスの仕組みが良くわかる本だった。
非公式だけど、キーエンスがこの本の出版に異を唱えていないようなので、概ね真実なんだろうと思う。

徹底的に個人の能力に依存しない仕組みになっているので、やりきれる人材をきちんと採用すれば最強だわ、確かに。
ただ、キーエンス独特のカルチャーに馴染めるキャラの人でないと、即座に壊れるのだろうなと思う、、つまり、人を選ぶ仕組みなんだろうなというのが正直な感想。

#深い #タメになる

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2023年03月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「性弱説」という言葉が個人的に刺さった出来事があり、ググったところ本書が出てきたため拝読。

キーエンスという会社がどのような仕組みでここまでの企業になったかということが、体験談から記載されている。
ただ、本書でも最後に書かれているように、「当たり前のこと」であるし、「経営基盤」の部分でもあるので、目新しく、すぐに自分のこれからの生活に変化を与えるような内容ではないとも感じた。

人事評価制度と管理に近いチームプレーがここまで強い組織を作り上げていることは、本当にすごいと思う。

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2024年03月23日

Posted by ブクログ

キーエンスがなぜここまで高い収益を上げ続けているのか、そこには人を動かす仕組みとその徹底がある。特に製造業において直接営業を主体とする営業マンの行動の仕組みに大きな違いがある。付加価値を生み出すと言う企業の根本的な考え方、それをどう根付かせ、行動に落とし込まれているのか、具体的なエピソードについて書かれており、管理会計、人を動かすための実務への適用に参考になる。書かれていることがどの会社でも当たり前であると考えられるようなことではあるが、それを実行動まで落とすことが難所だと感じる、しかし、取り入れられると思えるポイントが多く、読み返しながら取り入れていきたい。

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2024年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

書いてあることは最後の著者のコメントにもあるが、特殊なツールがあり、特殊な取り組みがあり、というわけでなく、やると決まっていることを徹底的にやる、ということに尽きる。

特殊な部分があるとするなら、それをやることを良しとする環境がある。これを違う会社でやると、手を抜く人が優勢になり機能しなくなるのだろう。

コンサルファームも同じことが言えて、やってることは変な話特殊なノウハウなんて一部で(パートナーの権威のような特殊能力は使えますが)、どの会社でもできることをやっているのだが、両方の会社にいた身分からすると、コンサルファームの文化があそこまでの質に高める機能として働いている。少しでも突き詰める、少しでも深堀りする、少しでも違うことを言う、等その積み上げが付加価値にまで昇華される。この過程は苦しいのだが、環境があるからやれる、まさにキーエンスの人間は弱いということがあった上での建付けと同じ。

営業経験も踏まえると、自社の製品をそもそも勉強するなんて文化もあるところが少ないし、営業と技術の仲も悪くなりがちで情報も交換されないし(それを良しとすることもあったり)、と。

データの活用のソフト販売にしても、SIerにはできない機動的な対応とSaaSベンダにはないモノを見抜く力で、業界の特定部分で物凄いシェアを取ってきたりするかもしれないので、引き続きフォロー。

どちらかというと外資の営業に近いと感じた、社会科学の領域だが自然科学的にアプローチを取るような形が。

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2024年01月13日

Posted by ブクログ

謎の多いキーエンス。知る人ぞ知る、高収益、高収入、常にトップを走り続け、この厳しい時代の中でも、増収増益という結果を出し続ける企業には、必ず「言語化」できる「再現性」のある仕組みが存在すると思っていた。
まさに、「キーエンス解剖」という本のタイトル通り、その謎が解明できた。やるべきことを徹底的にやり抜く仕組み、があるのだと感じた。
数値化による定量評価により、営業の成果をプロセスで評価、分析し、営業を抽象化し社内で横展開や上から下に受け継いでいることが、長年ヒット商品を生み出し続け、その商品を高いセールススキルを持つ営業が売り続ける、というサイクルを実現し進化し続ける企業となっているのだと腹落ちした。

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2024年01月13日

Posted by ブクログ

今更読んだ。1分ごとの記録と最適化。マッチョじゃなくて合理化の徹底のスタンス。
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社内の、共通言語が飛び交う感じは、ベンチャーっぽくて良いな

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2023年12月26日

「ビジネス・経済」ランキング