【感想・ネタバレ】ひとひらの雪(上)のレビュー

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Posted by ブクログ

40代半ばで、建築事務所を運営している伊織祥一郎は、妻と二人の娘とは別居しており、現在事務所で働く27歳の相原笙子と交際してます。そんな彼が、35歳で人妻の高村霞という女性に惹かれ、彼女とも不倫関係を結ぶことになったところから、物語がはじまります。

笙子との関係は四年に及んでおり、伊織は新たな胸のときめきを求めたのか、しだいに霞との関係に深入りするようになります。そして霞も、そんな伊織に求められるままにすこしずつ女として開花していき、そのことがいよいよ伊織を彼女にのめり込ませることになります。

一方笙子は、伊織が他の女性と関係をもっていることに気づいており、すこしずつ彼から距離をとろうとします。そして彼女は、やはり伊織の事務所で働く宮津という若い男と旅行に出かけ、彼に強引にせまられて関係を結んでしまいます。笙子の告白を聞いて、伊織はあらためて彼女への想いを強くしますが、すでに彼の身と心は霞のほうへと向けられており、二人の女性のあいだで葛藤することになります。

著者らしい不倫小説ですが、他の作品に比べてストーリーの慌ただしさやどぎつい性描写は見られず、比較的落ち着いた雰囲気に仕上がっているように感じました。

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2016年12月23日

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