【感想・ネタバレ】ジャクソンひとりのレビュー

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Posted by ブクログ

リーダビリティをある程度犠牲にしてでもフロウとグルーヴを押し出していく文体にまずやられる(比較する対象がいるとすれば舞城王太郎?)。あるいは、リアリズムと反リアリズム、モラルと反モラルの混在、そのバランス。『ハンチバック』同様、これもまたマイノリティによる「当事者小説」と言えるし、怒りのこもった挑発的なパンチラインが次々と打ち込まれていくところも似ているが、小説的技巧の量と高度さでは本作の方が遥かに勝るように思える。久しぶりに小説を連続して2回読んだ。

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2023年07月31日

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ブラックミックスに対する差別と偏見と先入観とミステリの渦の中にぶっ込まれました

登場人物たちはそれぞれがブラックミックスとはいえ個人、特徴を整理しながら読み進めるのですが…入れ替わり作戦が進んでいくうちに、誰が喋ってるのか、誰のエピソードなのかわからなくなる!
入れ替わり作戦における復讐対象と同じような混乱を文章を通して自分も体験できます。
単に読みにくい文章というわけではなく、作者が意図して分かりづらくしているのでしょう

読み終わって、「こっちの世界を勝手に理解できるとか思ってんじゃねーよ」って誰かから言われたような気がしました。
小説に対して、自分は読み手で、冷静で、第三者で、その世界から隔絶された存在だから当然文章を丁寧に読めば内容を理解出来るはずだと思い上がってたんじゃないか?
じゃあマイノリティに対しては?自分はよく見る差別的な人間とは違う、冷静な第三者の目を持った人間だって思い上がってたんじゃないか?

何だかレビューを見ると評価低めですね。確かに最後バタバタして急に置いてきぼりにされちゃいましたが……
私は読後感が良いとか悪いとかそういう問題じゃない、言語化できない感覚になる小説が好きなので、星5で大満足です
またこの作者さんの新刊が出たら買いたいな

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2023年04月21日

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ポップな文体でとっつきやすそうなのに、犯人探し&復讐という牽引力のあるプロットに対してもどこか距離感を感じる冷めた視点が、「表面上は人当たりがいいけど頭ん中では何考えてるか得体がしれない」という、作中でエイジがジャクソンに下した評価にダブる。

それは、個性ある個人に対する無神経なラベリング、画一的なレッテル貼りに対する諦めであり、ジャクソン(≒著者?)なりの処世術でもある。

そのため復讐に対しても最後まで踏み込み切らないような、一歩引いた距離感だったのが印象的。結局どういう話だったんだ?と煙に巻かれた読後感。

それなのに面白かったのは、“ジャクソンたち”それぞれの内面の書き分けが見事だったから。彼らの頭の中の逡巡や、人々との対話で印象に残るシーンがたくさんあり、一括りにされがちな彼らがそれぞれ全く異なる考えを持つ個人だということがしっかり描かれていた。

似たようなテーマで思い出されるのは、やはり映画「ゲット・アウト」だろう。

犯人探し&復讐で事件解決、一件落着スッキリ!というタイプの小説ではないので、そこは期待しないように。笑

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2023年02月10日

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これは…すごいの読んでしまった気が。マイノリティ差別への復讐劇。若者達のテンポの良さで物語へと引き込む引き込む。見分けの付かない(様に見える)ジャクソン4人が入れ替わって復讐する文体が読んでる私も混乱させられた。ちょっとない体験。4人だけどひとり…秀逸。

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2023年01月31日

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痛快でおもしろかった。私は自分で言うのもなんだけれど人種問題やセクシャルマイノリティに関しては色々と情報を収集して考えているほうだと思う
だから書いてあることにはもっともだな、と納得したけれどそういったことを日頃考えないようにしている人は戦いてしまう気がする
日常的に受ける差別と悪意のない不快な決めつけ(マイクロアグレッション)に対する静かな怒りが刃となって、自分の喉元に突きつけられているような気持ちになる人もいるんじゃないか
他者の痛みに対する鈍感さを思いっきり晒し上げられる小説

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2024年02月27日

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ネタバレ

⚫︎受け取ったメッセージ 

ユーモア×シリアス


⚫︎あらすじ(本概要より転載)

第59回文藝賞受賞
衝撃のデビュー作!
東京に暮らすブラックミックスたちが企む鮮やかな逆襲劇

「実際に生きてるってこと。盗用したポルノごっこじゃなくて」
アフリカのどこかと日本のハーフで、昔モデルやってて、ゲイらしい――。
スポーツブランドのスタッフ専用ジムで整体師をするジャクソンについての噂。
ある日、彼のTシャツから偶然QRコードが読み取られ、そこにはブラックミックスの男が裸で磔にされた姿が映されていた。
誰もが一目で男をジャクソンだと判断し、本人が否定しても信じない。
仕方なく独自の調査を始めたジャクソンは、動画の男は自分だと主張する3人の男に出会い――。


⚫︎感想
タイトル「ジャクソンひとり」、QRコードを他人に読み取られ、その先にあったブラックミックスの男は、ジャクソンではないのにジャクソンだと思われる、ジャクソンと同じブラックミックスの3人が出現し、4人が入れ替わる「遊び」をする…というような、キャッチーで引きのあるモチーフと、読みやすい言葉でグイグイ引っ張られる。しかし、言葉は平易でも、読み解くのが困難。それは、まるで「ジャクソン4人」の見分けが困難なように、4人の読み分けも困難になっている仕掛けによる。

ブラックミックス×ゲイというマイノリティ中のマイノリティーの4人。だが確かに異なる4人。一方でジャクソン自身、自分以外の「ジャクソン3人」を自分か?と思ったり、溶け合う感覚になったり。

個が見えなくなる集団のなかで、個でみてほしいという欲求。一方で、気づけば無意識に集団に溶け込むような行動を好んでしていたりする。相反する欲求や感情を各々が持っていて、そんなグラデーションの掛け合わせを感じる作品だった。

「見分けがつかない」現象は困惑することもある反面、ちょっとコミカルなところがある。それをディープな世界と「ミックス」してひとつの小説になっている。まさにジャクソンたちの「ミックス」のように。舌を巻いた。

地図の絨毯で自分たちの出自を指し示している場面が印象的だった。

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2024年02月26日

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第59回文藝賞受賞作・第168回芥川賞候補作。

差別に悪態をつくのではなく,差別という構造を描いた上で読者に悪態をつく,という感じか。分かりやすく難解であり,文学への読解力が試される作品だった。

書きたいものが先行しており,うまく選別されていない文章も散見された。しかしそれが克服された時,この作者は化けると勝手に思っている。

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2023年11月13日

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冒頭部は、少々取っ付き辛い印象がありましたが、作者のリズムに慣れてくると、良さが見えてきました。
この作品では受賞は逃しましたが、近い内に芥川賞、有望です

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2023年08月22日

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アジア圏以外のミックスの人も増えて、芸能界やスポーツ界で活躍しているが、それ以外の一般の人たちは多かれ少なかれ苦労して生きている。この本の主人公もその中の一人であり、その苦労をいろいろなところで感じさせる。ある真相を追いかけるミステリーであるが、現代の若者のカルチャーには驚かされました。

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2023年07月27日

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ハーフ(今はダブルというらしい)の中でもおそらく珍しいブラックミックスの話。
ただでさえ物珍しくいじられるのにブラックミックスはテンプレ通りにしか見てもらえない。
マイノリティから何気なく言われたことにすら「押し付けられる」ことの辛さを感じました。

結局ガワしか印象に残っていないのは読んでいる私もだなと読み終わって思いました。
結局ココア色をした目のキレイな「ひとり」しか覚えてない。
その中に4人はいない。

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2023年05月23日

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人種に関して思考が閉鎖的で知識も遅れている日本人として、イタイところを突かれたと率直に感じた。当然受けるべき配慮や思いやりを、偏見で周囲からサボられてしまっていることに対する怒りが切実に伝わってくる。
視点が曖昧に混ざり合っていく書き方も、ジャクソンたち黒人4人が入れ替わる状況に合っていて素晴らしい

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2023年04月23日

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マイノリティがテーマではあるが、決して重苦しくなく、エンタメ作品として読んだ。目まぐるしく視点が交差する文体は決して読みやすくはないが勢いがあり、作者の今後の作品が楽しみである。

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2023年03月29日

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ちょっと置いてけぼりくらうくらいスピーディーな展開。
相手を傷付けないなんてムリだよね。
でもそれを逆手にとるのは痛快。

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2023年03月07日

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ネタバレ

黒人とのミックス、ゲイというだけで日本では生きにくそうだ。リベンジポルノの様な映像が流れ、ジャクソンは犯人探しをする。知り合った3人で組んでの入れ替わり作戦による反撃、ストーリーも奇抜で面白いがマイノリティーの揺れ動く心理描写がすごい。ラストには驚いたが黒塗りの日本人は何だったの。

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2023年01月07日

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ネタバレ

人種差別やLGBTQ+など、人権問題を主題に据えれば評価が底上げされるの?と感じる一冊だった。文章が上手くないし視点の切り替わりが分かりづらいし、小説としての完成度は高くないんじゃないかと思う…。内容が不愉快だったとかではなく、"小説としての"質が高くないのに文学賞の候補になるというのは評価が甘すぎでは…と感じた。

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2024年01月23日

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第168回 芥川賞候補作

確かに芥川賞候補になる作品だなと思った。文学的に誰も書かなかったテーマだから。ブラックミックスの肌を持ち、ゲイで国籍は日本人のジャクソン。彼が主人公でありながら、何人もの男性が主となりストーリーは進んでいく。少し分かりづらい。だから2度読んだ。そして気づいたのは、 登場する男性たちが 誰だかわからなくなる わかりづらさが、この物語の根幹 なのだと気づく。
入れ替わってもわからない、ということ。例えば、私たちが黒人男性数名を見て、紹介されたとしても、誰が誰だがわからないように。
作者はそこを揶揄しているような気がする。

こんな文章がある。
『褐色ってどういう意味?』
『アフリカンも ラテン もタンニングも 意図的に一緒くたにするクソみたいな言葉だよ』

そしてこんな言葉も‥
『原宿の黒人はほとんどがアフリカ人で、俺たちアメリカ黒人とは違う』というプライド。

日が沈んだ空の下『そろそろ俺たちが見えなくなる時間だからね』

こんな言葉は日本人作家には出てこないし、私も思わず感心してしまう。

冒頭から、だれかがベッドに磔(はりつけ)されている動画がQRコードで読み取れてしまう描写から始まる。本の裏表紙には“逆襲劇”とある。怖そうな印象と思って心して読み始めたが、サラサラと無機質に文体は流れ、暴力的なことも感情を抑えて緩やかに進行していく。カフカを読んだ時のようだ。

こんな世界もあるんだということ(おぼろに知ってはいたが)リアルに突きつけられた気がする。

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2023年11月24日

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言葉たちが迸るのに任せたまま
整えたり、押さえたり
加えたりすることなく
その流れは荒れて歪だったけど
この物語には
まさに相応しかったように思う。
ジャクソンたちの顔が
最後まで曖昧でもともと
4人でひとりのような錯覚になる。
なんかー、よくわからないけど
頭がくらくらするねーってカンジ。

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2023年10月18日

購入済み

気づいたら読み終わってた

ミステリー気分で読んでたんだけど、最後完全に置いていかれた。

日本で生きる褐色のミックスの方が感じてる生きづらさを表現されてて考えさせられる話だと思った。マンガやアニメの表現で褐色系キャラは丸っと一纏めにされる事も多いけど、どこからのルーツなんだろうとか考えてみようと思う。

#タメになる #深い

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2023年10月13日

Posted by ブクログ

すごく傷つく読書だった。
アニメや漫画やBLという、私にとってはそこまで害をなすものと思ったことがない事柄が痛烈に批判されているのを読んで、すごく傷つくんだけど、でもそうだよなあというか、この本に傷つけられたというよりは今まで無自覚だった自分に傷ついた。
後半のスピード感と展開の鮮やかさは見事で、文章が映像になって迫ってくるようだった。エンドの舞台設定をあそこにしたのもよりカラフルな視覚体験に寄与していて、うまいなあと思ったのだった。この先この人がどんな小説を書いていくのか楽しみです。

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2023年07月23日

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ネタバレ

文章の組み立て方で「誰が誰だか区別がつかない」「言葉の意味はわかるけど意味がわからなくて混乱」「静かに不快で信用ならない」という感覚を、読む行為を通じて感じさせるのが革命的!
過激な内容で人を選ぶだろうけど、これは新しい。すごい。

ただ、この混乱が心地よくないので単純に好きかというとそうではなかった。例えば『スタッキング可能』とかはわからなさが楽しくて好きだったけど。もう少し置いていかれずに読みたかったのかな。
でもこの話は不快でなければいけないので、きっとこうして疎外感を覚えるのが正解なのだと思う。

独自の視点で人種差別等の問題に切り込んでいるのも、誰にでもできることではない。この問題がいかに理不尽で不快なものであるかを、よくある部外者の模範解答や優等生的見解ではない形で実感できてよかった。

最後アングラの極み的に諸悪の根源が見えたのは、排他的で無理解な「区別がつかない」という冷酷さが急にファンタジーになってしまった気がして、一気に全体がライトに見えてきてしまった。結局これはファンタジーですよちゃんちゃん、と表向きはしておいて、これからも暗闇で恨みを溜め込むつもりだろうか。謎の組織は謎のまま逃げられてしまった。悔しい。

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2023年04月22日

Posted by ブクログ

文藝賞を受賞した作品。
これは、なんと感想を書いたらいいか。ブラックミックスの人やLHBTの事を描いているのか。それともそれ以外の事を表現しようとしているのか?
他の人の感想にもあるが、誰が話しているのか分からなかったり、誰の話をしているのかも分かりづらい。
4人とも似ている訳だし、わざと分かりにくくしているのか?
こういう話は嫌いではないので、さらっと読めるが。
ちょっと難解な印象。

ただ、言えるのはみんな普段他人の顔なんてよくみてないんだろう。特に、別の人種なら尚更なんだろう。

とりあえず、本の装丁は気に入った!とてもかっこいい!

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2023年04月09日

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この著者を知ったのはTwitterでの栗原裕一郎氏がらみの件がきっかけです。トランスジェンダー当事者としては、はっきりいって最初の印象がとても悪かったのですが、とはいえ真摯に謝罪されてらっしゃるので、ある読書会で取り上げられていたのもあって読んでみました。ともするとLGBTQというようなことばで括られがちな我々。しかしながら、経験することや感じることは当然ながら個々に全く異なるということを再認識しました。他者と相対するとき、カテゴリーではなくその人となりを捉えることの大切さ。

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2023年03月25日

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時々、だれの言ったことかしたことか分からなくなったり。狙いなのかな。偏見、ステレオタイプの押し付け。する方もされる方も多少は心当たりあるような。

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2023年03月25日

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面白いかと言われると、面白くはないんだが、
書けと言われても誰も書けない話。

時折り場面の切り替わりがわかりづらいところとか、話が不意に他の人物に飛んじゃうところとかあるけれど、ミックスな人らの感覚とか、似たところが見分けづらいこととか、文章からも感じさせるために狙ってんだったらちょっとスゴいのかも。

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2023年03月09日

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モチーフは今を映しているし、それがどう昇華されるか興味を掻き立てられる。
だが、詰め込み過ぎ感が否めない。
テンポもいいが、逆に良すぎて置いていかれる。

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2023年03月02日

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東京の真ん中で、スポーツブランドに勤めるブラックミックスのジャクソン。タイトルが示すひとりの意味を探りながら、孤独な、でもブラックミックスであり、LGBTでもあるジャクソンの物語。
裸でプレイされている動画がなぜかQRコードでシェアされた。本人じゃないと否定しても、変な目で見られる。一方で、自分なんだろうな、という気がする。ところが、写っている姿が自分であると主張する3人と出会い、そして繋がって行く関係。誰がシェアしたのか、そして写っていたのは誰なのか。ジャクソンの孤独と、仲間との関係が作り出す温かさ、悪ノリ、そしてたどり着く真相。ニューヨークのヘルズキッチンでは、むしろ日本人こそがマイノリティであり、変わった目で見られる存在なのかも知れない。だからなのかも知れないが、ジャクソンに対してものすごく特別な気持ちを抱くことがなかった。両親がパパの家族も普通にいる環境では、どんな家族の形であれ、自分らしく生きていることこそが大事。ジャクソンはひとりではなかった。

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2023年03月01日

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ブラックミックスのジャクソン。「アフリカのどこかと日本のハーフで昔モデルをやっていてゲイらしい」という、外見となんとなくな推測でしかない経歴が周囲の認識であるところが、物語の輪郭を作っている。警察の職質はレイシャル・プロファイリング、職場のジムの同僚たちのジャクソンに対する認識も、結局深いところではジャクソンを理解していないように見える。
軽妙な筆致でサクッと読めるが、ところどころ行間に鋭い刃が不意に立ちあがる感じ。差別とか多様性という“コレクト”な言葉が宙に浮く、身体性のある文章。

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2023年02月25日

Posted by ブクログ

初めて読むテイストの作品だった。
偏見や差別を扱っていながら、さらりと読めてしまうので戸惑う。
自分に似た別の男の動画をきっかけに4人のブラックミックスが集結する。
彼らの考えた復讐劇は痛快で鮮やか。
だけどそこに至るまでの経緯を知ると、何故だか後ろめたい気持ちになる。

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2023年02月23日

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今どき「黒人」という枠組みを作って,さらに「黒人は怖い」などと固定観念に囚われてる人っているのか?と思いつつ,実際,周囲に外国人がいないため,分からない。

ジャクソンはスポーツブランドの企業で整体師として働いていて,イメージ的にはお洒落な会社で働くお洒落な男性。しかし,セクハラっぽいことをしてくる同僚上司が多々であり,日本の会社がまだまだ古い体質なことにがっかりする。ただ,ジャクソンは人事に抗議するなどやり返しているし,もっと大胆な仕返しもやってのけた。その様が爽快ではあるのだが,最後はちょっとやりすぎではと思ってしまった。
外見のよく似た4人が集まって,日本人が彼らを見分けられず困惑する様が面白かった。よく見れば違うのに,よく見ようとしていないんだろう。

ところで,「黒人」と一括りにまとめるのは,確かに失礼だ。色素の濃い色の外国人とでも言うべきか、迷う。
私自身は「黄色人」と言われても特に何とも思わないが,不快な人もいるだろう。

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2023年01月26日

Posted by ブクログ

途中は面白かったけど、最後よくわからなくなってきて「え? どういうこと?」って思ってるまま終わった。

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2023年01月14日

Posted by ブクログ

芥川賞候補作
アフリカのどこかと日本人のハーフで、昔モデルをやっていてゲイらしいマッサージ師、ジャクソン。

彼がたまたま着ていたTシャツに印刷されたQRコードがリンクされていた映像とは....
その映像をキーにたまたま出会うほぼ外見の同じ(とみなされる?)3人+1人の若者たちの生態。
ほぼ同じような経歴を持つ作者が描写するその生態は、かなり生々しい。

その生々しさは伝わってくるんだが、体言止めのような小説の終わりは、生々しい継続に続く。

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2023年01月06日

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