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Posted by ブクログ
「厭離穢土 欣求浄土」を掲げた家康の考えをベースに話は展開される。戦のない平和な世を築くための戦を家康はしてきたと。
信長と秀吉は重商主義・中央集権体制だったという指摘はおもしろい。天皇を中心とした伝統的な国のありようからすると革命的な存在であり、アンシャンレジームからすると目障りである。反面、家康は農本主義・地方分権体制という。江戸から300藩を牽制しつつ、各藩の自主性も尊重した。室町幕府までの体制に復古させて、260年のパクス・トクガワーナを生み出した。
なぜ彼がそんな考えに至ったのか。
東照宮御遺訓にある「人の一生は重荷を負いて遠き道を行くが如し 急ぐべからず」に尽きるようです。
信長は直線的、秀吉は多角的、家康は螺旋的というまとめは印象的だった。人生はいろいろ。