【感想・ネタバレ】明恵 夢を生きるのレビュー

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Posted by ブクログ

読むのが少し大変だけど面白かった。読んだけどまだ読みつくせ無いところ沢山ある感じ。この本は、夢を軸にして河合隼雄、明恵、仏教、心理学それぞれに対する興味との関連も出てくる。明恵自体よく知らない状態で読んだので持った印象の精度を自己点検はできてないかも。とはいえ、著者の思っていることはいつになく伝わるような書き方をしているように思った。問題を抱えた人を眺めるのではなく、歴史上の人物を資料を通して河合隼雄が語るというのはなかなか面白い。より素の感覚に近い語りなのではないかな?と思ったりもできて面白かった。

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2017年12月18日

Posted by ブクログ

勧められて読んだ本。鎌倉時代の日本に、夢を分析して生き方の参考にしていた人がいたとは驚きである。また、明恵上人自身の生き様も知ることができた。仏教とはなんなのかについても深く考えさせられた。

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2011年02月20日

Posted by ブクログ

「夢占い」でもお仕着せの「夢判断」でもなく、今、自分のことが知りたいんだ、ってときに夢から自分を見つめ直してみる。そのためにはうってつけの本だと思います。
心理学ってあんまり共感できない・・って人にこそおすすめ。河合氏は学者じゃなくて実践のひとなので(中沢新一談)。
それとは別にしても、明恵(みょうえ)という魅力的なお坊さんがいたことに感動すら覚えます。かっこいいですよ。親鸞とはまた違うかっこよさなのです。
読むのはちょっと体力がいるけど、読んでよかったなあと思う本です。
もっとこういう本を出してほしいので星五つ。

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2009年10月04日

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河合隼雄 「 明恵 夢を生きる 」明恵上人の夢を心理学的に考察した本。夢診断、明恵の人生や思想、仏教世界をわかりやすく説明。

夢を生きるとは
*覚めた目で自分の夢を見る〜自分の夢を主体的に体験し深化して自らのものとする=自己実現
*夢が発展することは その人の心の発展

雨が降ることにより 小さい池が 大きい池につながる夢
*小さい池=禅観、大きい池=諸仏菩薩、雨=修行

金色の二羽の孔雀の夢
*明恵の精神の高揚を示す
*二→華厳と真言、父性と母性、心と体、合理と非合理...統一

あるべきやうわ=明恵の生き方
*時により 事により その時その場において、「あるべきやうは何か」問いかけ、その答えを生きようとする

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2020年02月18日

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さて、明恵。学ぶほどに好ましく、そこに感じるのは全く違う存在への憧れ、というものではなく、日常の自分は妥協してしまっているが本来ならこうありたい姿、というものをそこに見出す。
ストイックさ、潔癖さ、合理性、自己への客観視などなど、、、「そういう考えもあるのか」ということではなく、「ちゃんとそこまで徹底して実践できた人があるのか」という驚きになる。
だから、あまりに徹底した他力本願のありように、そんな考え方もあるのか、、、と感動した親鸞や、どこから共感していいのかわからないほど膨大な道元、天才過ぎてついていけない空海。そういったものとは違う。
「釈迦」に憧れ、自制し、自惚れず、死を側においておける。そういうのは、「こうありたいけど、そこまではやり過ぎかな」とか、「ちょっとキツいよね」みたいな安易さで妥協しているが、自分のなかに守れていない教義としてあるものである。
なので、ひたすら、自省への道を発見させられる。
畏敬の念はあるが、親しみを感じずにはいられないものもある。

あるべきようは。
これは問いかけなのだ。
在るべき様は、どういうものだ?と。それを考え、実践するのだ。
How should I be ?
ということか。

本書は、明恵の夢を、夢記を通してユング心理学者の河合隼雄氏が夢分析していく。
何せ遠い800年も昔のことを夢分析するので、過剰な分析をしていないあたりが良心的。
また、そのなかでも、夢の変遷と、時代背景や明恵の伝記をあわせみることで、明恵の個性化を見出していくとともに、そういったことにある程度自覚的ですらあった明恵に驚いていく。
取り敢えずまずは僕も夢記をしてみようと思う。

「我、戒を護る中より来たる」そんな最期の言葉を言えるほど堂々と生きるべきなのだ。それが、あるべきようは、を問い続け、実践していくことなのだろう。

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2018年11月18日

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夢は、僕が思っていたよりも大きな意味を含んでいるみたいだ。
それは夢に向き合う態度によっても変わってくる。

夢と共に行こう。

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2009年10月04日

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自分の夢を生涯記録しつづけた僧明恵の『夢記』を手がかりに、河合隼雄氏が夢を分析。夢とはいえ、ヒトが考えだすもののすべては、人間が生きるうえで大切なことにつながってゆくのかもしれない。夢で生き方が変わること…あってもいいんだ?!人間の深層に迫る目からうろこの名著。

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2009年10月04日

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実生活で夢を活用する、研究がジワジワ進んでいます。この書は、鎌倉時代に自らの夢を記録した明恵の夢記を、かの河合隼雄氏が詳説。夢を生き方に活かすヒントがたくさん。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

これは、明恵の夢に対する著者の考察をまとめた論文のようだ。鎌倉時代に生きた僧、明恵の夢記を紐解き、夢とともに(ユング派でいうところの)個性化を成し遂げて行ったであろう論を展開している。転機においては判断のヒントを、完成に至っては華厳の世界の実現を夢と現実とにみたであろうと。深層心理の幕開けが、20世紀初頭であることを考えると、この時代にこれだけ夢に真摯に取り組む人がいたということに、著者がいだく驚きと尊敬の思いとが随所に感じられる。ただ、時代を追ってはいるものの、個別の夢ごとの説明と、夢は現代語訳されておらずすぐにイメージがわかないために、明恵という人物像を読者が全体的に捉えることには失敗している。明恵の人物伝といったストーリー性を求める人にとっては、期待外れの本といえよう。

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2014年05月12日

Posted by ブクログ

たまたま歴史的に興味があったので読んでみた。
鎌倉という時代は 稀有な仏僧たちが 生まれている背景
など 臨床心理士という立場で 日本民族の精神構造等々
形成していく過程で 大きな役割を担ってきたのではないか…
という ところに 触れているのも 関心が持てた。

あまり 明恵のことについては 知らなかったがこれを機会に
明恵のことなども 知りたくなった。

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2014年02月09日

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