【感想・ネタバレ】旅行者の朝食のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年08月30日

全編食べ物にまつわるエッセイです。
時代も国も飛び越えたとても幅広いお話で、でもちゃんと身近に感じられるわかりやすい文章で、なんというか一言で言うと本当に面白かった!
「今話題の作品!」とか謳われているような若い作家さんの本を読むと変にカッコつけた文章の隙間から「面白いでしょ?!私の文章すごいでしょ...続きを読む?!」っていうアピールが漏れ出てきてるものが多くてうんざりがっかりするものが多いんですが、米原さんの文章はそういう薄っぺらいアピールなんて全く無く(その必要が無い)、本当の知性があふれているし興味深いしめちゃくちゃ面白い。それでいて決して軽くなくて深みのある内容。あーうまく表現できないのがもどかしい。
早世されたのが本当に残念でなりません。

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Posted by ブクログ 2023年07月29日

馴染みのない東欧の文化がとても新鮮。単純なグルメの本ではなくて、食べ物やその成り立ちに対しての考察がとても面白く、米原さんとおしゃべりしながらテーブルを囲んでいるような感覚で読める。
米原さんならではの本。

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Posted by ブクログ 2023年05月08日

ずっと気になってたカムチャッカのバザールで食べたお菓子があって、見た目が牛の糞そっくりで、量り売りされてたのですが、見た目に反してすごく不思議な甘い味で何回もリピートした位でした。でも帰国してからは誰に聞いても知らないと言われ、挙句ほんとに牛の糞食べたんじゃないの?とまで言われた謎のお菓子でした。そ...続きを読むれが、グレーテルのかまどでこの本のハルヴァが紹介されて、これかも!って閃いた時には本当に嬉しくて。米原さんの「あのハルヴァ」への情熱と欲求が我が事のようで。私はまだ牛の糞のようなハルヴァには再会できてないので、諦めずに探し続けようと思います。

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Posted by ブクログ 2022年12月21日

食いしん坊(食い意地張ってる方)には超オススメの一冊です。
全く食いしん坊ではない私ですら、楽しく読めたくらいですから、食いしん坊の方が楽しく読めない訳がない❗

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Posted by ブクログ 2022年12月14日

米原さんの本は本当面白い。ためになるような話も面白くかける方。

食べ物はやっぱり大事。食べるために生きるというのは本当。美味しいもの食べに行きたいなぁ~。お寿司‥

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年10月25日

米原万里さんは愉快な人です。エピソードも文章も面白いし興味深い。
特に今はロシアについてマイナスイメージが強い風潮だけれど、このエッセイでのロシアやソビエトのエピソードは笑ってしまうものも多いです。タイトルになってる缶詰の名前はしばらく忘れられない。
絵本や童話についての第二楽章と、落語みたいなサゲ...続きを読むがつく「シベリアの鮨」が特に好き。
「ハルヴァ」の口になります。トルコ蜜飴、トルコのを食べたことあると思います(学生時代の所属研究室教授のトルコ土産)。
お名前は存じていたけど読んだことは無かった米原さん、同僚が面白いと言ってたので手にしました。読んで良かった、他のエッセイや小説も読もうと思います。

ハルヴァはどうやら業務スーパーにあるらしいです……読書会で紹介したら教えてもらいました。

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Posted by ブクログ 2022年09月05日

「生きるために食べる」のか、「食べるために生きるのか」。本書の中で印象的に用いられる言葉です。あなたは自分のことをどちらだと考えるでしょうか?本書は、後者であることをはっきりと自認する筆者による、食べ物についての著書ですが、単なるエッセイではありません。
著者の米原万里は、父親の仕事の都合により、幼...続きを読む少期をチェコで過ごし、そこでロシア語による教育を受けます。日本帰国後もロシア語の学習を続け、出版社などでの勤務を経た後、ロシア語同時通訳の第一人者として、ロシアからの国賓の通訳、日本人初の宇宙飛行士誕生時のロシアとの交渉役など、様々な要職を歴任。その後文筆家としても活躍するようになります。そのような経歴をもつ筆者だけに、経験の幅も広く、また、その食にかける情熱も並大抵のものではありません。
この本を読んだ人の誰もが魅了され、「ぜひ食べてみたい!」と思ってしまう「トルコ蜜飴」という食べ物があります。子どもの頃に出会ったその味が忘れられない筆者は、探求の末に、その「ハルヴァ」という食べ物の正体を突き止めるのですが、その味の巧みな描写もさることながら、その探求の中で繰り広げられる様々な出来事や薀蓄の数々に、もれなく読者はひきつけられてしまうのです。
トルコ蜜飴の話に代表されるように、筆者の経験や、知識、強い探究心に裏打ちされた語り口は、単なるエピソードの羅列に留まらない、数々の魅力に満ちています。タイトルにもなっている「旅行者の朝食」とは一体どのようなものなのか、ぜひ自らの目で確かめてみてください。(T)

「紫雲国語塾通信〈紫のゆかり〉」2014年1月号より。

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Posted by ブクログ 2022年01月12日

読書家の友人がこぞってお薦めしていたのですが、ようやく読みました。
ロシアの食文化の紹介と米原さん自身の食に対する愛の深さが、読みやすい文体で書かれていて、サクサク読み進められました。
そして、出てくる食べ物がどれも食べたくなってきます。
特にハルヴァという食べ物が気になって仕方ありません。
なかな...続きを読むか行ける機会はなさそうですが、ロシアに行ってみたいと思わされます。
旅行の出来ない今の世の中だからこそ、海外の文化を知るこのようなエッセイを読むことで、旅気分を味わうのも良い気分転換になると思います。

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Posted by ブクログ 2021年10月28日

楽しいです。お腹が空きます。人生に悩んでいる人にオススメです。シンプルにおいしくごはんを食べることこそが「しあわせ」だとわかる本です。

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購入済み

2021年05月15日

ロシア語同時通訳者として古今東西に通じる深い教養を持つ一方で、歯に衣着せぬ物言いから「舌禍美人」とも自称する才媛である著者。血液型で人の性格を類型化することを面白がる人に対して、「私は、人類をわずか四つに分類して考えるような馬鹿とは、絶対に友達になりません」とバッサリ切り捨てる。こういう性格、好きだ...続きを読むなぁ。

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Posted by ブクログ 2021年02月27日

再々・・・読。米原さんのエッセイを時に読み返すことは、冷戦時代を改めて学ぶことでもあり、笑い転げながら今を見つめ直す機会となる。食に纏わるあれこれが主軸なので、全く米原エッセイを読んだ方にもお勧めの一冊。

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Posted by ブクログ 2021年02月25日

落語のように話がしっかりして面白い。
小学生の頃、読売だったような気がするが、新聞の日曜版にも連載をされていた気がする。お亡くなりになられていたと、この本を調べている時に知った。ご冥福をお祈りいたします。
米原さんの力量も大いに関係しているのだとは思うけれど、食のエッセイというのはなんでこんなに面白...続きを読むいのだろうか。食というものが人間の本能に訴えているからだろうか。
米原さんの他の作品も読みたくなった。

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Posted by ブクログ 2021年01月16日

やはりこの本で夢中になる話は間違いなく「トルコ蜜飴の版図」の項だろう。
ここで出てくるハルヴァというお菓子、思い出の味を頼りに食べるもどれも違う。ニベアの缶に見た目は似ているらしいが、調べても見つけられず、こちらも余計にハルヴァが気になってしまう始末。ついには自分でいい感じの缶の入れ物を見つけ、手作...続きを読むりのハルヴァを入れて再現しようか?などと、考え中。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年03月07日

ロシア語通訳者にして健啖家の著者。文章も軽妙でとても面白い。
「旅行者の朝食」というとなぜロシア人は笑うのか。じつは国営企業が販売するおそろしくおいしくない缶詰の名だったという。この表題作が一番面白かった。

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Posted by ブクログ 2019年07月07日

米原万里×食ですもの、面白くないわけがない。気づいたらクスクス笑ってしまって、少しふさいでいた気分があっさり解放された。落ち込んでいるときは、何も考えず米原さんの本を読み、笑って美味しいものを食べるのが、私の特効薬かも!

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Posted by ブクログ 2019年01月02日


2019年1冊目。米原万里さんの作品は2回目。「旅先の食に関するエッセイ」ではなく、世界の歴史や文化、習慣などを総動員して書かれていて、とても勉強になった。
特に第2章の、童話や昔話に出てくる食べ物を、歴史的・地理的に分析している話がどれも面白い。
地理や歴史の授業で使えそうな視点を得られた。

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Posted by ブクログ 2024年02月17日

 食にまつわるエッセイ本。著者はロシアや東欧諸国に精通している為か、日本人には馴染みのない食物が次々と紹介されており、知的好奇心をかきたてる内容ばかりである。なかでも、「コロンブスのお土産」(p64〜66)は、今後の食糧問題を考えるのに良い。大航海時代、スペイン、ポルトガルはアメリカ大陸へ渡った。そ...続きを読むの中には、欧州にはない食物も運ばれた。具体的に言うと、トマト、ジャガイモ、トウモロコシが、当時のヨーロッパにとって珍しかった。ところが、食材として普及するのに時間はかかった。トマトは観賞用植物扱いで、ジャガイモに至っては、悪魔の食べ物と見なされた。(ちなみに、フランスでは18世紀末に、ロシアでは19世紀半ば過ぎに受け入れた)このように、食に対する意識、言い換えると、味覚ほど保守的なものはない、という著者の指摘は面白い。これが、飢饉や調理法の工夫から、美味しいとわかると、勢いを増して普及していく。このように、現代人が当たり前のように食べる食材は、実のところ、長い年月を経て受容されていることがわかる。言い換えると、現在では食べようなんて思わない食材(現時点では虫が該当するだろう)、何らかの形で今後食される可能性がある。

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Posted by ブクログ 2022年07月20日

食文化、言葉を突き詰め調べる、楽しむ
ハルヴァを食べてみたい
ロシアの知らない文化、知らないうちに接している文化

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Posted by ブクログ 2021年08月14日

食べ物に関するものを集めたエッセイ集。
米原万里が食いしん坊であったことがよく分かる。「神戸、胃袋の赴くままに」というエッセイでは、米原万里が美味しいものに目がないこと、とても健啖家であること、食べることに関してはまるで子供のように無邪気に、あるいはむきになることがよく分かり、何か微笑ましくなる。
...続きを読む米原万里の著書「マイナス50°Cの世界」でシベリアにテレビ番組の撮影のために長期間滞在したことを、本書でも題材にしている。かの地で美味しかったもののエッセイもあるが、面白かったのは、滞在中に和食を食べたくてたまらなくなり、一緒に行ったメンバーで寿司屋ごっこをする場面である。ただ、寿司を注文し、それを握ったふりをして出し、更にそれを美味しく食べるふりをする、というそれだけの遊び。ただ、想像上の寿司は得も言われぬ味がして、帰国後、日本で実際に寿司を食べても、「あのシベリアの寿司にはかなわない」という話をメンバーでするという落ちになっている。

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Posted by ブクログ 2021年05月16日

エッセイの名手による食べ物エッセイ。あちこちで書いたものの集積。何ヶ月か前の日経新聞の特集に取り上げていたような曖昧な記憶。

心の底から敬愛申し上げる米原センセイがつまらないわけがない→やっぱり面白い。

キャビアとかジャガイモの深い蘊蓄。キャビアを取った後のチョウザメを殺さずにジッパーを付ける!...続きを読む知らなかった。

「食べる」ことが好きな人必読。

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Posted by ブクログ 2021年04月15日

“舌禍美人”の食エッセイ。著者の興味の持ち方と飽くなき探究心に脱帽。
気軽に読めてクスっと笑えて、捏ね繰り回す蘊蓄...、最高です! 人類二分法で言えば私は間違いなく後者だ。食べるために生きよう! 神戸に行きたくなった...。

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Posted by ブクログ 2020年10月12日

蘊蓄がたくさんあって、面白い!海外に住んでたので、深くうなづく記述が多かった。ロシア料理食べたい。ハルヴァ食べたい。

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Posted by ブクログ 2019年03月02日

たくさん食べられる強い胃袋、うらやましい。小さい頃「嘘つきアーニャ」を読んだときの新鮮さは多少薄まってしまったけれど、大人になってから読む米原万里さんもいいものです。

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Posted by ブクログ 2018年11月23日

"すでに読んだことのあるエッセイもあるが、安定した面白さと好奇心を刺激する書きっぷりは変わらない。
食べ物縛りの一冊
たまらなく食べたくなったのが、
ハルヴァというお菓子
飲みたくもないと思ったのが
ヤギのミルク

楽しいひと時を約束してくれる本。"

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Posted by ブクログ 2018年10月19日

ロシア語の通訳の仕事に関係して出会った数々の魅力ある料理を紹介されています。日本人が持つイメージと実際の違いなども感じられて面白く読ませていただきました。またロシア(ソビエト連邦)という政治的に特殊な事情が、その国の食材や料理にも影響が与えられていることを知り勉強になりました。
著者の思い出にあるこ...続きを読むれらの料理の数々に魅了され、また著者の食に対する姿勢にも影響され、食べることの素晴らしさを改めて知る一冊になりました。いろんな国に行って、いろんな食べ物を口にしてみたいと思うようになる本だと思います。

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Posted by ブクログ 2015年05月07日

米原万里の語りは 食の中に生きるのかもしれない。
どうも、米原万里は 大食漢であるらしい。
水なしで、ぱさぱさのサンドイッチを一気に食べることが
できることから、ツバキ姫と言う名前がついたらしい。

『旅行者の朝食』という缶詰があることが
おもしろい。確かに、朝ご飯は 簡単にすまし
印象にないほうが...続きを読むいい。

ジャガイモに対する 蘊蓄は なんともいえない。
インターネットが 氾濫している今では
かなり情報を集めることができるが、
辞書を駆使して 調べ上げ、ロシアを舞台にする
うまさは なんともいえない。

アダムとイブの リンゴは ジャガイモか
トマトだったら、結構話はおもしろいのだが。
なにか、これが 連想的には 発展させられるものである。

コロンブスは 実にいろんなものを ヨーロッパに運んだものである。
そういった意味で トウガラシが どうも気になる。
現在では 中国の四川が中心のようなのだが。

トルコ密飴 は、一体 どんなものか 食べてみたいものである。
幻の食べ物のイメージが うまくつくられている。

キャビアを ジッパーによって という発明は すばらしい。
そんなことがあるかと言えそうな。

粗食に耐えたのは 日本軍。
だから、無茶な戦争もできた。
アメリカの食が 貧しいので、軍隊が成り立つ。
イタリアやフランスでは 成り立たないと言うのは、
あり得る話だ。

東海林さだおが あとがきを書き
米原万里は お母さんだ という定義をしたが、
確かに、困難があっても 切り抜ける度胸の良さは お母さんである。

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Posted by ブクログ 2022年08月11日

健啖家で食に対する関心の強い人の食エッセイは、「いいな、私も食べたい!」という気分になれてとても楽しいです。
ハルヴァは本当に、すごく食べてみたくなりました。

食べたくなるような食の話だけではなく、ウォトカをめぐる謎、ジャガイモの普及までの歴史、物語の中の食の考察など、深い知識や調査のもとに書かれ...続きを読むた話も多く、知的好奇心も満たされます。

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Posted by ブクログ 2019年09月27日

名通訳が綴る、東海林さだおも一目置く、食べ物に関するグルメ・エッセイ集。
専門のロシアはもとより、日本の昔話にまつわる珍談奇談。
読んだ後はどれもが、誰かに話したくなる蘊蓄ばかり。

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Posted by ブクログ 2019年07月28日

美味しそうなものがたくさん出てきた。国内旅行の場合はグルメに走ることも多いが、海外の場合、特にひとり旅の時は食事は後回しになってしまう。海外で美味しいものを食べるには出張がいちばん。

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Posted by ブクログ 2018年05月06日

タイトルで勝手に旅先での朝食の話かと思いきやロシアの言葉でした。食のエッセイ&薀蓄話。フランス料理のコースはロシア流など「へ〜!!」がいっぱい。取り上げられた料理や食品はどれも食べてみたくなりました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年06月26日

人並に美味しい食べ物が大好きなので(と言っても、持ち前の貧乏性で美食は牛丼、天玉そば、カツカレーに留まるのだが)、食べ物に関するエッセイも大好きだ。本書にも登場する東海林さだおはもちろん大好きだし、ブリア=サヴァラン「美味礼賛」から某有名グルメマンガまで何でも読む。一方で、惜しまれつつ亡くなった米原...続きを読む万里は大好きなエッセイストの一人。その米原万里の食べ物エッセイなのだから、まぁそれだけでも及第点。

気に入ったエッセイは、幼い頃に一口だけ食べた幻のお菓子を追い求める「トルコ蜜飴の版図」、ちびくろサンボの謎を解き明した「サンボは虎のバター入りホットケーキをほんとに食べられたのか?」、極寒世界の描写が秀逸な「冷凍白身魚の鉋屑」。

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