【感想・ネタバレ】死神のレビュー

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ネタバレ

福祉事務所をめぐる事件の数々。
作者が勤務していたこともあるので、機密の漏洩にならないことに気をつかったとのこと。
なら書かなきゃいいのにと思いながらも読み進んだ。

それで何が言いたかったのだろう。
まだ分からない。

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2013年04月25日

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 地方都市の社会福祉事務職員たちの奮闘記。最後の助けとなるべく、日々の問題解決にまい進する職員たち。しかし難問山積、解決の糸口さえ見つからない。無気力感に苛まれながらも職責を果たすために最善を尽くす。そんな彼らの姿に勇気をもらえる。

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2016年06月29日

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福祉事務所のケースワーカーを題材にした短編集。各作品で様々な役職の職員を主人公に、人生の悲哀を描くのだが、そこは篠田節子だけあって、ウェットに絡みつくような憎悪や恐怖を混ぜ込んでくる。

最初の作品の書き出しから、「死体を見るのも慣れっこ」という感じで始まるが、全体にそういうシーンはないので問題なし

とはいえ、必ず自分の人生に巻き込まれてくる焦燥感と恐怖が、それぞれの作品にコンパクトに収められている。また、出てくる人物のキャラクター付けもしっかりなされているので、人物の混乱もほぼ無い。

難を言えば、「弱い女性」「横暴な男性」「ふらふらしている水商売の女性」みたいな、ステレオタイプの社会観が多いこと。

とはいえ、読みやすい短篇でも有り、篠田節子の入門にもぴったりな、よく出来た本である。

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2016年01月15日

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生活保護を受ける人と、それを受給させる人たち、またその人たちの仕事空間でのやりとりをうまく描いている作品。
落ちていく人たち。それを見ている人たち。さまざまな人の視点を入れて短編小説をうまくつなげて書いてある作品

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2013年08月05日

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ケースワーカーという仕事がこんなにも大変でこんなにも深いものとは。
世の中には、こんな生活をしている人もいるということを知った。日々を大切に仕事ができる喜び生活を苦がなくできることへの感謝を忘れずに生きて行こうと思う。

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2011年08月24日

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短篇の連作。ケースワーカーが遭遇する「弱者」のあれこれ。
重く、時に滑稽で、身も蓋もなくて。でも最後の一編には、したたかな希望を感じます。
読むのに少々エネルギーが要りますが、時々無性に読みたくなる作家です。

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2017年11月14日

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『女たちのジハード』と同じように,同じ福祉事務所に勤める人々の視点をうつりながらケースワーカーという仕事を見る。
人間が生きていくということ,お金がないということはきれいごとじゃ済まされない苦労が存在するということが分かった。

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2009年10月04日

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世の中って、キビしいよなあ・・この小説を読んでつくづくそう思った。

「ケースワーカー」とは、福祉事務所において生活保護を受けている人に対して、様々な働きかけをする職員のことを呼ぶそうだ。

この小説の舞台は新宿に近い「稲荷町」という町の福祉事務所。

そして8つの短編に、この福祉事務所に勤めているケースワーカーがそれぞれ登場する。



ドメスティックバイオレンス、幼児虐待、アルコール依存症に精神分裂症...

ケースには様々な事情がある。それを理解して、この仕事を貫いていく精神は並大抵のことではない。

しかし同情するだけでは仕事にならない。

社会的弱者たるケースに福祉の手を差し伸べることは重要だが、中には生活保護を不正受給しようと考える悪い輩もたくさん存在するのだ。

そんな中でこの福祉事務所のケースワーカーたちは、ケースと正面から向き合いながら問題を解決していく・・。



「ファンタジア」という短編では、ケースワーカー富樫の元にかつて自分があこがれていたファンタジー作家があらわれる。

それも「生活力の無い栄養失調の中年女」として・・。

うーん、これはいささかリアルな話なのかもしれない。



夢だけを食って生きていけたら幸せだ。

しかし現実という世界では、夢だけでは飯の種にはならない。

世の中には運の悪い人は確かにいる。

しかし、どんな人間でも現実を生きていかなければならないのだ。



フィクションの小説を読むだけでも、オレにはこの仕事は無理だな・・と思った。

現実に、ケースワーカーとして日々仕事を全うしている方々に心より敬意を表したい。

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2009年10月04日

購入済み

現実

現実の厳しさは分かった。
日本の福祉の現場が功利主義なのも分かった。
リッチモンドに帰れと言いたい

#じれったい

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2024年01月11日

Posted by ブクログ

市の福祉事務所のケースワーカーの連作短編 8つの話
一応解決するけれど、その後は大丈夫なのか?と思うような終わり方
『花道』はイラッとする人が多かった男に寄生して生きていく綾。ひょんなことから、ケースワーカーの赤倉は自分のダンナを綾に取られてしまう、でも、結局赤倉のダンナの仕事が危うくなると、働き始めた先の経営者に乗り換えられ…という情けないダンナ 現実に綾みたいな強かな女、そんな女に良いように利用されちゃうおパカな男いるよなぁ

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2017年01月11日

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福祉事務所のケースワーカーたちの事件簿。といっても、殺人や窃盗などを扱うミステリーではなく、あくまで福祉事務所が扱う「ケース」の人々をめぐる話。女性の強さ、こわさを感じた。

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2012年01月22日

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福祉事務所に勤めるケースワーカー、彼らが担当する様々なケースたち。

虐待、家庭問題、アル中、浮浪者etc・・・
単語を見ると、新聞で目にすることだって珍しくない。

けれどそれらにはみんな、個別の背景があって。
「社会的弱者」が、必ずしも弱いわけじゃないし、ケースワーカーだってそんなに強くない。
登場人物が、「人間」っていう同一線上で描かれている。

実習で生活保護世帯の人たちと接するようになってから見えてきた世界が、この小説からも少し垣間見れた気がします。

それが単に綴られてるのではなく、フィクション小説として織り上げられてる。素敵な織物のような小説でした。

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2011年08月05日

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福祉事務所に勤務するケースワーカーたちが、様々な生活問題を抱えた社会的弱者たちを目の前にし、一筋縄ではいかぬ救済劇を描いたお話。
生活保護の業務は、福祉の中でもひときわ「救済」や「措置」といった色が濃い。どうにかして最低生活を保障しなければならない、そんな状況で、個別ニーズを解消し、その人に適した方法でより良い生活を、などという文句はどの程度成り立つものなのだろうと考えさせられる。
何をもって幸せというのか、その行きつく先は人によって各々である。そして、それを追い求める自由をたいていの人間は持っている。
しかし、生活保護の場合、幸せや充実の追及とは程遠い、死なないための措置、まさにセーフティネットと呼ばれる最低ラインの保護であり、その最低ラインに立つためには、自らの「生きる」ための努力が欠かせない。
望むように過ごすことと「生きる」こと、その二つが一致しない社会的弱者たちの苦悩。
その現実を誰よりも知りながら、被保護者のために措置による保護を繰り返していくケースワーカーたちの苦悩。
その情景が鮮明に描かれれば描かれるほど、その苦しさは想像もつかないようなものに感じられてくる。

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2011年01月18日

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作者のバックボーンが強く反映されていて解説にも会ったが弱いものの味方でいたいという視点の読者の方にはいいだろうけど自分には少々綺麗過ぎた。この作者にはリアルで妙にグロテスクなホラーを書いてほしい

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2010年05月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

購入詳細不明。おそらく17年ものの積読本。
2016/7/13〜7/16

タイトルから、篠田さん得意のホラー系ミステリを想像していたが、全然違った。福祉事務所で働くケースワーカー達の苦悩を描く連作短編集。こういう職場で働く人たちは、人間の暗部を否が応でも見なければならず、自身は相当メンタルが強くないとやっていられないんだろうなぁ。

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2016年07月16日

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