感情タグBEST3
Posted by ブクログ
唯川恵さんらしいとても心地よい小説。
解説の「唯川さんは変にストーリーをひねらない」
という分にとても納得。
最近、変にひねってばかりの本ばかりで疲れる。
下手なくせにひねりたがる作家には唯川恵さんを
少しでも見習ってもらいたいもんだ。
まるで川の流れのようにさらさらと流れていく
ストーリーがどれだけ読んでて気持ちの良いものか。
そこに少し女特有の意地悪さもあってそれが見事な
スパイスになってるのもたまらない
意地悪過ぎないのがまた唯川恵さんらしいというか
金沢のOLっていう設定がまたいいですよね
コピー室から見える風景とか、
上司が使っていたカップを洗うシーンとか
ストーリーがどうこうなるっていうより、
一つ一つの誰にでもある何気ない風景を楽しめる物語ですね
でも普通の人はそんな普通なこと書いても、とか
思っちゃうでしょ
普通のことをこんな風に情景溢れる描写で描けるのが
作家さんの力量のなせる業ですよ
こういう小説がもっと読みたいし
これからも増えてほしいと思います
Posted by ブクログ
江國香織が解説「あっさりとつき進む」を書いている。
「シフォンChiffone。縦糸と横糸が同じ太さの片撚り生糸を、あらく平織りにした絹織物。非常に薄く柔らかなので、ヴェール、イヴニングドレス、リボンなどに用いる。絹モスリン。」
すごい、解説者に、本当に解説を書かせている。
著者が文庫版あとがきに、金沢で働いていたことを書いている。
場所は金沢。主人公の妹は、金美の彫刻科の学生。
ありふれた日常を1冊の本にしてしまう。
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もやっ!
っとする話なきがしますが、日常はこのような話の連続な気がします。
ぼくが感じたシフォンの風はもやっとそれでいて爽やかな包み込むような風でした。
佐和さんの周りの人たちのドラマを佐和さんの目線を通して見る、感じる様に進んでいきます。
心理描写が上手いですね。グサリときます。
主人公佐和は一貫して自ら行動を起こしていなく、故に傍観者的立ち位置、読者目線の心情も読み取るのでは?
と思いますが、やはり読者はぼく自身なのでもう少し主人公には自ら動いて頂きたいとも思いました。
ですが、周りのキャラを読みとくと共に佐和自身も深く色付けされていくので飽きたりはしなくとても読みやすいです。
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丁度自分がOLをバリバリ楽しんでいた頃の話だ。コピーはその頃1枚ずつガラス面に乗せて人数分とっていた。社内恋愛中で、振った振られたって話で毎日盛り上がっていた。そして毎日誰かしらと飲みに。あの頃が一番楽しかった。そんな時代を思い出させてくれた作品。
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古本屋にあったからとりあえず読んだ。
すぐ読める。
3年後の自分を見ているような
見てないよ-な。
女はやっぱり最後には【安定】を択ぶのか-。
刺激的な人をスキになると安定は程遠い。
安定を求めるとつまんない生活が待っている。
いっつも刺激を優先している自分は、この先ど-
なんのよと不安になる話し。
主人公は結局安定をとった。
ふん。
10年前のOLはこんなだったのね-。
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うまくいかない恋愛も思い出すと少し後悔やふわっとしてしまう感覚も、きっと次に向かって行けるって思える本。ずっと縛られる続ける必要はないし、違うかもは本当に違う。恋愛小説なんだけど、女の友情を感じる。
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相変わらず胸が苦しくなる。
でも邦夫を見限ったあたりで胸がスッキリ。
ーーー
OL3年目の佐和。会社の同僚である邦夫という申し分のない恋人がいて、結婚も秒読み。なのに心がざわめく。学生時代に付き合ったかつての恋人、暁に再会したから……。友人の沙奈江とその不倫相手の上司、邦夫に恋する後輩の友実子。金沢を舞台に、佐和をめぐってさまざまな人の思いと人生が交錯するーー。恋をして傷つき、世間を知り、自分を知り、やがて人生を知る、これはあなたの物語。
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何ヶ月か振りにまともに本を読みました。
OLさんともあろう登場人物たちが、家庭の固定電話で恋人と話すなど、少々内容に古めかしさを感じましたが、ベースとなる恋愛心理に古いも新しいも無いと思える世界を堪能させてもらいました。
誰もが問題を抱えているのに、最後は皆乗り越えて行っている、爽やかなエンディングでホッとしました。
でも、23歳で結婚を焦るっていうのは、やっぱり、現代にはそぐわないかも。
現代版のケータイ小説で読む高校生の恋愛にイラつくのと同じように、昔の23歳に対してもイラつく。
つまりはオバサン視点は時代を超えるのが難しいということらしいです。
Posted by ブクログ
古きよきOLの話。いまのOLも果たしてこういう感じなんだろうか。結婚をそこまで急がなくなった今でも回りは25,26でちらほらと結婚しだして、子供も生みますよっていう人が多い。私、大丈夫かな?女の子にとっての結婚って本当に大事だと思う。物心ついたときから「結婚」って言う言葉にあこがれて生きてる気がする。私も最近結婚について考えてしまうことが多いなあ。それより仕事も頑張らないといけないんだけど・・・
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例に洩れずドロドロ。
主人公の佐和が成長していく風が読み終わりにスッキリさせてくれる。
唯川恵の小説は、ドロドロや修羅場が多いけど、登場人物の心情が所々でふわりと自分と重なる瞬間があって話に引き込まれる。
心に残る一文が多かった。
Posted by ブクログ
唯川恵さんの本は「これでもかっ!」っていうくらい読んでいる。最初は恋愛もの、そしてミステリー。いつもその展開に驚かされ、うまいなぁと思う。
この作品もしかり。ただ、1991年の作品なので、今読むと随分時代錯誤な感じがする。お茶くみはOLの仕事だったり、社内恋愛はマル秘だったり、なにより携帯電話のない時代にはこんなことになっていくのか・・・という感じ。もちろん私はその時代に恋愛をする世代なので、わからないことはないけど。ストーリーはいかにも作り話ぽくって、・・・・・?
Posted by ブクログ
OLとして生きる女性が対面する、様々な人間関係が綿密に描かれている。
佐和の選んだ答えは、心に柔らかい決断だったと思わせる。
人と心を通わせることは、こんなにも難しい。
Posted by ブクログ
この作品は、とにかく主人公に感情移入すればするほど最後に「してやったり!!」と思える作品。
うっとおしい後輩も、結局は自分の相手ではなかった恋人も、どん底から這いあがってきた友人も、全て最後にスッキリ片がつく爽快感がたまらなく気持ち良かったです。