感情タグBEST3
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自分の境遇と似ていることもあり、没入感高めでゾクッとさせてもらったのは黒澤いづみ「インシデント」。死の恐怖を描いた斜線堂有紀「死して屍知る者無し」は良い感じに価値観を揺さぶってくれる。小中千昭「モントークの追憶」は90年代のオカルトブームから現代の陰謀論が地続きなんだと思えてゾクゾクした。個人的に最もおもしろかったのが平山夢明「世界はおまえのもの」。読者を馬鹿にしたような登場人物の名前や、掲載して大丈夫か心配になるような暴言の数々。しかし物語の構成は見事で、読後感もすっきり。
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異形コレクション、今回のテーマは「秘密」。広大にして深遠なテーマなので、バリエーションに期待できます。そもそも怪奇幻想のジャンルには必ずと言っていいほど「秘密」が隠されていそうですよね。
お気に入りは澤村伊智「貍 または怪談という名の作り話」。これ、なかなか気づけませんでしたが。気づいたとたん恐怖は笑いになり、しかしやっぱりとんでもない恐怖に陥ることになります。よりにもよってあれを怪談にしてしまうだなんて……なんと恐ろしいことを。
一番恐ろしいかもしれない作品は斜線堂有紀「死して屍知る者無し」。人間は死後動物に転化するというコミュニティを描いた物語。一見ファンタジックに思えつつ、この恐怖はあまりに現実的で恐ろしいです。しかも普通ならそうでもないのだけれど、その世界でこその「常識」があったゆえに、それが崩れ去ることの恐ろしさといったら!
井上雅彦「夏の吹雪」もなんとも素敵な作品。恐怖よりも美しさがひたすらに印象的です。
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どれもこれもぞっとする話ばかりでよかった。
特に『インシデント』『死して屍知る者無し』に震えた。
はぁ、こわい。
これを機に他の異形コレクションも読みたい!
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今回も面白かった。
コロナ禍にからめた話が数作あって、のちの時代に読んだひとはどう感じるのかな、なんて思ったりもした。
面白かったのは、
『インシデント』
コロナの話かとおもいきや…恐怖と絶望感が良かった。
『死して屍知る者無し』
真相はたぶんこうだろうというのは結構すぐわかるけど、最後の二行がめちゃめちゃに好き。良い絶望感。
『貍 または怪談という名の作り話』
国民的アニメをみるとき今後絶対思い出しちゃう…。
『世界はおまえのもの』
どうにもできない焦燥感と絶望感。終わりの無い地獄。
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異形コレクションシリーズ51冊目。
今回のテーマは「秘密」。
「インシデント」黒澤いづみ
当人にはめちゃくちゃホラー。
「胃袋のなか」最東対地
留守録だけで進んでいくのが面白い。
「世界はおまえのもの」平山夢明
なんか好き。