感情タグBEST3
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極上の時間だった。
この本を読んでいると、たくさんの透明なもので心が満たされる。
静かな海やどこまでも続く水平線、澄んだ空、深く優しいチェロの音色、イルカたちの眼差し。
心の奥に傷をかかえながらも、痛くなるほど精一杯まっすぐに生きている人たち。
海の向こうの小さな島に、こんな世界が広がっていると思うと、なんだか頑張れる気がする。
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素晴らしい作品でした。
声を失った里緒の周りにいる、アレックス、タグ、JB、ゲイリー、そしてイルカたち。
優しくて鮮明な景色描写と、登場人物たちの人柄に心をうたれました。
フェルマータ イン ブルー。
この作品は一生忘れません。
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両親の不和、離婚から言葉を失った里緒は、治療に効果的だというイルカとのふれあいを求めて、オーストラリアの島にやってきた。研究所のイルカの世話を手伝ってクラス彼女の島に住む老チェリストJBが贈る「フェルマータ・イン・ブルー」の曲。美しいその旋律が夜明けの海に響いたとき、海のかなたから野生のイルカが現れて──。
人は、誰もが自分の中に「痛み」を抱えているが、イルカたちとの触れ合いを通して、自分を見つめ直しながら一歩を踏み出していく様子が、とても感動的だった。海や波に関する描写は、実際に目の前で展開されているかと錯覚するほど幻想的だった。
ただ、物語の中で、ゲイリーにもう少し救いを与えてあげてもよかったのではないかと思う。彼もまた、とても哀しいものを背負った人間なのだから。
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購入済み
内容(「BOOK」データベースより)
両親の不和、離婚から言葉を失った里緒は、治療に効果的だというイルカとのふれあいを求めて、オーストラリアの島にやってきた。研究所のイルカの世話を手伝って暮らす彼女に島に住む老チェリストJBが贈る「フェルマータ・イン・ブルー」の曲。美しいその旋律が夜明けの海に響いたとき、海のかなたから野生のイルカが現れて―。心に傷を持つ人々が織りなすイノセントでピュアな愛の物語
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イルカ、出てきます。しかもなかなかに重要な役割です。
どんなに落ち着いた立派な人間でも、心の中に必ず弱い部分を持っていて、そうした個の人間同士が支え合い、思いやることで、それを補完しあうと。意外と身近なところにもたくさんあることだと思います。
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2回目を読み終わりました。
1回目に読んだ時よりは主人公の気持ちの揺れ具合に共感できるものがあった。
同じ村山由佳さんの本なら野生の風の方が好きだけど、こちらもわりと好き。
エピローグ的なものがもう少し見たかった。
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声を失くした少女、
自閉症のおんなのこ、
療養中のチェロリスト、
そしてイルカ。
これをみてイルカが神みたいなパワーを持ってるなんて思わないで欲しい。
表現は細やかで美しかったけれども、ラストとリオがあまり好みではなかったのでー1。
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大学の時はちょいちょい読んでたけど、大人になったら読まなくなってしまった。
ほんと久しぶり。
イルカだとか、ヒーリングだとか、センセーショナルな話題を取り上げてはいるが、結局のところは、他のお話と一緒で、「原罪」を抱えた人間が、立ち直ってゆく、という、普遍的なテーマを取り扱っているものだと思う。
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【あらすじ】
両親の不和、離婚から言葉を失った里緒は、治療に効果的だというイルカとのふれあいを求めて、オーストラリアの島にやってきた。研究所のイルカの世話を手伝って暮らす彼女に島に住む老チェリストJBが贈る「フェルマータ・イン・ブルー」の曲。美しいその旋律が夜明けの海に響いたとき、海のかなたから野生のイルカが現れて―。心に傷を持つ人々が織りなすイノセントでピュアな愛の物語。
【感想】
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メンタルヘルス系。
村山由佳の初期作はあんまり期待していなかった(失礼)のだけれど、予想していたよりもずっとよかった。村山由佳はやはり南の島との相性がものすごく良いなあ。情景描写、特に海の描写が卓越している。『ありふれた愛じゃない』にも通じるものがこの時点で存在している。
しかし『ありふれた愛じゃない』など近年の作品が好きな村山由佳ファンにとっては、本作は初期作品なので書き方としてはやや物足りないように感じる。里緒と、JBと、ゲイリーと、フィオナと、それぞれの人物が傷を負っている、わりにそれぞれの傷があっさり描かれすぎている(あるいはほとんど言及されていない)。そして終わり方がよく分からなかった。え、イルカはどうなっちゃうの……??テレビの撮影はどうなったの……??フィオナとゲイリーは……??
大ケガさせられただけのイルカがめちゃくちゃ可哀想だし、イルカにそんなひどいことをせずにいられないゲイリーの精神状態が1番心配。ゲイリー、いちばん悲しい存在というか、病理がキツすぎる。「俺はこういう手段しか取れないんだよ」みたいなことを自分でも言ってたけど、自分の思い通りにならなかったものはぜんぶズタズタに傷つける、って生き方しか知らないのが深刻。それなのに最終的に里緒にほっとかれてこの物語全体からも置き去りにされたまま終わる。そこはちゃんと回収してほしい。
村山由佳が色んなところに行ってイルカとたくさん泳いで、それを踏まえて出来た小説なんだなっていうのはものすごく伝わってくるけれど、その他の部分で言葉が足りなくて勿体ないかなあと感じる小説。
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海とイルカと音楽。
声を失った少女の愛と再生の物語。
海に抱かれ、イルカと戯れ、チェロを奏でる。
リオのそんな海外生活に少しの憧れを感じた。
最終的に彼女が選んだ相手に正直驚いたけど、
愛の形はそれぞれ。
Posted by ブクログ
クラシック音楽(作中にも出てくるし、ドヴォルザークのチェロ音楽)を聴きながら読んでほしい。
海やイルカの描写がキレイでとても贅沢な気持ちになれます。
読書×音楽は贅沢で、没入できる時間。
村山由佳さんの異性を求めるシーンは、嫌らしくなくて女性の心にジーンと響く描写だなと思いました。
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過去記録。7年前。
大阪時代、住んでいたアパートの横の小さな本屋さんでフラッと購入。海の話がいいなと探していて。最初のシーンが海を感じる好きな感じだったと記憶している。
2016/12/2記録
Posted by ブクログ
良くも悪くも村山さんの作品って感じ。
ムキムキ・マッチョな男と一見、貧相でか弱いカンジだけど芯は強い幸薄いカンジの女性とのあいだの恋。
村山さんの作品を読み始めた頃に読めばもっと感動しただろうな。
Posted by ブクログ
小学校だか中学校の時だかあやふやだけど、ジャケット買い。
月並だけどイルカが好きだったので、さぞかし瑞々しい青春ストーリーだろうと思って読んでみたら、相当エロくてびっくりした覚えがある。
今思えば大人へのステップアップのきっかけになった本かも(爆
ずいぶん昔に読んだのに結構内容覚えてます。
主人公は声を失った女の子で、イルカセラピーを受けるためにオーストラリアに滞在。
この人物背景からおとなしくて繊細な子なのかなと思ったけど、結構ギラギラしてる子なんだって思ったのが印象に残ってる。
でも最後はいただけなかったなぁ。イルカ好きなだけにね。
残念だったのは声を取り戻すシーンとかあっけなかった気がするなぁ。
「えっ戻ったの?」って読んでて拍子抜けしちゃった。でも印象に残ってるけど。
「お前の声、意外とアルトなんだな」って友人に言われるとことか。
ドラマか映画にしたら面白いかも。
関係ないけど、そもそもなんで主人公はオーストラリアなんかに行ったのでしょう?
三宅島とか小笠原の方が癒される気がするけどなぁ。
Posted by ブクログ
青=海、フェルマータ=イルカの姿。精神的ショックから言葉を発せれなくなったリオが、野生のイルカを通じて、自我を取り戻していく。「イルカから癒しをもらう」という一方通行なアニマルセラピー的なものじゃなくて、心や身体をを通わせることに重きを置いている。
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中学生の時に村山さんを知り、無我夢中で読んだ作品の中の一冊。
最近出された「放蕩記」を読み終え、作者の思いや育った環境等を知り、また読み返してみようと思って再読に選んだ一冊。
タイトルや、表紙、イルカのもたらす人への癒し、海の魅力、チェロの奥深さ、私のストライクど真ん中でした。
私はこの作品でイルカに惹かれ、まだ実現できてませんが「いつか珊瑚の産卵を見たい」という夢を持ち続けています。
ただ、今回読み進めていく中で、どうしても主人公理緒の恋愛面での行動は私には理解に苦しむところがありました。
女として、男に惹かれる。その結果がゲイリーと関係を選んだとはいえ、「傷を負った」理緒があそこまで露骨に人を傷付けられるだろうか。それに激怒した彼の行動も、私には考えられないほどに残虐でした。彼がそこまで豹変するだろうか、と。
そして、突然のFin。
思わず、え、っと声に出してしまいました。
終わり方が唐突過ぎて私には消化不良でした。その後の彼らは想像にお任せします、では無責任ではないか。と、少し残念に思いました。事件や色んな人の思いがやっと見えてきたところなのに、もう少し描いて欲しかった。
ただ、理緒とBJの思いには温かなものを感じました。タイトルが「青のフェルマータ」、フェルマータは私のイメージでは永遠なのですが、人やイルカの命は永遠ではなく時間が限られている、その対比が悲しくもいとおしく思えました。
欲しいと思った時に手を伸ばさなければ、手にいれることは出来ない。若い時は命の終わりなんて考えもしない。無意識にこの日常が毎日続いて行くものだと思っている。だけど、人にフェルマータは無いのだ。そして、手にいれたいと手を伸ばしても、全てを手に入れることは出来ない。
そんなことをこのストーリーから感じました。
Posted by ブクログ
話の内容としては、声を失った少女が、声を取り戻すために、イルカのいる研究所に身を寄せる話。
そこで、いろんな人と関わりを持つようになる。
というような話。
とりあえず、この人は、こんな話を書くんだな……と、空気感を呑みこんだのが、第一印象。
今のところは、傷ついた女の人の話を書くのがうまい人なのかな? と、思ってるんですが、もしかしたらちがうかもしれません。
一冊目読んだところなので、次の本を読んだら印象が変わるかも。
なんというか……
話自体は、よくある雰囲気だし、理解もできるんですが。
このラストは、僕の中にはないラストだな……と、思いました(苦笑)
自分ならこの選択はしない、的な意味で……
なんというか、このラストだからこそ、変に生々しくなってちょっと「ああ」ってなったかもしれないです。
あくまでも、個人的な感想なんですけど。
もうちょっとファンタジー的でも嫌ではないんですが……。
まぁ、それはそれ、これはこれ、ですよね。
現実って、ファンタジーじゃないし。
とりあえず、この作品は個人的には一回読んだら、もういいかな、という感じでしたが、別の話を読んでみたい、という興味はわきました。
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声を失った主人公の心の動きを中心に描写されているんでしょうが、何かもう一つ切り込み方が足りなく感じられ、周りの人との関係も淡すぎる印象でした。
チェロの魅力は感じました。
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読んだのが高校生だったので、今読めばきっと印象がまた違うのでしょうが・・・。
登場人物が年上ばかりだったというのもあると思いますが、イマイチ入り込めない部分がありました。
でも、人を傷つける人、傷つけられた人、癒す人、色々な人がいて、人の過ちというのも様々なのだという印象があった気がします。
Posted by ブクログ
おそらくこれが最後の読んだことのない村山由佳の作品。感想としては、不完全燃焼かな。もう少し話を続けて書いてもいいんじゃないのかなと感じる。里緒の恋に関してもそうだし、ゲイリー自身にしても、救いようがなさすぎる。彼の心のケアはどうなのか?どうせ作品を書くのであれば、脇役のことも最後までつづって欲しいと思う。
Posted by ブクログ
友達に薦められて読んだ作品。
『BAD KIDS』のほうが好きだけど、でもよかったです。青のフェルマータ、というタイトル通りのお話。もちろん海が舞台っていうのもあるけれど、それだけじゃなくて、人と人との関わり合いとかが。ぶつかり合ったり、修復できないような諍いは起こるけど。それでも、深くて、ゆったりして、澄んでいて。そんな海のような。