【感想・ネタバレ】クオリアはどこからくるのか? 統合情報理論のその先へのレビュー

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Posted by ブクログ

意識はどこにあるのか

■6章 意識の統合情報理論

○統合情報理論が提案する意識の公理
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1 存在性 意識はそれを持つ者にとって存在する
2 組成性 意識はさまざまなコンポーネントから構成されている
3 情報性 意識には情報がある
4 統合性 意識は統合されている
5 排他性 意識は排他的であり、経験されるそれ以上でもそれ以下でもない


○数学的な手続き
1 (脳などの)あるシステムが持っている意識レベルに相当するのは、そのシステム統合情報量(システムレベルのビッグΦ)と呼ばれる量である

2 ビッグ・ファイが局所的に最大になるサブシステム、それを「コンプレックス」と呼び、そのコンプレックスに意識が宿る(今のところ、コンプレックスとはネットワークの一番重要な中心と考えて良い)

3 コンプレックス内に含まれる(ニューロンやニューロンの集団などの)「メカニズム」が生み出す統合情報量(メカニズムレベルのスモール・ファイ)、そしてそのスモール・ファイφ同士がどういう関係性を持っているかによって、意識の中身・クオリアが決まる

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2022年10月31日

Posted by ブクログ

意識研究の最前線を紹介している。仮説である「統合情報理論」の紹介。
その前に前提となる意識の研究の仕方を紹介して、後半で理論を紹介している。

最先端の研究の紹介ということで基礎的な内容を学ぶものではなかったため難解な部分もあったが刺激的で面白かった。全てを理解することは当然不可能なので、自分の体験と比較して面白いなと感じた部分は「注意向けることで対象の情報量が増加してより理解が可能だ」ということ。

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2022年03月24日

Posted by ブクログ

最先端の意識研究を一般向けに解説した本だが、やはり相当に難しい。

特に、最近、話題となっている統合情報理論について詳しく解説しているが、高度な数学理論を活用していることまでは分かるものの、理解するのはなかなか難しい。
このような抽象的な統合情報理論が意識レベルの計測まで可能にしていることには驚く。

また、統合情報量同士がどういう関係を持っているかによって意識の中身であるクオリアが決まることから、クオリア構造と情報構造との間の関係を明らかにすることが作者の目標のようだ。

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2022年03月28日

Posted by ブクログ

茂木健一郎さんのクオリアに関する本を読んだ時には、意識が立ち上がる仕組みを探求するなんて無理なんではと思ったが、ジュリオ・トノーニの統合情報理論の解説本を読んだ時には、これは面白いと思った。それでもいったいいつ進展があるのかと思っていたが、研究している人は色々といるのだな。この本の解説で以前よりは少し分かり易くなり、展望も開いてきたように思う。

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2022年02月01日

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