【感想・ネタバレ】かくも甘き果実のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ラフカディオ・ハーンにかかわる3人の女性の物語。彼がまるで操っているかのように合間に見える。そして彼の別な一面を垣間見たと感じさせられる。この時代にこんな風に生きたことに驚いた。いつかハーンの伝記を読んでみたい。

0
2022年10月03日

Posted by ブクログ

そうそう、読み終えて印象に残る、ハーンの不在。

ラフカディオ・ハーンって小泉八雲だよね、日本の怪談を集めた人だよね、という程度の理解で読み出すと、いろいろ驚く。ギリシャで生まれアイルランド→アメリカ→日本へと渡ったラフカディオ・ハーンが、母、最初の妻、2番目の妻の3人の語りとジャーナリストの文章の引用を挟んで描かれる。それをベトナムで生まれアメリカに難民として移住した著者が、英語で書いている、という。。。

幾つかの国と言語、女性たちの特殊な語り口、出雲地方の方言、と翻訳もかなりの労作だったに違いない。
早くも、日本”翻訳”大賞の候補にあげたいくらい。

0
2022年06月29日

Posted by ブクログ

小泉八雲を愛した3人の女性が、彼について語るフィクション小説。
八雲についての語りであり、女性自身の境遇や内面の語りでもあり…どこか夢のような雰囲気が漂う文体。

0
2022年09月10日

Posted by ブクログ

小泉八雲の母ローザ・アントニア・カシマチ、最初の妻アシリア・フォーリーについてかつて読む伝記の記載は控えめで、二人の生い立ちや八雲との関わり、そして別れについて初めて知る。フィクション小説というが、小泉セツの語りを含めて八雲の伝わる生涯が正確に描写されている。よって、語り手となる女性たちの生涯も事実に近く、彼女らの心理描写が著者の創作なのだろう。百数十年前、決して恵まれた境遇に育ったとは言えず、どこかしら影がある八雲だが、男女を問わず好意を寄せられる。繊細すぎて近寄りがたくも、どこか不思議な魅力を感じる。

0
2022年08月02日

「小説」ランキング