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Posted by ブクログ
女子プロレスどころか、プロレスも観たことはないが、書評で興味を持った。定期的に興味がないことについての本を読むようにしているが、この本もその一貫。堅めの本でプロレスの喩えが面白かった「論理学バーリトゥード」の影響。
縁遠い世界に飛び込んで活躍した人が、どういった経緯で入ったか、どう思ったかは刺激的。話の九割は知らなかったが、話はなんとなく理解でき、面白いんだろうなと感じた。
売れた本の二作目とのことだが、こちらだけ読んでもいいと思う。
プロレスは抜きにして、女性の家族の気持ちが気になる人にもいいと思う。
Posted by ブクログ
プロレスファンとして有名な言語学者の川添 愛さんお勧めの一冊。プロレスに興味がない人には次々と続くインタビューがやや退屈な感じと、文脈を理解するのが少し難しい気がします。こういう世界もあるんだなぁとゆるゆると過ごす時間に向いています。
Posted by ブクログ
本書でもたびたび言及されている「1985年のクラッシュ・ギャルズ」は確かに名著でした。長与千種、ライオネス飛鳥の二人に加えてファンからライターになった伊藤雅奈子という三人目の主人公を設定したのは大発明でした。女子でプロレスをやる人、女子でプロレスを見る人、女子と女子プロレスを取り巻く社会、そのそれぞれの戦いこそが女子プロレスなのである、ということを描いていたように思います。その第三者パートが異常に肥大したのが本書であると感じました。柳澤健の「1985年…」にインスパイアされまくった、めんどくさいライターとめんどくさい編集者が前景に出まくっていて、ものすごくめんどくさいやり取りが繰り広げられています。そのめんどくささはプロレスを飛ばして女子と社会のめんどくささのドキュメンタリーってことなのかもしれません。そのめんどくささから照射される光で描かれる女子プロレスが今の時代の女子プロレスってこと?とか一応、受け止めてみました。1・4ドームでも新日とスターダムが提携しているらしくIWGP女子選手権試合が行われたとのこと。スターダムの選手はポスターなどでの露出も増えているのですが、そのビジュアルの裏側の感情に本書は肉薄できているのか、どうかわかりませんでした。ただ本書を読んでYouTubeで検索されるスターダムの試合映像を視聴して、その軽さと明るさが1・4のオンエアされた男子の試合に似ていて、男のプロレスの模倣からスタートした女子プロレスが、男子のプロレスに模倣されているのか?みたいな妄想をいだきました。