【感想・ネタバレ】無明 警視庁強行犯係・樋口顕のレビュー

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隠蔽操作に通ずるような
真実の追求をしようとする樋口さん素晴らしい。
「私の立場などどうでもいい。また、正しいと思うことが抹殺されるような組織なら、未練はありません。組織が正しく運用されるための規則であり秩序でしょう。秩序のために警察組織があるわけではありません」 この言葉にしびれた。

警察のメンツで他殺が自殺で片付けられてはたまらない。実際の警察はどうなのだろう?

衆議院議員の秋葉さん 「どんなときも、必ず味方はいるものだ」 樋口さんの人柄、仕事ぶりから皆が評価し、天童管理官といういい上司にもめぐまれている。「ヒグっちゃんを一人で矢面に立たせるわけにはいかんよ」という言葉にもグッときた。

真実の追求のためには、「謙虚なんたが、決してひかない。いくら攻めても無駄だという気がしてくる」と相手からの言葉。樋口さんは自分が思うより、周りから評価されるすごい刑事なんだと今までのシリーズから一番感じた。

最後に、またも秋葉さんの言葉
「物事は不可能だと思った瞬間に、不可能になるんだ」と。心にしみじみと入った。

このような良作が読めることが幸せ。おすすめの本です。

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2023年02月10日

購入済み

今野敏の作品にハズレ無し 毎回楽しませていただいております。今作品もテレビで放送されました。放送を観てから改めて読み直しても楽しめました。これからも期待しております。

#深い #ドキドキハラハラ

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2023年02月05日

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ネタバレ

このシリーズの良さはなんといっても、自己評価低めでありながら、なぜか周囲には評価されてしまうというギャップがある主人公・樋口の魅力に尽きるでしょう。警察という組織における上司や部下との関係を適切に保ちつつも、正しいと信じた道をひとり静かに歩んでいく、そんな力強さを感じるキャラクターはとても魅力的です。本作で秋葉議員が久々に樋口と面会した際に指摘した「静かなエネルギーに満ちて」いる、という表現は的確でした。

そんな樋口が本作では、新聞記者からもたらされた情報がきっかけとなって、所轄が自殺として処理した事件をひそかに洗いなおすことに。部下との別働ということで、人手は不足、所轄からは敵視され、また同時期に発生した殺人事件で捜査本部が設置されているさなかの別働であることに理事官から厳しい指摘をうけ…。

四面楚歌ともいえる状況にあり、自信なさげに捜査をつづける樋口の姿は等身大の人物として描かれていて、なんだかとても身近に感じられます。窮地に立たされながらも最後まであきらめずに真実を追う姿は、多くの読者が当てはまるであろう平凡な人間をも勇気づけてくれるストーリーであり、樋口顕という人物の魅力を最大限に引き出していた内容であったと思います。

「どんなときにも必ず味方がいる」という秋葉議員の言葉もいいですね、さすが政治家、人物をみる目や世の中の”理”に通じていらっしゃる。ちょい役ではありましたが、彼の樋口評やセリフはとても大きな意味を持っていたように思います。

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2022年08月15日

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樋口係長と藤本の二人っきりの、単独捜査で、所轄が自殺と判断した事件を洗い直す。
所轄、上長の管理官、理事官を敵に回し四面楚歌の中、ヤケになりながらも、捜査を続ける。
上長に歯向かう樋口係長はカッコ良かった。

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2022年08月11日

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実は樋口さんシリーズは初でしたが、読み始めてすぐに彼自身の魅力に取り憑かれました。職業は異なりますが、組織のあり方や管理職の振る舞い方など参考にすべき点が多々あり、一気に読み終わりました。

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2022年07月10日

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安定した面白さ。
時々竜崎伸也っぽくなるけどそれもまたよし。
必ず味方がいるも信じて自分の信じる道を進もう。

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2022年06月01日

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警察小説だが、事件よりも組織内の人間関係の難しさについて書かれている。ことなかれ主義も悪いことではないが、引かない所も持たないといけないと思った。

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2023年12月06日

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99久しぶりに樋口刑事の物語を読んだ。腐っている少年とそれ以上に腐臭のする警察官。そこに誠意と信条で取り組む刑事たち。いつの世もどんな社会もこうあって欲しいと思わせる良作でした。

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2023年08月07日

購入済み

無明

警察署同士の意見の食い違いや上下関係が話を複雑に絡ませてしまう。どうやって打開するのか気になりましたが、四面楚歌に思われる場面にも必ず味方はいるものだ。と言われる事は考えたかを変えてくれる一言。素晴らしい人脈を築ける素晴らしい方ですね。事件が無事解決して良かった

#感動する #深い

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2023年06月27日

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9月にテレビで見た!
アレより深刻な状況だった
ことなかれ控え目な警察人生と自分を誤解
する樋口だが、今回は自分の首をかけて上
司に逆らい事件を祖往査する(´・ω・`)

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2022年12月06日

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最近の今野さんの作品は、読みはじめるとあっという間に読み終えてしまいます

今回もちょっと変わった切り口の展開
動ける部下は一人だけ
事件そのものは複雑なものではないのですが、ドラマ的な形で敵が登場
そこをどう切り抜けるかが読みどころ

でも、どうしてそこまで固執したのかがわからないのが残念

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2022年12月05日

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ネタバレ

揉め事、人との言い争いが嫌いで気が弱いと自己分析している樋口刑事。とあることから、自殺と判断された他所の事案について、掘りなおすことに。初めは千住署や遺族に気兼ねをしていたが、納得できない点が出てきたことから追及すると大反発に遭う。自分ならダメージをくらうが、樋口刑事は冷静な心で、淡々と、相手が嫌がるからと引くことなく、やるべきことをやっている。変に相手に迎合するクセがあるので、そういう姿勢を見習いたい。時を置いて再読したい。

「記者に言われたからここにやってきた訳ではありません。記者の言葉はきっかけにすぎないのです」
「刑事に嘘をつくと後でたいへんなことになりますよ」(すると、相手の目が泳ぐ)と相手にプレッシャーをかけ、あっさりと引き上げる駆け引き。「人が隠し事をするのは、自分の不利益になるときか誰かを庇っている時だ。不利益になるというのは怯えているということ。今頃話さなかったことを後悔しているはずだ。恐れるものが増えたんだからな」

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2022年11月09日

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この夏(2022年)にテレビ東京系で放送された連続ドラマ「警視庁強行犯係 樋口顕」のSeason2の最終回の原作。ああ、いつも内藤さんとペアで上になったり下になったりで出て来る金田明夫さんが出てた話やな。理事官やら所轄と対立する気はないのに、そういう流れになってしまうヒグっちゃん。でも、大事なのは事件の真相であり被害者家族なので、決して譲らないのが気持ちいい!

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2022年11月03日

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千住署が自殺と断定した事件に遺族が納得しついないという相談が、東洋新聞の遠藤記者から樋口のもとへ持ち込まれる。
別動体として再捜査することになる樋口と藤本。
四面楚歌の中でも、信念をもち自分を貫く樋口が熱い

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2022年10月28日

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樋口シリーズ。周りから反感を買いつつ自分の信念をもとに進むカッコ良い姿に、応援したくなる。警察官としてだけでなく父親としての姿も垣間見れてちょっとほっこり。

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2022年10月10日

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警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ 第7弾

荒川の河川敷で見つかった高校生の水死体を千住署が自殺と断定。遺族は納得せず司法解
剖を求めたが、千住署の刑事に断られ、恫喝までされていた。本部捜査一課の樋口は別動
で調べ始めるが…。

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2022年10月09日

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お久しぶりのヒグっちゃん

やっぱり好き
ヒグっちゃんの特性は恐ろしいほどの自己評価の低さだ
自分はことなかれ主義で周囲との軋轢をなるべく生まないよう周囲に気を使っている気の弱い人間だと思っている
周りが何故か誤解して自分のことを評価している…

そんなわけあるかぁ!
それでこんなことなるかぁ!!
というのがこのシリーズ最大の面白味だ

今回も思ってることとやってることは正反対
上司の参事官に向かって正しいことができないのならクビでもかまわないと啖呵を切る
それでこそヒグっちゃんだ!
だから味方がいるのだ!

ヒグっちゃんは僕らのヒーローだ
藤本もそう言ってるからそうなのだ

そしてヒグっちゃんのシリーズはなんといっても奥さんの恵子さんの存在だ

毎回いいなぁ〜ヒグっちゃんと思ってしまう

いやいやいやうちのもなかなかあれですよ
うんあれ(すっごい濁す)

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2022年09月18日

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最近マンネリ化してるかな?と思いつつあったが今作は新鮮味もあって楽しめた。彼が何故そんな行動をしたのか?については触れられないままだったのが消化不良だったが、満足。次作も期待。

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2022年05月24日

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今野さんの作品では隠蔽捜査シリーズと警視庁強行犯係・樋口顕は欠かさず発売すぐに買っています。
樋口は隠蔽捜査の竜崎とはちがい、人と足並みを揃えて、出来るだけ波風立てずに過ごしたいと思っているにも関わらず、その安定した人格と鋭い洞察と慎重さで、順調に出世を果たしていて、その成果に自分自身が一番驚いている。という人物です。
そんな樋口が、自らを省みない熱さで正義を貫き通そうとする話で、非常に非常に熱かったし、読後の満足感が素晴らしかったです。孤立無援と思ってしまいがちな時に、実際には味方がいる事を忘れている。そんな教訓も与えてくれる本でした。

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2022年05月23日

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現実は、こんなにうまく事が運ばないだろうが、痛快この上なし。「組織の中で生きていくためには、いろんなことに気を使わなければならない」が、理不尽な上司に「真実を求める」一点で、自然体で正論吐き続ける樋口係長に喝采!「どんなときも、必ず味方はいるものだ」だと良いのだが…。それにしても、ヒップホップ愛好者に、こんなに喧嘩売って大丈夫か?係長。

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2022年04月21日

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千住署が高校生の自殺と断定した事案を樋口係長と藤本巡査部長が最後まで信念を曲げないで殺人だと言う証拠を捜し解決する。いつもながら樋口係長かっこいいわ。偉ぶらずそれでもって1本筋が通っている。地道に歩む人間を鮮やかにかかれていて本当に権力に負けるなって応援したくなるね。

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2022年04月20日

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樋口さんかっこいい‼️こんな信念ある人、本当にいるかな?って、思うほど、気持ちいい‼️後半イッキに読み切りました

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2022年04月20日

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この作者が警察官を描くことにかけては天下一品。人間ドラマとして一気に読んだ。
事件そのものはたわいのないありふれたものだが、樋口係長の警察官としての矜持が見事に描かれ、家庭での顔も垣間見えることで、一層人間味が増す展開となっている。2日間であっという間に読み終えた。感服!

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2022年04月19日

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05月-07。3.5点。
「自殺で処理された高校生は、他殺の疑いがある」と新聞記者に告げられた樋口、天童管理官からも特命捜査を命じられるが、所轄の反発が予想され。。。

面白い。樋口のキャラに似合わないような言動がある。

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2024年05月16日

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 樋口係長、天童管理官ともほれぼれするほど、カッコイイですね❣ 胸がスカッとしました。
 こんな上司になりたいですね❣

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2023年05月09日

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高校生が不審死を遂げたが、自殺として処理された。
しかし、その両親は自殺なんて思っていなかった。
新聞記者がそれを問題視し、樋口に相談した

樋口は四面楚歌になるが、、、

味方は必ずいるというのが熱い!

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2023年02月04日

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〈警視庁強行犯係・樋口顕〉シリーズ最新作。前作がイマイチだったような記憶だが、今回は楽しめた。

波風立たせることや人と争うことが苦手で堅実を絵に描いたような樋口が、所轄が自殺と片付けた事件を調べ直すことに。
当然所轄からは反発があるし、上司の理事官からも激しく叱責されクビだ!とまで(実際には理事官一人の権限でクビには出来ないだろう)。
だが今回の樋口は決して引かない。

『警察組織の秩序は大切ですが、それと同じくらいに大切なものがあると信じております』
『真実を明らかにすることです』
『組織が正しく運用されるための規則であり秩序でしょう。秩序のために警察組織があるわけではありません』

こんなに毅然とした樋口はなかなか珍しいのではないか。新鮮な気がする。

だけど天童管理官、樋口が板挟みになる前に助けて欲しかった。まあおかげで熱い樋口が見られたけど。
今回も氏家が助っ人で参戦。コンビを組む藤本だけでは出来ない部分を助けてくれた。近く少年事件課に戻るらしい。やはり氏家は少年事件が合っている。

樋口シリーズも以前は男臭い雰囲気だったのが、藤本という女性部下が出来たり、警視庁担当の記者に若い女性がいたり、ドラマ版に影響されたのか華やかになった。まあ時代が変わってどんな世界でも男女関係なく活躍出来るのは良いことだが。
一方でパワハラだの無言の圧だの変わらない部分もある。
今野作品なので最終的には上手く収まるだろうとは思っていたが、現実は本当にクビになるのかも。

楽しく読めたが、一点、何故所轄のこの人物が自殺断定に固執したのか、そこがきちんと描かれているともっと良かった。管理官まで担ぎ出したのだから何かあるのかと思っていた。
警視庁なので田端課長がラスボスで登場。やはり頼れるしフットワークが良いのが気持ち良い。

樋口の娘・照美の就職問題など家族の話もあったがこちらも上手くまとまった。

※シリーズ作品一覧
★はレビュー投稿あり
①「リオ」
②「朱夏」
③「ビート」
④「廉恥」
⑤「回帰」
⑥「焦眉」★
⑦「無明」本作★

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2022年10月05日

Posted by ブクログ

柔らかいソファに包まれたような読み心地。言葉の使い方がそうさせてくれたのかな。
本作は「樋口頑張れ!」と応援したくなる内容で味方のありがたみを感じさせてくれた。
全体的には満足なんだけど新庄がなぜ自殺説にそこまでこだわったのかについての記述が薄いように感じた。
なんのために秩序があるのかを組織の上層部が正しく理解していないとブラック企業になっていくのだなと教えられた。

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2022年08月11日

Posted by ブクログ

安定の読みやすさ面白さでした。
面倒な警察組織の中での、ぶれない姿勢や正義感は好感がもてます。ただ、誤認捜査や、被害者家族を恫喝するような事件内容ではなく、最初からわかるだろうが、と突っ込みつつ「隠密捜査」と似てるなとも思いつつ又次回作を読みます。

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2022年07月18日

Posted by ブクログ

最近の今野敏作品は、どのシリーズを読んでも水戸黄門のような展開になるが、文章がしっかりしているので、がっかりすることもなく安心して読める。

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2022年07月05日

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警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ第7弾。

荒川河川敷で発見された高校生の死体。所轄署は早々に自殺による溺死として処理。その判断に異を唱える新聞記者からの情報を得て、真実を追求するために別働で調査を開始する樋口。調べれば調べるほど湧き上がる疑念。
所轄署の刑事たちの反発と、自らの上司である理事官からの圧力で四面楚歌の状態に陥り気力を失いかけた樋口だが、数少ない味方の協力を得、次第に殺人の端緒を掴んでいく。

軋轢を嫌い、波風を立てることを避け、自己評価が低いどこにでもいそうな普通の男・樋口が、組織の論理よりも大事な真実の追求のために自らのクビを懸けて上司に歯向かい、信念を貫く姿が清々しい。
メンツばかりを気にして組織防衛に汲々とする警察の姿は相変わらず胸糞悪いが、どこの部署にも必ずや樋口のような警察官がいることを信じたい。

主人公樋口は地味で、竜崎、倉島、碓氷といった他のシリーズの主人公のような花はないけど、安心の安定感です。

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2022年05月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

所轄の捜査結果に疑問を抱いた樋口警部補が珍しく理事官に楯突き、
まさかのクビを宣告されてしまう…
いつもとは違う展開で、一気に読み切ることができた。

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2022年04月12日

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