感情タグBEST3
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面白かった!
犯人が誰か、という推理小説としての面白さもあるが、個人的には主人公とジンさんとの掛け合いが楽しかった。
人面瘡が人語を話す、ということだけでも気持ち悪いが、最後まで読んだ時、その印象が変わった。
これまで脳内でイメージしていたジンさんの姿がガラリと変わった。
もし、この作品を映像化したならば、かなりのホラー的な絵面になるのではないだろうか。
特に、ジンさんと主人公が密談しているところなんて……。
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ー 『意味深なラストだと思わないか。五番目のタヌキが誰を指すのかで、解釈は大きく違ってくる。それこそ最後の犠牲者が行方不明になるのか、あるいは犯人が失踪してしまうのか。ふふふふーん』
「何だよ、その薄気味悪い笑い方」
『俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開』 ー
テンポが良く面白い作品。
最後もあっさりで良くできている。
気軽に読むにはちょうど良い。
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三津木と人面瘡との会話が、なんとなくわざとらしさを孕んでいる感じがしてたんだけど最後の章がこの先のヒント?と思わせる展開。ものすごい気持ち悪さで終了。
これは続きを手に取らずにはいられない。
Posted by ブクログ
・閉塞的な村社会
・因縁のある名家
・見立て殺人
横溝正史のエッセンスを大量に盛り込んで完成された一作。
『犬神家の一族』をベースに『悪魔の手毬唄』と『悪魔が来りて笛を吹く』のエッセンスを加えた本作だが、題名にもある『人面瘡』も金田一シリーズが元ネタなのかな?
例えるなら麺固め、脂多め、味濃いめの家系ラーメンにおかわり自由のライスを付け加えた感じ、つまり横溝ファンにとっては満腹気分が味わえる一作。
2作目は離島の事件とのことであるが、果たしてベースになったのは『獄門島』か『悪霊島』か。
横溝好きなら読んでほしい1作。
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人面瘡の『ジンさん』と三津木のやり取りが快感な一方で、起こる事件やその背景は非常に禍々しい。
気のせいかな、中山先生の著作にはたびたび障がいのある登場人物が登場する(しかもかなり話の核心に関わる位置で)と思うのですが、今作もそうでしたね。
ラストは、あぁやっぱりそうだったんだ。という感じで、三津木自身もいろいろと抱えていることが垣間見得ました。今後その辺りも徐々に明らかになるんでしょうか。
続刊があるようなので読もうと思っています。
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もうバディもんやな。
人面瘡とペアの。
寄生獣って、マンガあったけど、あんな感じになるんかな。
上下関係は、人面瘡の方が上っぽいけど。
後は、王道のミステリー。
ー何か横溝正史的な感じな話。
血や!血!
ドバドバの方やなく、血縁関係の方!
古い因習みたいな一族の血で血を争うみたいな。
もう終わっていく一族かと思ってやって来た相続鑑定士 三津木。
ヘナチョコなんやけど、肩には人面瘡ジンさんが…
この一族の財産は碌なんがない!しかし、よく調べると山に鉱脈がありそう。
そこから、血みどろの相続争い。
まさしく横溝風!
それをジンさんが解決していくのは、まるで、眠りの小五郎(名探偵コナン)のよう…
まぁ、うちには、血みどろになる要素がないからええけど(金ない)、ハァ〜!
今回の大どんでん返しは、犯人とかやない!
自分の内なる声に耳を傾けることは大切やなぁ〜!
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相続鑑定士・三津木 六兵の肩には人面瘡が寄生していた。
頭脳明晰だが、口の悪い彼を『ジンさん』と呼んでいた。
ある日、信州の山林王・本城家の当主の財産分割協議に向かう。相続人は、息子たちの4人。
しかし、何もない荒れた山から、貴重な鉱物資源が発見される。
そして、長男が焼け死に、次男が水車小屋で亡くなり、そして...
連続して起こる殺人事件、果たして、遺産目当ての事件なのか?
ジンさんの推理が冴える傑作。
そして、隠れた真実とは?
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物語は、旧家の遺産相続を背景にお決まりのパターンで展開していく。この小説が新しいのは、主人公の三津木六兵に寄生する人面瘡を探偵役として設定したところで、最後の1ページには、「そうきたか」と思いがけないオチで笑った。
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中山七里先生なら絶対にハズレないだろうと思って買った。面白かったら2作目も読む前提だった。
割と一定の温度感で進行していて、常に一定の面白さがあった。無駄?みたいなシーンもなく中弛みを感じないのが良かった。
解決間際になって、物足りなさを感じて、流石に中山七里先生でもそういう作品はあるかと思ってた。
ただ、この作者がそのまま終わらせるか?って思い出して、期待して最後まで読んだ。
真相については、少し腑に落ちなかったけど、期待は裏切らず、強烈なインパクトを残された。
結果的には2作目も読みたい。
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妖怪やもののけとされる人面瘡に取り憑かれた主人公なんてすごい設定。でもこの作家さんならハズレはないかと読んでみた。
主人公1人になると話し出す人面瘡のジンさん。罵倒されながら相続鑑定士として動く主人公。
内容はしっかりと相続の絡んだ殺人事件で、設定以外は普通の推理もの。
でもその設定にまさかのラスト、、!なかなか良かった
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頬にではなく方に傷持つ相続鑑定士の三津木。
肩の傷は目も口もあり、喋る人面瘡。
しかも、三津木より知識は豊富で弁もたつ(悪態もつく)優れた相棒。
古き良き推理小説の雰囲気をもつ空気感が好きです。
そしてラストは、さすがの一言!
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むかしむかし/
最初のタヌキは焼け死んで/二番目のタヌキは首を吊り/
三番目のタヌキは流されて/
どっとはらい
おどろおどろしくない人面痩、口の悪さにおどろおどろしさは半減。あんまり不気味でない横溝的展開は三津木さんのふにゃさが原因か?いやいや久瑠実さんの違う見解もあるので決めつけないでおこう。
Posted by ブクログ
大好きな作家さんです。
今回もどハマりしました。
テンポ良すぎて止まりませんでした。
結末もやっぱりやっぱり
二転三転で超興奮しました!!
ジンさんには、やられました〜!!
これからもヒョーロクを
見守りたい!!
Posted by ブクログ
人面瘡×探偵という異質な組み合わせに惹かれて拝読。
ミステリーものながら、トリックの解き明かしはなく、犯人や犯人を取り巻く人間関係、閉鎖的な地方の空気感を描くことが主題だと感じた。
ドロドロした関係性や、隠匿された秘密などは、いかにもなテイストで読んでいて面白い。
一方で、会話のテンポは少し微妙なような…ジンさんとヒョーロクの掛け合いは、今どきの言葉遣いを取り入れようとして逆にテンポが悪くなっている。
主人公に対する周りの当たりも、必要以上に強くて可哀想(それが「余所者」「疫病神」に対する当然の反応なのかもしれないけれど…)。
ジンさんの正体は予想通り。ただ、続編もあるのにここで明かすのは意外だった。
第2弾を読むならば、正体を分かっている状態になるので、それはそれでかなり新しいミステリーになりそう。何だかんだ読んでしまうかもしれない。
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長野県の山奥の村で起こる連続殺人事件。横溝正史へのオマージュのような作品。名探偵はヒョーロクこと相続鑑定士 三津木六兵の右肩に宿る人面瘡のジンさん。よくもまあ、途方もない設定を考え出すものだ。
事件は、昔は羽振りのよかった旧家の親父が死に、残されたわずかな財産の相続をめぐり兄弟たちがいがみ合うところから始まる。ひょっとしたら負債のほうが多いかもと目されていたところに、持ち山の鑑定に入ったヒョーロクがジンさんの指示で高価な金属鉱床がある可能性を見つける。俄然兄弟間の対立が激しくなると思われたが、その兄弟たちが次々と殺されていく。伏線に近親相姦もありまさにオドロオドロした横溝正史の世界。そして犯人は、、、
中山七里得意の最後のどんでん返しは、読んでのお楽しみ。
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不気味な表紙とタイトルに引いてしまうが、読んでみた。
中山作品にしては地味な内容に思う。次々と殺人が起きてくるが、最初の犯人らしき人には大いに疑問があったが、真犯人にはそうだと思った。
人面瘡自体も主人公との関係から、他の人の目に触れる機会もあったろうにと違和感を持ったが、最後にそれとなく真相らしきものが出て納得。
主人公と真逆な性格の人面瘡が、事件の真相を軌道修正しながら解決に導く探偵役となっている。
Posted by ブクログ
横溝ワールドの物語
自分としてはどちらかというと好みではありません(笑)
相続鑑定士の三津木六兵(ヒョウロク)とその六兵の肩に寄生した人面瘡のジンさんとで田舎の財産分割協議での殺人事件の真相を明らかにしていく物語。
家長制度がまだ残る田舎の家で、財産分割をめぐって、相続人が次々と亡くなっていきます。
その亡くなり方が横溝ワールドです。
絵本の物語に見立てられた殺人になっていて、
最初のタヌキは焼け死んで
二番目のタヌキは首を吊り
三番目のタヌキは流されて
という展開
相続人のそれぞれの思惑の中、犯人は?
そしてその真相は?
ということなのですが、何が好みじゃないかというと、
ヒョウロクとジンさんの掛け合い、そして、ジンさんが明らかにしていく真相という設定
ジンさんのドエスなものの言い方もなんだかなだし、
ジンさんが真相を明かしていくところもなんだかなだし、
結局ジンさんの正体は?というのもそうだよなだし..(笑)
横溝好きな人には楽しめる作品と思います。
これ続編があるようです。
横溝好きな人にお勧め
Posted by ブクログ
信州の山林王として名を馳せた資産家の一族、本城家に相続鑑定人として訪れた主人公。
ところが相続人が一人、一人と死んでいく。
口の悪い人面瘡のジンさんと優柔不断で情けない主人公・ヒョーロクのコンビ探偵もの。
田舎の陰鬱な家の描写が横溝正史を思わせる。
Posted by ブクログ
相続鑑定人の三津木と肩に寄生した人面瘡のジンさんによる、ある前時代的な風習が残る村で発生した殺人事件解明の物語
皆も書いてるし、作中でも出てる通り横溝作品のオマージュ
全体的に無難にまとめられているが、逆を言えば盛り上がる場面が少ないとも言える、パンチ力が物足りない感じ
三津木とジンさんの関係性がもしやと思っていたが...
ラストの久瑠実のドン引き具合が面白かった
Posted by ブクログ
うわ、さすがの中山節。ダーク七里降臨w
最後の最後まで読後感悪く、ゾクッ&モヤモヤさせてくれる。
ジンさんも言ってるけど、確信犯的横溝路線。
しかも、たぶん絵本の作者の悪意って、逆説的に中山七里の本音の一部でもあると感じた。ホント、こうした悪意を書かせたら天下一品。
事件と犯人はオーソドックス。共犯ちゃんも、まあそうだろうなーと予想してたので、ミステリ的にはふつう?
でも、主人公と刑事さん、主人公と弁護士の柊さん、主人公とジンさんの絡み会話が楽しい。
続編が出たけど、精神力がフルのときにまた読みたい。
Posted by ブクログ
人面瘡というユニークなベースで、おどろおどろしいところが緩和されて、一気読みしました。面白かったです。
でも、こんなこと現代社会で許されることではないですよ!田舎でも、風習でも…あり得ない!
あくまで、フィクションってことで。
Posted by ブクログ
今回のテーマは『コミカルな横溝正史』なのだろうか。
おどろおどろしい雰囲気、遺産をめぐる骨肉の争い、次々と殺される本城家の人々。
そして事件の謎を解くのは“人面瘡”のジンさん…ユニークすぎる。
それでも振り回されるこのストーリー展開は、さすが七里さん。
ラストに発覚したまさかの事実には、私もゾッとした。