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Posted by ブクログ
東京電力の人が書いている。
社会課題としてエネルギー問題を位置づけ、「地域内での需給バランス」「電気の利用促進(電化)」「水素利用」を説く。
電気料金はUX化される。
電化のための制度課題として、「省エネ法の問題点:1979年制定で対象が化石燃料にフォーカスされているため、需要家が系統から買うとまるっと火力平均係数が課されるので化石燃料を使い続ける→電化が進まない。」「高度化法の問題点:小売電気事業者に2030年46%減の数値での再エネ化の高すぎるハードルのため、パーセントを守るために他エネルギー(化石)を売るインセンティブになる。」を挙げている。
kWh市場における供給ステークホルダ不足での価格スパイク発生も問題。
Posted by ブクログ
カーボンニュートラルが推進されるに連れて国内電力需要も増加していくが、現状国内においては政策の不透明さから新規投資どころか経年電源の廃止が進んでいる。需要に対応するためには、国内エネルギー源の多様化による供給リスクの分散や人口集積を前提としない地方へのインフラ創生等を実施する必要がある。
エネルギー産業界には、国内国外との価格競争/高まる需要と両立し難い課題が生まれている。補助金や地方自治体によるインフラ誘致など政府による援助を推し進め、国内インフラ企業/エネルギー企業が海外との競争力を保てるよう取り組んで欲しい。
Posted by ブクログ
社会全体がカーボンニュートラルというキーワードに注目し、企業は何をすべきを模索している。しかし、実際に日本がどう変わっていくか、変わるべきかは欧米の判断や世界情勢が目まぐるしく変わる中では、不透明だ。
欧州の原子力容認。LNGを経てからアンモニアや水素に移行するモデル、ウクライナ問題による影響はどうなるか。この本は、もはや古い。古いが、基礎的な勉強にはなる。グレー水素、ブルー水素、グリーン水素。こうした基本から学べる。
太陽光、洋上風力、原子力。EV車を蓄電に活用するインフラ整備。キーワードだけ並べた所で学びにはならないが、しかし、このキーワードに繋がる理屈や周辺知識の裾野が、読後に少しは広がっている。その意味では有益な読書であった。