【感想・ネタバレ】医療崩壊 真犯人は誰だのレビュー

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Posted by ブクログ

本書の主張 医療崩壊の犯人は、小規模病院の多さ、フル稼働できない病院、病院間の不連携と非協力体制、政府のガバナンス不足である。
基本的に同意。しかし、政府のガバナンス不足は医療に限ったことではなく、そういう政府をつくるような政治を選ぶ国民こそが主犯であると考える。著者も中小病院の成り立ちについてふれる中で政治と医師会の関係について述べられているが、地方議員には医師会、医師は大きな影響力を持っていて、その見えざる力こそがコロナのような大局観を要する対応もねじ曲げてしまっている。残念ながら、著者のような方には、そういうホントのことは伝わらない。

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2022年08月19日

Posted by ブクログ

新型コロナによる医療崩壊の原因を探る。結局厚生労働省と医師会の問題のように思えるがそこまで強くは主張できないのだろう。

1.少ない医療スタッフ
2.多過ぎる民間病院
3.小規模の病院
4.フル稼働できない大病院
5.病院間の連携・非協力体制
6.「地域医療体制」の呪縛
7.政府のガバナンス不足

それぞれを解説する。
この機会に医療体制改革なくして日本の未来はないだろう。
もっと本書のような内容の積極的な議論が対処療法とは別に必要だろう。
医師会の存在がある限り実現しないだろうが。日弁連と共に日本の癌。

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2022年05月05日

Posted by ブクログ

コロナ禍で、医療崩壊の危機に陥った日本。何が「世界有数の医療大国」を追い込んだのか?我が国の医療体制を分析し、“真犯人”―原因を突き止める書籍。

2020年4月の第1波の際、全国のコロナ新規感染者数が257人という状況で、首都圏では早くも病床が逼迫した。緊急事態宣言解除後の第2波では大きな感染拡大はなかったが、秋の第3波では感染爆発が起き、医療は再び逼迫状況に陥った。

2021年春の第4波、夏の第5波では、感染力が強い変異株によって感染者数が激増した。深刻な医療逼迫が起き、療養先が見つからない「医療難民」、自宅療養者が大量に生じた。
しかし、そんな状況でも確保病床数はあまり増えなかった。

日本は、諸外国に比べ感染者数が少なく、医療提供体制も充実している。にもかかわらず医療崩壊の危機に瀕したのは、コロナ病床として利用できる病床が少なかったためである。

医療崩壊の危機を招いた原因は、例えば次のようなものだ。
・多過ぎる民間病院:
日本の医療提供体制は民間病院中心で、その多くは政府の要請に従わない。また、民間病院に行政命令を出す権限が、政府や都道府県にない。
・小規模の病院が多い:
医療機器やコロナ専用フロアーの整備などを行えるのは大病院に限られるが、日本の病院の圧倒的多数は中小病院が占めている。
・病院間の不連携・非協力体制:
患者がどこの医療機関に行ってもよい「フリーアクセス」制度のため、医療機関は互いが商売敵であり、連携・協力関係が進みにくい。
・政府のガバナンス不足:
パンデミックを想定した「政府行動計画」を策定済みだったにもかかわらず、「事前準備」が全くできていなかった。

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2023年05月25日

Posted by ブクログ

医療界の「中小企業問題」を真犯人の一つとして指摘。コロナの医療崩壊だけでなく、平時の医療費抑制の観点からも中小企業問題は解決されるべき。鈴木先生には、引き続き医療、社会保障の分野で、厚生労働省、日本医師会の欺瞞にメスを入れてほしい。

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2022年01月07日

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