感情タグBEST3
Posted by ブクログ
結城昌治のほぼ処女作。落語好きの結城はユーモラスにストーリーを展開しながら、読者を数多くの「ひげ」で混乱させる。登場人物も多くて、頭が入り乱れる。最後の結末は、思いがけないが、なるほどと納得できる。楽しく読めて、頭を使う小説である。
Posted by ブクログ
ヒゲを巧みに使った小説、うーん、書き出しはこの展開に頭が回らないかとおもいきや、意外と単純な流れであった。
最後の結末は、ナンジャイみたいで、何で?かな、休日には頭休めで、持って来いの推理小説であった(^-^)
Posted by ブクログ
「とにかく,問題はひげの男だな。そいつをはっきりさせんことには,どうにもならんね」めぼしい成果のあがらぬ警察の捜査を,佐原検事は軽く責めるように言った。「タバコ屋のおかみが見たひげの男,少女が見たひげの男,新川和代が見たひげの男,この三人のひげの男は同一人なのか,それとも,三人とも別人なのか。香月栗介にひげがある,平野清司にひげがある,その後剃落していなければ磯貝浜造にもひげがあるはずだ。それに二宮伸七にもひげがあるというじゃないか」
郷原部長は検事の言葉を聞いて,思わず自分のひげに手を伸ばした。そして言った。
「たしかに,ひげの男が問題です」
※ひとこと※
1959年上梓の長編推理小説。当時はひげ男が結構たくさんいたのかな?