【感想・ネタバレ】十二人の手紙のレビュー

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Posted by ブクログ

とてもとてもおもしろかった。
どんでん返しのどんでん返し。
様々な手紙を通じて展開されるのがおもしろい。
差出人と宛先、日付に目を凝らしてしまう。
手紙から人生を読み取れる不思議。

格式ばった手紙、くだけた手紙、LINEとかの時代と違って、手書きで書くという行為で、意識はベールをかぶる。
だからおもしろいこちらの小説。
「赤い手」が特におもしろかった。

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2023年12月17日

Posted by ブクログ

手紙を通して12人の登場人物の人生や人柄が分かるところが面白く、すごい。朗読劇とかにしても面白そう。(ひょっとしたら、あるのかしら?)
最後の章で、物語は一気に変わる。私が今まで読んでいたものは全てプロローグだったのか?面白った!

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2023年10月17日

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いやぁ、とんでもなく面白かったです。一気読みでした。

手紙という形式だけで語られる、様々な人間模様を描いた連作短編小説。意外性やおどろき、そして悲哀やユーモアも交えて語られます。

どの作品もよかったのですが、「鍵」がベストですかね。感情の振れ幅が半端なかったです。それをいえば「葬送歌」も感情があちこちに行って面白かったです。

「赤い手」もすごいです。小説としてはあり得ない形式なのに、そこに記されてある年月日から必死に何かを読み取ろうとしてしまいます。

そしてエピローグです。これは正直、必要あるのかどうか微妙なところですが、これがあるからこその想いというものも存在します。なのでそれを考えると、あってよかったのでしょう。

長い間気になっていた本でしたが、手にとって本当によかったです。本当に面白かったです。

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2023年05月27日

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ミステリー本は東野圭吾一筋だったが、この作品で井上ひさしの大ファンになった。
もう亡くなっているのが残念だが、これからの人生でゆっくりじっくり井上ひさし節を楽しもうと思う。

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2022年12月29日

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随分昔に読んだ本。
12人の書いた手紙を読ませるだけで、物語は進む。
12の短編と思いきや、それらが絡んでゆく。
構成が面白く引き込まれてついつい読み進めてしまう。

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2022年10月21日

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何気なく手に取った本。ひっさしぶりに惹き込まれた!湊かなえの新作が出ない間はいつも本マイゴになる。だがしかし!めっちゃ面白かった!たぶんまだまだ伏線理解できてないけど(笑)いや〜!好きすぎる。料理でなにかしら煮込んでる間にも読んだりしてた(笑)

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2022年09月03日

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ネタバレ

ネタバレになるか分からないですけど念の為。
本屋で堂々と売り出されていたのでつい購入。短編集なので読みやすいですし、想像をふくらませながら読み進められるので楽しいです。
最後の話で、まさか繋がってるとは…とびっくりしました。読み返すのも楽しいですね。

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2022年02月06日

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 「昨日の夕方まで、お父さんやお母さんのそばにいたのに、幸子はいま東京の下町の空の下でこの手紙を書いている、本当に夢を見ているみたいです。」
で、始まる就職のため上京した娘が両親に送った手紙。うん、やっぱりええなあ。昭和の育ちの良いお嬢さんは普通にこんな手紙書かはったんはなあ…と思い読み始める。
じ娘が親友に宛てた手紙
「おみつ、昨夜はお見送りありがとう。……ひとことで言っちまうと私はもう家にいたくないの。おやじとおふくろ、いつも喧嘩ばかりしてるんだ。……」
弟に宛てた手紙
「弘にまで心配かけてごめんなさい。私と社長のことが噂になってしまって……噂は本当です。」
 一人の娘が、両親、恩師、親友、弟、愛人へと書いた手紙によって明らかにされる、彼女の真相、その後の運命。これはプロローグの『悪魔』。
 その他、一人の女性と彼女の肉親の“出生届”、“死亡届”、“転籍届”、“婚姻届”、“妊娠届出書”、“罹災証明書”、“死産証書”、“家出人捜索願”、“起訴状”など届出ばかりで、綴られる『赤い手』。
 家庭環境から逃げるため家出し、女優になる夢と挫折、遺書を“演劇部顧問だった憧れの高校教師”に宛てて書き続けた娘。しかし、その手紙の真相と宛先の真相とは……『シンデレラの死』。
 二十五年前の高校生の時から自分のことを一途に思い、未だ独身だという、貿易会社の社長から熱い手紙と高級ブランドプレゼントが何度か届く『泥と雪』。しかし、その相手とは…?

 なとなど、12人の人の手紙のやり取りが、それぞれ別の短編となっている。何れも、淡々とした手紙のやり取りや熱い手紙、切迫した手紙のやり取り(または一方通行)の先に、落とし穴、ユーモア、闇、悲哀、虚無、皮肉などが待っている。ミステリーではないが、ミステリーを期待していないのにトリックやどんでん返しがあって面白い。最後にこの12種類の手紙に関係した登場人物たちが集合するミステリーのようになっている。さすが売れっ子脚本家、井上ひさし。

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2022年01月10日

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「読んでいないなんてもったいない!」
「マニアだけが知っている」「隠れた名作ミステリ」
「濃密な人間ドラマ×圧巻の超絶技巧」
本当はこれのほかにも「オビ」に書かれた文言があるのだけど…自分基準のネタバレ禁止ポリシーに若干引っかかるため書かずにおきます。あー!おもしろかった‼︎

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2021年10月18日

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帯が印象的。
40年以上前に出版された話題の本。
ほぼ手紙で構成された連作短編ミステリー。
最後のエピローグがとにかく凄い。
言葉の節々から伝わってくる背筋がゾワッとする世界観にも不思議な魅力が。
お気に入りは鍵と里親。

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2020年12月30日

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 全部の短編が手紙、もしくは書簡形式で書かれており、最初と最後で印象がガラリと変わるのが印象的だった。そして、プロローグとエピローグの仕掛けも見事だった。

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2024年04月03日

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全て手紙という形式の短編小説。
前に書かれたもので時代を感じさせる描写が多いがそれがまた良い。
淡々と物語が進むがそこから見えてくる人間模様が面白かった。

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2023年12月18日

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これは昭和だ!
帯は笑いと哀しみが、って書いてあるけど、この哀愁はやはり昭和である。孤児院みたいなのやら、田舎から出てきた娘のつらい境遇やら、今はない、とまでは言わないけど、描かれ方がレトロで、とはいえ明治とまでは言わないので昭和なんである。なんでろくでもない男に簡単に引っかかるのか。。こういうの読んで勘違いする男が現れるわけですよ。知らんけど。
とりあえず桃のエピソード、この修道院長の例え話が全く分からんのだけど。一体この話から何を受け取れと。でも金持ちのおばちゃんも理解できなかったんだろうなぁ、という意味で妙に味わい深い。

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2023年03月13日

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短編であり長編
全章が独立してるけど手紙でのやり取りで書かれてる
そしてエピローグで全回収
ミステリーだったんだ…


SNS同様に手紙の持つ素晴らしさや胡散臭さ
遊び心をくすぐるツールだなって感じましたね

筆者に送る手紙にはこう記したいな
「参りました」

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2023年01月15日

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書簡形式の12の短編集。ショートショートストーリーで隙間時間にサクサク読めました。どのお話も面白く、読み応えがありましたが、私が特に印象に残ったのは、「葬送歌」「赤い手」「ペンフレンド」「鍵」「里親」です。
人の手紙を読むってドキドキします。

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2022年11月28日

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 次々と現れる手紙たち。それぞれに何某の喜怒哀楽がこもっています。悲しいものが多かったような気がします。最終章でこれらの12通の手紙が大団円したのでしょうが、如何せん通勤でのちょい読みでの繋ぎ合わせなものでこの大団円がよくわからない…
でも、井上ひさしはワタシのお楽しみの一人です。これからもよろしくお願いします。

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2022年07月12日

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短編集のような感じで読み進められるのが良い。
それぞれの方向に広げられた風呂敷が、エピローグにて綺麗にまとまり、読んでいて気持ちが良かった。
本文は全編手紙の文章のみだが、登場人物の背景や行動や感情が詳細に伝わってきた。その上、登場人物の秘密を覗いているような気持ちにもなり、新鮮な感じがした。

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2022年04月14日

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古本屋さんでたまたま手に取った本作。

すごい!!すごすぎる!!!
今のところ今年一番くらいに感動した作品です。

手紙形式で綴られる物語。
12の手紙(物語)があって、それぞれ独立しているんですが、最終的に一つの物語に着地します。

全然そういう形式の小説になっていると思わずに読んでいたので、最後一つの物語に行き着いたときはちょっと鳥肌ものでした。

1つ1つの手紙も味がっあって(人間の哀愁が凝縮されてる)、程よく昭和レトロ感もあり、タイムスリップした気持ちで読めます。

今まで井上先生の作品は読んだことなかったですが、これをきっかけにほかの作品も読んでみようと思います!!

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2022年03月26日

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帯見て一目ぼれで購入
一言でいうと、とにかく『粋』!
遊び心が過ぎる作品
今まで読んだことない新しいジャンル?って感覚

ただ、やっぱり古い作品なので、文体とかちょっと疲れてしまって
最後らへんはしんどくなったけど、レビュー見てたら意地でもエピローグは読みたくて
必死になった一冊
本当は☆5つつけたいんだけど…うーん

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2022年03月04日

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ネタバレ

一つ一つはあまりにも取り留めもないお話ですが、これを最後にエピローグでまとめ上げた作品としてはなかなか面白かった。

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2022年01月23日

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★4.0

全て書簡形式の連続短編集。
一作に於いては書類のみによる構成。
そして最後にまとまる巧みな物語。

人は文字というものを武器として使いがちな一方で、ボロを出しやすいというのは、手紙であろうと、今般一般化したSNSでも同じなのかもしれない。

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2021年11月04日

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ネタバレ

手紙形式という珍しい形式をとった短編ミステリ集。
最後に全体通しての伏線回収も。

後書きにもあったが、
手紙形式という形が、より親密な印象、切迫感、などが伝わりやすく、受け手としての臨場感を持ちながら読むことができる。

面白かった。

書店の触れ込みから本書を読んだが、
その際記載されていたほどの驚き/感動はなかったため、星は三つ。

ただ、短編ごとに予想を裏切られるので、ジェットコースターの少し落ちる感覚を何度も味わえるような作品。

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2024年05月06日

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おもに往復書簡の形式で展開される12話の短編集。
ひとつひとつの話に、意外な結末。手紙から伝わる登場人物の変化、状況の変化にドラマがあり、切なくなったり、ニヤニヤしたりしながら、さくさくと読み進められた。

けど、手紙にしては説明っぽいのが気になってしまった。

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2024年01月07日

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手紙だけでストーリーを展開させる試み。
前半は面白かった。
複数の相手に出す文章から、書き手の嘘が浮かび上がってくる様子が面白かった。
後半にかけてだんだんとパターン化されてきて、十二人は多かったかも。
井上ひさしの描く市井の人々の小さな嘘は面白い。

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2023年10月17日

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ネタバレ

軽妙なテンポ感でさくさく読める。
特に「赤い手」は、公的文書の列挙で物語が成立することに驚いた。それだけに、最後の、女性からの手紙が切ない。
普段あまり短編小説は読まない。本にはどうしても、物語としての壮大さや、一定期間その世界に没頭させてくれることを求めてしまい、短編小説ではそれが成し得ないと思っていた。だが、短編に見えて、実は裏で繋がっているのでは?といううっすらした勘が、最後のエピローグで予想外の回収をされ、短編小説にもこういう楽しませ方があるんだ、という発見にもなった。

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2023年09月24日

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私の中ではルロイ修道士でお馴染みの井上ひさしさん。こんな文章を書かれていたとは知らず。手紙のやりとりやメモ書き、届け出書類の内容、それだけで登場人物の人間像や生い立ちが見えてくる面白い作品だった。いろいろと繋がった瞬間も面白かった。

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2023年08月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

手紙を使った作品集。
手紙だけに真実もあり、虚実もあり、ちょっとブラックな終わり方もあり、楽しめた。
ただの作品集かと思ったら最後に一つにまとまり、面白かった。

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2021年12月08日

Posted by ブクログ

全編書簡形式で構成されている、趣向を凝らした技巧の光る短編集。

語り口が手紙や手記で構成される作品はこれまでも何作か読んできましたが、この『十二人の手紙』はその中でも特にユニークな仕掛けや、技巧の光る作品でした。

特に「赤い手」という短編は、手紙だけでなく出生届や婚姻届といった人生の転機に役所などに届け出る届出書だけで、一人の女性の人生を浮かび上がらせます。自分の中で今までにない構成の作品で、こんな書き方もあるのか、と感嘆しました。届出書だけだからこそ、様々な想像の余地が働く一編です。

「玉の輿」という短編も最後に明かされるある仕掛けに感服。こんなことができるんだなあ、としみじみ思いました。ある意味パズラーの境地かもしれない……

手紙というと、語り手の動作や心理が見えない分、いろいろな仕掛けや展開が生まれやすい作品だと思うのですが、この本に収録されている作品もご多分にもれず。
怖さのあるものや、しみじみとさせるもの、茶目っ気たっぷりのものまで。そうした読み心地の多様さも井上ひさしさんの技巧のたまものだと思います。

プロローグからエピローグまで、最後まで油断のいかない趣向満載、仕掛けのたっぷりと楽しめる作品でした。

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2021年11月01日

Posted by ブクログ

どれも思いがけないオチがあった

昔の作品なので、文調が古いけれど、それもこの作品を引き立てているのかな

「玉の輿」good

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2022年11月26日

Posted by ブクログ

四捨五入殺人事件に続けて、読む。
一つ一つのミステリーにそんなに凄さはないと思う。まあ、本職じゃないし。
最終編に、ああ、そういう趣向なのねと納得はしたけど。

新聞広告を2,3回見たけど、どういう事情だろうか。中公が版権を買った理由があるのかな。

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2022年08月11日

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