【感想・ネタバレ】カミサマはそういないのレビュー

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Posted by ブクログ

私はどうもこの人の少し薄暗く昔作られた近未来の映像みたいな世界がとても好きらしい。
意味のわからない一日がある世界。陸が沈んで波音に包まれた世界。実は選ばれた人々が集められた町。好きだなー!

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2023年04月29日

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ネタバレ

こんなにはっきりと最後が報われない小説は初めて読んだ。どの物語にもカミサマがいなくて、特に「見張り塔」と「饑奇譚」はずば抜けて救われなかった。



見張り塔
最後の場面で二番が一番に「あとは頼んだ」って言ってて、一番だけでも救われるのかと期待してしまった。そんなことなかった。仲間が次々消えていってしまうのが怖かった。


饑奇譚
雰囲気がとても苦しかった。息が詰まる感じ。主人公の子が何歳くらいのかわからないけど、あの選択肢は酷だなぁって思った。カメムシのお爺さんすら救われなかった。

でも、最後の「新しい音楽、海賊ラジオ」は素敵な終わり方。海面が上昇しまくった後の世界っていう舞台がもう素敵‼︎自分の好きなことを探しに行きたい。

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2022年08月28日

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初読み作家さん。
色々な世界観でこれだけの短編が書けるのがすごい。明るい話ではないけれど、大人のファンタジー。

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2022年04月19日

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ミステリー、ホラー、昔話、SFなど、いろいろなジャンルの話が詰め込まれていて贅沢な短編集だった。
短い話の中に世界がぎゅっと凝縮されて面白かったです。

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2022年02月05日

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7篇のダークな短編集。一気に読んだら消化不良を起こしそうな不気味でおどろおどろしい物語だが、良い意味で後に残らない。内容にそぐわず軽妙な筆致と想像力の豊かさに感服。

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2021年12月18日

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かつて、いじめられっ子の言いなりになったために一人の少女の恨みを買い、苦しみの連鎖に囚われてしまう「潮風吹いて、ゴンドラ揺れる」ほか7編のホラー短編集。

いつも違う角度の物語で楽しませてくれる深緑さん、この本は少し不思議な世界を舞台に、人間の心の闇を覗き込むようなホラーチックなお話を中心に、いくつかまとめたものです。個人的には「潮風吹いて、ゴンドラ揺れる」が非常に恐ろしくて楽しめました。「新しい音楽、海賊ラジオ」は恐ろしい要素というよりも新しい明日を切り開く希望のような終わり方で、こちらもよかったです。
深緑さんは、なんというか、人間の闇を暴くときの文章の切れ味が鋭くて容赦がないのが迫真に迫っています。男性の著者ではなかなかこういう容赦のなさは出せないのではないかな、と思いながらいつも読んでいますが、本当に幅の広いお話を書くので次に読む本も楽しみになります。
ところで最後の章に出てくる「本」はエンデの「はてしない物語」だと思うのですがどうでしょうか。いや、そんな本はたくさんあるとは思うのだけど。

自分がなんのために誰と戦っているのか分からない戦争を描く大友克洋監督の「メモリーズ、砲台の町」と一緒にお楽しみください。ワンカットと言われる映像もそうだけどテーマも面白いのです。あれ。

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2023年08月19日

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どれもなかなかの絶望をもたらしてくれる、なんともいえない後味の7編を収めた短編集。
舞台が現代日本で読みやすくだんだんまさかと思わせてくれるテンポのよくキャッチーな「伊藤が消えた」を先頭に置いて、急にガラッと現代日本ではなく幻想的でアメリカホラーチックな雰囲気を醸し出す「潮風吹いて、ゴンドラ揺れる」が続く構成が、個人的にうまいなぁと思った。
ガラッと世界観変えてきてさあついてこれるかな?みたいな。
いろんな世界観を用意してくれているので、好みの短編が人によって分かれそうなのも面白い。
ちなみに私は「潮風吹いて、〜」と「見張り塔」が好きです。「飢奇譚」もなかなか。

基本的に全部絶望的な終わり方をしているんだけど、最後の「新しい音楽、海賊ラジオ」はある意味異色というか、ディストピアではあるんだけど、最後に相応しくどこか爽やかで希望の見える印象を与えてくれる。
ただ、最後の一文をどう解釈するかで希望があると見做せるか絶望的と見做せるかが分かれそうで…また私はこの一文がどう意味なのかよく分からなかったので、わかる人こっそり教えてください…と思っちゃう。
この最後の一文の意味次第でこのお話の印象変わりそうなんで…


備忘録がてら各話タイトル
・伊藤が消えた
・潮風吹いて、ゴンドラ揺れる
・朔日晦日(ついたちつごもり)
・見張り塔
・ストーカーVS盗撮魔
・飢奇譚
・新しい音楽、海賊ラジオ

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2022年08月13日

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えー、こんなこと実際にあったら怖ーい!と思う、「なさそうでありそう」な出来事が起きる物語たちが新鮮で面白かった。

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2022年05月25日

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ホラーやサスペンス、少年冒険もの、そんないろんな風味を含んだ物語が味わえる短編集でした。おおむねざらつく重たげな読後感が多いので、少し癖のある風味ですが、私は好きな方でした。

この短編集では、少年を軸に据えたお話が私は好きです。「見張り塔」では「戦場のコックたち」を思い出す少年兵のやるせない戦いの行く末を、「饑奇譚」では怪異譚で絶望の先の仄かな希望を目指す少年の姿、そして「新しい音楽、海賊ラジオ」ではディストピアめいた世界でかけがえのないささやかなものを手に入れ新たな未来を切り開いていく冒険を、それぞれ苦みを混ぜながらも抒情性のある筆致で描いていて印象的でした。

「伊藤が消えた」や「潮風吹いた、ゴンドラ揺れる」ではホラー風味が強く、泥沼に引きずり込まれたような重苦しさですが、こういうのも書けてしまうんだという新鮮さがあり、楽しめました。

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2021年11月27日

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面白かった!!!
素直に面白かったです!!!

学生の時、初めて乙一を読んだ時の興奮に似ている気持ちを覚えました。
程よくダーク、程よくクール、下品すぎないグロテスク、上品過ぎない表現、とても好みでした!!
特に後半の、異世界やディストピア系のストーリーがとても面白く、この人の作品をもっと読みたいと思いました!!!

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2021年11月07日

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ちょっと辛いかなと思うものそれぞれだけど、最後は救われたかな。読んでいてアンソニー · ドーア『すべての見えない光』を思い出した。ラジオから聴こえる音楽や声、物語は琴線に触れる感じ。心がホッとした。

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2021年11月02日

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ちょっと現代とは違うSFの世界(だけど現代に限りなく似ている)の世界で起きる出来事。
幸せなことは起こらず、でも決してものすごく酷いことも起こらない(多少は起きる)日常が描かれている感じ。
感動も救いも別になくて、ほんと読んだ感想は「まぁ神様ってそういないんだな」という感じ。
一つ一つの世界をもっと掘り下げて書かれた世界を読んでみたい。

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2023年10月09日

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深緑野分…名前は見たことあるけど、初読の作家さんです。タイトルどおりに、なかなか絶望的なお話が7つ並んだ短編集。現代日本から近未来、異世界まで幅広い世界を舞台に、短編ながらもそれぞれの世界観がよく見えるというか…世にも奇妙な的世界が次から次へと楽しめます。読後感は決して良くはないのですが(=_=;) 私的には『朔日晦日』が好きですね。

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2023年05月11日

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ネタバレ

短編。おもろく印象的な話と、変わった世界観の話があった。
圧倒的に「潮風吹いて、ゴンドラ揺れる」が良かった!!!



・伊藤が消えた ★★★
タイトルがなんか良い!
タイトル通り伊藤は殺されて消えたんやけど、伊藤含め3人で同居してて同居人達がやばい。と言うより伊藤以外の登場人物全員やばい。

主人公の信太は伊藤のお金と通帳盗むし、伊藤の彼女はその信太と浮気する。
堤は伊藤を殺すし、伊藤の父は潰れた旅館の負担を伊藤に強いろうとしてるよう。

伊藤が不憫や。


・潮風吹いて、ゴンドラ揺れる ★★★★★
むっちゃ良かった!!
バッドエンドで無限ループ。

誰もいない遊園地、ピエロに追いかけられて殺される。むっちゃワクワクなシチュエーション!
ホラー映画でありそうやけど本では、あんまりないシチュエーションかも!
楽しく一気読み!!


・朔日晦日 ★★★★
怖くないけど、ちょっとホラー要素あり。
目にゴマ粒みたいなのが出来て、見えないものが見えてだけど怖くな、なんだか楽しそう!
と、思ったらその目を取りに来られるとか、嫌。

超!短くて一瞬で読めるけど、長さに対して内容が濃かった。


・見張り塔 ★★★
日本の戦時中の話かと思ったら、日本ではなさそう。
オチは読めたけど、バッドエンドやし話の中でもハッピー要素ゼロやし、悲しい。


・ストーカーVS盗撮魔 ★★★★
タイトルからしてバリおもろい!!
ちょっとオチが残念やったけど、ストーカーが主人公の話。
キモい男が女の人をストーカーするのではなく、ネットにある一般人の情報特定するって話。


・饑奇譚 ★★★
世界観を理解するのに時間かかった。
ディストピアな雰囲気で、嫌いじゃない。
始めは微妙やったけど途中から面白くなって一気読み。


・新しい音楽、海賊ラジオ ★★★
陸の面積が狭くなって海が広がった世界の話。
陸だった所は海に呑まれて文明ごと沈む。
物資や電波も制限され、政府に内緒でラジオから流れると噂の音楽が聴ける海賊ラジオを探す話。
前半はディストピアな雰囲気で後半はなんだか清々しい感じだった。

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2023年05月11日

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ネタバレ

観覧車の話に1番引き込まれた。
あの子たち、ずっと同じ日をループしてるのかと思うと、死刑よりも残酷な気がしてきた。

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2023年02月20日

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深緑野分は本当にどんなジャンルも書けて素晴らしいな!?
読み終わった後に嫌な余韻を引きずる分(それがクセになるからまた困る)最後に収録されてる作品が心に染みる。
希望があって良いな。
『ストーカーVS盗撮魔』の潔すぎるオチには笑ってしまった。

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2023年01月29日

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短編集。
題名通り、カミサマはいないと感じてしまう。
印象に残ったのはストーカーの話。いつのまにかその世界にとりこまれてしまうところが怖い。わかった時にはもう戻れない。

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2022年07月03日

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ネタバレ

救いのない短編揃いの中で、最後の『新しい音楽、海賊ラジオ』でほんのり光を感じさせてくれて、ほっとした。

でも、それぞれの短編の中で、あえていろいろ説明されていないので、思考力が試されている感は心地よかった。

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2022年06月26日

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短編集。なんか恐かった。いろんな国、日本?アジアっぽいとこアメリカヨーロッパいろんなどこともわからない国、そしてちょっとずれた世界の話。異世界っていうかなんかずれてるって言ったほうがしっくりする。そしてどれもなんか救われない話。全部読むと結構疲れます、メンタルやられる。

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2022年05月02日

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読み終わったけど。。。。
残ったのは「深緑さん、こんな話も書くんだ」という感想だけ。

短編7作。ホラーなのかな?ダークファンタジー?ミステリー?
なんだかピンときませんでした。でも、深緑さん、むしろこちらが本領なのかな。

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2022年03月21日

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現代日本の話から近未来、異世界で起きる奇妙な話を集めた短篇集。同居人が実家に帰る途中で消えた「伊藤が消えた」は話の展開が読めるが、舞台が現実とは離れて行くに従って奇妙の風味が強くなり薄気味の悪い読後感が残る。戦争中の監視塔での話「見張り塔」や異世界の中で異世界に迷い込む「饑奇譚」での風の動きが感じられる世界の描き方でそういえば「オーブランの少女」もそうだったなと思いだした。海に侵食された世界で音楽を求める少年の小さな冒険「新しい音楽、海賊ラジオ」が世界観と未来を感じる締め方が好み。兄が魅入られたのは神様か魔か「朔日晦日」の雰囲気も好きだ。

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2022年03月13日

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戦場のコックや、ベルリンは晴れて、とかが好き過ぎて追ってる作家。ダークファンタジーかSFかわからない短編集。7篇それぞれに関連性はない。「この本を盗む者は」で示した新たな分野にトライしたいのかなと期待したい。

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2022年01月12日

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21/01/02
風邪をひいて引きこもっていた大晦日に読み始め、しんどくなって一旦お休み。陰鬱な気持ちになる前提で元日から仕切り直して、読み終えた。
同じように戸惑ってやめようか悩んだひとは、どうぞ最後の一編で空気の入れ替えをするといいかと思います。

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2022年01月02日

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男性が主人公の短編集。7つの絶望が描かれている。どれもダークな世界観でゾワゾワするのだけどセンスの良さを感じる。また気になる作家さんが増えた。

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2021年12月14日

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ネタバレ

読んでてもうやめようと思うくらい後味がひどいし苦しいのに最後まで読んでしまった…救いがあったのは最後の一編だけであとはどれもしんどくて辛い。

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2021年12月13日

Posted by ブクログ

大好きな深緑さんだけど、これは残念ながら合わず。ミステリー?ホラー?SF?不思議な世界観に引き込まれそうにはなるが…。

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2021年12月12日

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深緑野分さんによる、全7篇収録のダークなミステリー短篇集。目を覚ましたら無人の遊園地にいて、自分をいじめた人の死体が転がっていて、そこにナイフをもったピエロがいるとかホラーっぽい話が大半。ヒトの心の闇を描いた作品であり、個人的にはストーカーと盗撮魔という犯罪者同士が鉢合わせする「ストーカーvs盗撮魔」が一番おもしろかった。

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2021年12月02日

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タイトルのカミサマを神様と表記していない意味。カミサマはそういない、というタイトル。絶対に踏み込んではいけない領域に踏み込んでしまった時に果たして救いの手はあるのか。。。短編作品でしたが、どのテーマも倫理観とか道徳観とかを作者から問われているような、そんな気がした一冊。

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2021年12月01日

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ダークである。7つの短編全てがダークである。
現在の話、どこかの時代の話、全部ダークである。
絶望して、思わず神様助けてと空を見上げても、
神様はそうそうおられないのである。

今まで、長編を読んできて大変感動してきた作家さんなので、ちょっと勝手が違ってました。

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2021年11月24日

Posted by ブクログ

金巻芳俊さんの彫刻のインパクトがすごい。
7つの短編集。どれも怖い。
「伊藤が消えた」が1番印象的。
ゾワゾワ。
「潮風吹いて、ゴンドラ揺れる」黒焦げ死体、イジメ問題。誰もいない廃墟みたいな遊園地、夢?
「朔日晦日」目がゴマみたいにまだらに!怖い。
「見張り塔」戦争?味方を銃撃?上官が狂ってる。
新しい音楽、海賊ラジオ」陸地が全部海に沈んだ世界!ラストは光がさす。
不思議な空間の少しゾワっとする話だった。
タイトルの通りという感じ。

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2021年11月15日

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