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柔能く剛を制すの本当の意味が。
よく聞く、柔能く剛を制すの本当の意味がわかる本です。中国の古典ですが現在の仕事の考え方にも参考になります。本文は短いので読みやすいです。
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漢文の修行を積んだなら、必ず読むべきである。人としてどう振る舞うか、という根源的な部分に及んでおり、極めて啓発的である。個人的に、経済戦争の最中で生きているから、慈雨のごとく身に沁みるのかもしれないが、自信に満ちた断定の数々をもって、我々の生き方を導いてくれる。従って、こんな自信過剰よりも、人間の弱みを見せながら愛嬌を持って生きている方が、好きだという人は必ずいる。私であっても、力強く自己主張する方ではない。しかし、本書で我々を導くような論者がいると、我々は狂喜して学ぶ妙味を感じ、社会に身を立てる基盤が形作られるというものだ。
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中国の最も有名な兵法書の一冊である。
戦時の心構えや、兵士の士気を高める方法、人民に慕われる君主の在り方などが記されている。組織論、リーダーの心構えなど、現代人に通じる所も多く面白い。
「柔よく剛を制す」という言葉は三略を原典とするらしい。国には柔剛強弱それぞれの状態があり、それぞれの性質をよく理解することが大切だという。置かれた状況を理解し、それに対応した行動をとることで、国は栄えると言われている。日本の戦国時代の毛利家や真田家の身の処し方を想起させる考え方だ。大いに共感できる。
また、人民を愛し彼らの生活を楽にするような政策を取り、賞罰を公正にすること。また将が兵士達と同じ生活をすることで、彼らの士気は向上するとの部分は、全くその通りだと思った。部下達と苦楽を共にすることが人心を掴むのだ。本田宗一郎が全国の営業所を回った時のエピソードを思い出した。
また、有能な兵士や将軍、賢者を得るためには高い報酬を惜しみなく分け与えることが必要だという。それが、少数でも一丸となって多数を打ち破るような士気の高い国を作るそうだ。
その他、三略では終始徳による政治を説いている。賢人を用い、部下を愛し、人民に慕われる政治をしなければならないと言う。人民から搾取し、奸臣を寵愛するような国は滅ぶ。当たり前のことだが、歴史を見ると多くの国や組織、企業がこの点について誤りを犯している。現代の国や企業も、三略の教えに学ぶべきであろう。
個人的に孫子に匹敵する内容だと感じた。
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君主の視点から書かれており、人材マネジメントや人の心理、賞罰など国を治めることの大切なことが書かれている。
特に印象に残ったのは、領土の拡張を第一義とする国は荒廃し、仁徳を第一義とする国は強固になる。
5つの徳目である、人の行うべき道、徳、仁、正しい道の義、礼は一体で、どれを欠いてもだめ。
国を代表する政治家の方々には民や国家を守る責任の上で一読してほしい。。。。
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いかにして優れた人材を登用し、人心を収攬するか、また剛柔の使い分け、高官や役人の腐敗が招く害悪、人の上に立つ人間が備えるべき徳目などを述べる。今まで読んだチャイナ古典とくらべると人間関係や人事についての記述が多かったと思う。
上略で将は兵士と苦楽をともにすべしなんてのは現代の米海軍リーダーシップ本でも出てくるとおりでこれは古今東西変わらぬ原則と言えるかな。それから将たるものの心得とか。
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武経七書の一つ。今回二回目で読みました。
君子、将はどうあるべきか、組織をどう運営べきかが中心に記載されていて、権謀術数的な事は少ない。上に立つものがどういう心構えでいるべきかという点に力点が置かれていて、優秀な部下を使うためには公平でなければならないし、まず自分を律する必要があること。また任せた武将の仕事に緩衝しては結局のところ結果がでなくなる、などなどリーダーシップ論として読むと全然違和感のない内容です。
割とすきな本です。
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武経七書のひとつです。平安時代には伝来しており、『玉葉』には『三略』が秘蔵の書であることが窺える記述があるとのことです。義経が『三略』『六韜』を手に入れるため、師の娘を籠絡した伝説もあるほどですが…
『三略』の内容は兵法の戦術はほとんど無く、強い国を創るための組織論、人間の心理書と言えるものだと思います。冒頭「それ主将の法は、務めて英雄の心を攬り、有功を賞禄し、志を衆に通ず」から始まります。この句に北条早雲が兵法の極意をさとったとのことです。内容は簡潔で読みやすく、現在の主将たる人物の参考になる書です。
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上略・中略・下略からなる兵法書.
“兵法書”ですが,人心獲得や治国について主に論じている印象を受けました.
薄い本なので,すいすいとテンポ良く読めます.
訳者解説と解説が結構読み応え有りました.
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老荘の影響を受け、組織の運営・管理に重点を置いた兵法書。軍事的な中身も見られますが、どちらかというとリーダー論が主題。現場のトップ、それを束ねる長の双方に関して言及が有り、現代における応用が可能です。
人の群れのとらえ方が面白く、また現実的でもあります。適材適所の重要性をここまで繰り返し説いた古典はなかなか無いように思います。組織の長や役職に身を置くなら一度は読む価値があると思います。
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兵法書と言うより、上に立つものの心構えという感じです。
上略は将軍としての、中略は国としての、といったところかな?
特に「陣中で占いの類をやらせるな」「戦が終わった後の将軍派丁重に扱いつつ解任すべき」などは、孫子に見られない記述なので興味深いです。
Posted by ブクログ
構成のみならず、文体もとても簡潔。
初心者の私でも楽しく読み進めることができた。
兵法書と名高い三略だが、その内容の大半は技術についてではない。
特に上略、中略、下略に分担される本書の最後、下略においては、いかに礼を持って賢人を招き入れるかを解いている。
これは現代のリーダーシップを考える際の「いかに人を『使う』か」といった能力と関わり深いものではないだろうか。
組織をまとめる者には成員をうまく働かせる能力が必要不可欠である。
目的遂行のための技術(パフォーマンス)だけではなく、その他の要因、特に自分を部下に当たる人々を如何に動かすかという視点をはずしてはいけないだろう。
Posted by ブクログ
七書と呼ばれる中国兵法書のひとつ。上・中・下と三種類ずつの「法」が記されている。上:賢人の扱い方、人心掌握術・中:古代以来の帝王のあり方・下:道徳の必要性と国の栄枯盛衰の原理の解明の仕方、と分かれている。単なる兵法戦略を書くというか、国をどうやって統治していくかを三段階に分けて書いていたような気がした。