【感想・ネタバレ】経済制裁 日本はそれに耐えられるかのレビュー

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Posted by ブクログ

 経済制裁の「可能性」と「限界」をまとめた一冊。本書は、外交官であった著者が、過去の実施された経済制裁の事例を基に、制裁が成功する(失敗する)要因をまとめたものである。本書の構成は、第1章で「歴史」を概観し、第2章でその理論化(抽象化)を行い、第3章では「事例研究」として1979年に発生したイランのアメリカ大使館占拠事件を論じるという形式になっており、非常に読みやすかった。
 本書を読んで印象に残ったのは、外交政策としての経済制裁の「難しさ」である。その背景には、国家間で交わされる「外交の論理」とは異なる、国家あるいは企業による「経済(利益)をめぐる論理」がある。経済のグローバル化が進む今日において、国家という権力がそれをコントロールする難しさはさらに高まっている。だからこそ、経済制裁においては、その「目的」の制定が重要だとする著者の指摘には学ばされるところが多い。
 本書は、経済制裁の「目的」や「成功/失敗する要因」をコンパクトに類型化している。出版が1992年であるため、取り上げられている事例がやや古いが、経済制裁という政策の基礎学習としてはオススメの一冊である。

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2019年08月17日

Posted by ブクログ

中公らしい落ち着いた良書。ただ、サブタイトルにあるほどは日本がどうかシミュレートされてはいない。事例は古いがまあいける範囲だと思う。

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2014年05月06日

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