マシャード・ジ・アシスのレビュー一覧

  • ドン・カズムッホ
    2023/6/28〜7/5
    計:6日間


    6/28水 p.73(17章)まで
    やっぱアシスの文章くそ好きだわ〜〜
    一人称でガッツリ読者に語り掛けてくる姿勢はリスペクトル『星の時』なんかにも受け継がれているのかな。
    細かい言い回しがほんと良い。

    7章「ドナ・グロリア」 お母さんについて
    >まだ子ど...続きを読む
  • ブラス・クーバスの死後の回想
    死んだ主人公が自分の一生を回顧するという構造の小説。短い断章の中に描かれる人生は裕福であり人妻を恋をして一生独り身で過ごした、ある意味平凡な一生である。ドラマは何も起きない。だけど端々に現代人も共感出来る人生の悲哀が詰め込まれていて、なんかじんわりと染みる。
  • ブラス・クーバスの死後の回想
    擬人化した文章が面白い。
    例えば、
    理性は狂気に、自分の家から出て行くように言ったが、狂気は他人の家に愛着を持つのが昔からの悪い癖で〜

  • ブラス・クーバスの死後の回想
    いわば平凡で誰にでも起こりうる不倫話。
    を、超自然的な体験(諸世紀の源流)を経て死後作者となった死者(ブラス)が、
    新たな視点から語りなおす。中盤からウマニチズモという思想も加えられ。
    常識は疑われ悪しきは良しとされ制度への懐疑が呈される。
    それは当時の作者(マシャード)が置かれていた欧米化社会への...続きを読む
  • ドン・カズムッホ
    おもしろかった!
    夢見ごごちの回想シーンが続き、ちょっと飽きてきたところからの急展開。
    予備知識なしに読んで、解説を読んで、もう一度読み直したくなる。
    裏表紙の『魅力的なヒロインが、こんなところに隠れていた』という言葉に深く頷くことでしょう。
  • ドン・カズムッホ
    そのページ数、分厚さに一瞬躊躇したものの、読み始めたらあっという間。若く賢いお隣さんとの幸せ恋愛譚かと思いきや、物語後半からだんだん雲行きが怪しくなってきて……※ここらからページをめくるスピードが加速すること間違いなし。
    それにしてもそんな昔のことよく覚えておられますね、ドン・カズムッホ(偏屈卿)...続きを読む
  • ドン・カズムッホ
    不思議な小説である.ブラジルで歴史上1位の小説とされることも多いらしい.「ドン・カズムッホ(偏屈卿)」とあだ名される老弁護士の主人公が,17歳の時に隣家の少女と恋に落ちて以降を回想して綴る半生記の形を取った,前半は純愛小説,後半は妻と息子に抱いた疑念とその顛末.不思議というのはその構成で,500ペー...続きを読む
  • ブラス・クーバスの死後の回想
    初めてのブラジル文学。
    巻末の解説が 42 ページもある。
    本編を読む前にその解説を読むか読まないかで、
    理解度がかなり違うような気がする。
    解説後回しでも、結構楽しかったのだが。
  • ブラス・クーバスの死後の回想
    ラテン・アメリカといったら「野生の探偵たち」もおもしろかったけど、古典のこっちもおもしろかった。アンチ・クライマックスの徹底ぶりは、むしろ古典のこっちのほうが上手かもw まるで実験小説っぽくない実験小説みたいな味も心地よい。★がひとつ足りないのは、みずからの勉強不足を恥じての由。