三浦佑之のレビュー一覧
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今から1300年ほど昔でも、人間の心情や行動は現代とそれほど違わないのではないかと、古代の文学を読んできた著者は言う。
本書では、そうした観点から、記紀や風土記、万葉集、日本霊異記等の興味深いと思われる箇所を紹介していく。
第1章の異界論では、黄泉の国でのイザナキとイザナミのやり取り、不老不死...続きを読むPosted by ブクログ -
5年間隔くらいで定期的に読み直したくなるんだよな、古事記。
大学院のときは竹田恒泰の本を読んだっけ。
いろんな人の解説というか解釈を知るのはおもしろい。Posted by ブクログ -
[第8刷]2021年8月20日
登場する神々の表記は、カタカナではなく漢字(カタカナを括弧書き)の方が良かった。カタカナは読みやすいが、記憶しにくい。Posted by ブクログ -
古事記の上巻の内容をわかりやすく紹介しながら、そこにひそんでいるさまざまな問題をとりあげ、著者自身の解釈を織り交ぜて解説をおこなっている本です。
著者はすでに『古事記を読みなおす』(2010年、ちくま新書)など、古事記にかんする入門書をいくつか執筆していますが、本書は著者の講読の授業に似たスタイル...続きを読むPosted by ブクログ -
・三浦佑之「古事記の神々 付古事記神名辞典」(角川文庫)を読んだ。講談社から出た「出雲神話論」の前駆書であらうか。ここでも出雲神話 が大きく採り上げられてゐる。「出雲神話論」を読んでない私はこの点でまづ興味深かつた。何しろ私の古事記は好きでちよつとかじつた程度である。たかが知れてゐる。それ以上に、私...続きを読むPosted by ブクログ
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第一部「歴史叙述の方法」では、日本書紀と古事記という性格を異にする2つの歴史書において、歴史はどのように叙述されているかということを論じている。
日本書紀では、特に巻三以降の各天皇紀は、編年体により、天皇の時間によって整序されているため、つながりのある出来事でも分断されることとなる。
これに対...続きを読むPosted by ブクログ -
古事記に登場する主だった神々について、その成り立ちや性格、他の神々との関係等を論じたもの。
著者は、古事記の序は後世に付け加えられたものであり、日本書紀が国家的事業として、国家の正統的歴史書を作ろうとしたのに対し、古事記はそうではないと言う。特に出雲神話が書記にはほとんど取り上げられていないの...続きを読むPosted by ブクログ -
この当時から、中央と地方にはある種の明確な差があったのかと思うと面白い。
記紀の間でヤマトタケルについて比べている本はいくつかあったけど、そういえば、風土記にもかの英雄は出ているのだと思わされた。Posted by ブクログ -
古事記と日本書紀の違いなどがわかってよかった。
・古事記は語り部によって語り継がれた物語で政治色が薄い。出雲の物語が中心となっていて、敗者に目を向けて描かれた物語。日本武尊は悲劇のヒーローとして描かれている。
・日本書紀は大和朝廷が他国に「日本」という国の権威を示すために編纂された物語。日本武尊...続きを読むPosted by ブクログ -
古典文学全集で読むより断然読みやすいし、古事記ってどんなもの?と手っ取り早く知るためにはいい本です。
読み物としては語り口(おじいさんの昔語り風)が不自然で、面白くありませんが。Posted by ブクログ -
世界の童話の裏話。「赤ずきん」「灰かぶり」「眠り姫」などが集録。
特に衝撃的だったのが、白雪姫。生き返り方がショボイ。
棺が揺れた拍子に、のどに詰まらせていた毒りんごが飛び出て生き返る、というもの。
王子様と結婚する、というのは変わらないが、生き返ったのかを確かめるために結婚式に来たお妃が苦しんでい...続きを読むPosted by ブクログ